機能性ディスペプシアに対する六君子湯の有効性・安全性の科学的エビデンスを創出するための多施設共同二重盲検無作為化プラセボ対照比較試験

文献情報

文献番号
201114034A
報告書区分
総括
研究課題名
機能性ディスペプシアに対する六君子湯の有効性・安全性の科学的エビデンスを創出するための多施設共同二重盲検無作為化プラセボ対照比較試験
課題番号
H22-臨研推・一般-009
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
鈴木 秀和(慶應義塾大学 医学部)
研究分担者(所属機関)
  • 日比 紀文(慶應義塾大学 医学部)
  • 佐藤 裕史(慶應義塾大学 医学部)
  • 武林 亨(慶應義塾大学 医学部)
  • 三浦 総一郎(防衛医科大学校)
  • 城 卓志(名古屋市立大学 医学部)
  • 上村 直実(国立国際医療研究センター国府台病院)
  • 春日井 邦夫(愛知医科大学)
  • 内藤 裕二(京都府立医科大学)
  • 西澤 俊宏(国立病院機構 東京医療センター)
  • 細田 洋司(国立循環器病研究セ ンター研究所)
  • 友次 直輝(慶應義塾大学 医学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 医療技術実用化総合研究(臨床研究推進研究)
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成24(2012)年度
研究費
37,647,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
上部消化管内視鏡検査で器質的疾患を認めないにもかかわらず、6か月以上前から心窩部痛、心窩部灼熱感、辛いと感じる食後のもたれ感、早期飽満感のいずれかの症状があり、近々の3か月間も同症状を呈する機能性ディスペプシア(FD)の治療には、酸分泌抑制薬、消化管運動機能改善薬などが用いられることが多いが、実際には明確な治療体系は確立されていない。本研究では、六君子湯のFD及びプロトンポンプ阻害薬抵抗性FDにおける効果を検討する多施設共同無作為化二重盲検プラセボ対照比較試験を行ない、FD治療における本薬の有効性、安全性を検討する。
研究方法
試験1「FDに対する六君子湯の多施設共同二重盲検無作為化プラセボ対照比較試験」(プラセボ群 215例、六君子湯群 215例;UMIN000003954)に加え、試験2 「PPI抵抗性FDに対する六君子湯の多施設共同二重盲検無作為化プラセボ対照比較試験」(プラセボ群 60例、六君子湯群 60 例;UMIN000006881)のプロトコールを確定し、研究分担者施設あるいは研究参加施設の倫理委員会に申請した。被験者が疾患概念を理解し、試験内容を理解しやすくするために開発したデジタルコンテンツをCD-Rにて研究分担者施設及び研究参加施設に配布した。被験者募集用ポスター、チラシを作成・配布し、新聞紙面で公募広告を掲載した。
結果と考察
試験1の参加施設は56施設を登録し、このうち45施設では倫理委員会の承認を得た。平成23年6月2日に佐野市にて第3回プロトコール説明会を、平成23年8月2日に京都市にて第4回プロトコール説明会を開催した。試験2は平成24年2月22日に第1回プロトコール説明会(臨床研究2キックオフ会議)を東京にて開催した。これまでに5施設で倫理申請が承認された。本試験の成果は、六君子湯の有効性及び安全性について、今後、FDのガイドラインを作成する上での有力な基盤データを提供する。さらに、本邦の漢方薬のグローバル化を推進し、かつ3,000万人以上の国民が罹患するFD治療として広く国民の健康に寄与する。
結論
現時点で、試験1は、平成24年7月までに完遂予定である。また試験2の患者登録は、重複する選択基準を簡素化し、平成24年3月より開始し、平成24年11月までに登録することとした。

公開日・更新日

公開日
2012-06-29
更新日
-

収支報告書

文献番号
201114034Z