文献情報
文献番号
201115002A
報告書区分
総括
研究課題名
介護予防サービスの効果評価に関する研究
課題番号
H21-長寿・一般-001
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
辻 一郎(東北大学 大学院医学系研究科)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 長寿科学総合研究
研究開始年度
平成21(2009)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
7,795,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
第1に特定高齢者施策の介護予防効果を評価すること、第2に要支援・要介護リスクをより正確に予測するマーカーを解明すること、第3に地域高齢者における社会心理的状態が要介護認定・死亡リスクに及ぼす影響などを解明すること。これにより、介護予防の効果と効率に関するエビデンスを提示することをめざす。
研究方法
特定高齢者施策の介護予防効果に関する研究:介護保険を運営する全国の1,646保険者を対象に、平成18~20年度の介護予防事業の利用率に応じて5群に分け、要介護認定者の推移(平成18年度に対する平成19・20年度の増加度)との関連を検討した。
血清マーカーと要介護認定リスクとの関連に関する研究:平成14・15年に仙台市宮城野区鶴ヶ谷地区の70歳以上住民を対象に実施した「寝たきり予防健診」受診者約千名について、死亡・介護保険認定状況を追跡している。これにより、血清中のセレン・水酸化ビタミンDと要介護認定・死亡リスクとの関連を分析した。
高齢者の心理的苦痛と要介護認定・死亡リスクとの関連に関する研究:宮城県大崎市の65歳以上の住民約2万名を対象に、平成18年に心理的苦痛(K6)・生活習慣などのアンケート調査を実施した。その後4年間の追跡により、K6得点と死亡・要介護認定リスクとの関連を検討した。
血清マーカーと要介護認定リスクとの関連に関する研究:平成14・15年に仙台市宮城野区鶴ヶ谷地区の70歳以上住民を対象に実施した「寝たきり予防健診」受診者約千名について、死亡・介護保険認定状況を追跡している。これにより、血清中のセレン・水酸化ビタミンDと要介護認定・死亡リスクとの関連を分析した。
高齢者の心理的苦痛と要介護認定・死亡リスクとの関連に関する研究:宮城県大崎市の65歳以上の住民約2万名を対象に、平成18年に心理的苦痛(K6)・生活習慣などのアンケート調査を実施した。その後4年間の追跡により、K6得点と死亡・要介護認定リスクとの関連を検討した。
結果と考察
特定高齢者施策の介護予防効果に関する研究:特定高齢者施策利用率の高い群ほど軽度要介護認定者(要介護1以下)の増加度は有意に低かった。平成18年度に対する平成20年度の増加度は、利用率の最低群(高齢者千人あたり2.5人未満)で6.0%増加に対して、最高群(同10人以上)では0.6%増に留まった。
血清マーカーと要介護認定リスクとの関連に関する研究:両物質とも要介護認定・死亡リスクとの関連がなく、セレンと水酸化ビタミンDは要支援・要介護ハイリスク群を予測できなかった。
高齢者の心理的苦痛と要介護認定・死亡リスクとの関連に関する研究:軽微な心理的苦痛状態のレベルであっても有意なリスク上昇が認められ、K6得点と死亡・要介護認定リスクとの関係は直線的であった。
血清マーカーと要介護認定リスクとの関連に関する研究:両物質とも要介護認定・死亡リスクとの関連がなく、セレンと水酸化ビタミンDは要支援・要介護ハイリスク群を予測できなかった。
高齢者の心理的苦痛と要介護認定・死亡リスクとの関連に関する研究:軽微な心理的苦痛状態のレベルであっても有意なリスク上昇が認められ、K6得点と死亡・要介護認定リスクとの関係は直線的であった。
結論
特定高齢者施策による軽度要介護認定率の増加抑制効果、そして地域のうつ予防対策におけるポピュレーション戦略の重要性に関するエビデンスが得られた。
公開日・更新日
公開日
2012-06-18
更新日
-