文献情報
文献番号
201114039A
報告書区分
総括
研究課題名
難治性固形がん(悪性胸膜中皮腫、前立腺がん)に対する次世代自己がんワクチン化療法としてのREIC/Dkk-3遺伝子治療臨床研究
課題番号
H23-臨研推・一般-001
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
那須 保友(岡山大学病院 新医療研究開発センター)
研究分担者(所属機関)
- 公文 裕巳(岡山大学大学院医歯薬学総合研究科)
- 渡部 昌実(岡山大学病院)
- 賀来 春紀(岡山大学病院)
- 江原 伸(岡山大学病院)
- 佐々木 克己(岡山大学病院)
- 谷本 竜太(岡山大学病院)
- 豊岡 伸一(岡山大学病院)
- 宗 淳一(岡山大学病院)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 医療技術実用化総合研究(臨床研究推進研究)
研究開始年度
平成23(2011)年度
研究終了予定年度
平成25(2013)年度
研究費
30,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
REIC/Dkk-3遺伝子を用いたがん治療遺伝子製剤であるREIC/Dkk-3遺伝子発現アデノウイルスベクター(Ad-REIC)の臨床研究(ヒトへの投与)を前立腺がん・悪性胸膜中皮腫に対して行い、安全性、有効性を確認し、POC(proof of concept)を確立し、本格的な実用化に向けた最終段階(高度医療評価制度申請及び製薬治験申請)へと到達することを目的とする。
研究方法
【前立腺がん】
A群:内分泌療法抵抗性再燃前立腺がん
B群:ハイリスク初発限局性前立腺がん
を対象とし、投与量のレベルを3段階に設定し、各群12名の治療を実施する。
安全性の検討(最大耐量の推定)を主要エンドポイントとし、治療効果の観察を副次的エンドポイントとする。
倫理面への配慮として「遺伝子治療臨床研究に関する指針」「臨床研究に関する倫理指針」を遵守する。
【胸膜悪性中皮腫】
国への申請に向けた種々の準備を行う。
A群:内分泌療法抵抗性再燃前立腺がん
B群:ハイリスク初発限局性前立腺がん
を対象とし、投与量のレベルを3段階に設定し、各群12名の治療を実施する。
安全性の検討(最大耐量の推定)を主要エンドポイントとし、治療効果の観察を副次的エンドポイントとする。
倫理面への配慮として「遺伝子治療臨床研究に関する指針」「臨床研究に関する倫理指針」を遵守する。
【胸膜悪性中皮腫】
国への申請に向けた種々の準備を行う。
結果と考察
【前立腺がん】
A群5例、B群12例に投与した。今回プロトコール上で実施したVector dose level(1×1010~1×1012vp)では、安全性がおおむね確認され、臨床的有効性を示唆する所見が得られた。高用量ベクター(1×1012vp)投与群で、約70%の症例に発熱(Grade-1)が観察された。現時点ではMTD に達しておらず今後は、MTDを設定すべく、さらなる高用量ベクターの投与も考慮される。
【胸膜悪性中皮腫】
学内審査が終了し一旦、国に申請書を提出したが使用する治療製剤の仕様、製造委託先の変更に伴う学内手続の必要が生じた。今後学内での手続きをおこない、国での審査を受ける方向で課題の進捗をはかる。
A群5例、B群12例に投与した。今回プロトコール上で実施したVector dose level(1×1010~1×1012vp)では、安全性がおおむね確認され、臨床的有効性を示唆する所見が得られた。高用量ベクター(1×1012vp)投与群で、約70%の症例に発熱(Grade-1)が観察された。現時点ではMTD に達しておらず今後は、MTDを設定すべく、さらなる高用量ベクターの投与も考慮される。
【胸膜悪性中皮腫】
学内審査が終了し一旦、国に申請書を提出したが使用する治療製剤の仕様、製造委託先の変更に伴う学内手続の必要が生じた。今後学内での手続きをおこない、国での審査を受ける方向で課題の進捗をはかる。
結論
【前立腺がん】 おおむね安全性,臨床的有効性は確認された。12症のベクター投与が終了したB群においてはMTD(最大耐用量)に達していないと考えられる。
【胸膜悪性中皮腫】
臨床研究の実施承認に向けた作業は着実に進行している。
【胸膜悪性中皮腫】
臨床研究の実施承認に向けた作業は着実に進行している。
公開日・更新日
公開日
2012-07-02
更新日
-