ナノDDSと脈波衝撃投与DDSカテーテルの融合による低侵襲かつ安全安心な血管内ナノ治療システムの実用化と臨床試験

文献情報

文献番号
201111023A
報告書区分
総括
研究課題名
ナノDDSと脈波衝撃投与DDSカテーテルの融合による低侵襲かつ安全安心な血管内ナノ治療システムの実用化と臨床試験
課題番号
H23-医療機器・一般-003
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
江頭 健輔(九州大学大学院 医学研究院 循環器病先端医療研究開発学)
研究分担者(所属機関)
  • 中野 覚(九州大学大学院 医学研究院 循環器病先端医療研究開発学)
  • 的場 哲哉(九州大学病院 循環器内科 )
  • 中西 洋一(九州大学大学院 医学研究院 呼吸器内科学)
  • 桑原 良宇(興和株式会社 製品戦略部)
  • 辻本 広行(ホソカワミクロン株式会社 マテリアル事業本部 製薬・美容科学研究センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 医療機器開発推進研究(医療機器[ナノテクノロジー等]総合推進研究)
研究開始年度
平成23(2011)年度
研究終了予定年度
平成25(2013)年度
研究費
30,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究の目的は、カテーテル治療(バルーン、ステント、DES)後の再狭窄に対する脈波衝撃投与DDSカテーテルによるピタバスタチン封入ナノ粒子製剤投与の有効性を明らかにし、本システムの実用化のための臨床試験を行いProof of Concept(POC)を獲得することである。
研究方法
ナノ医工薬学融合研究(ナノDDSとカテーテルDDSの融合技術のイノベーション)を基盤とする再狭窄に対する血管内治療システムの臨床応用に向け、産学官連携体制を構築して、①ピタバNPの薬効薬理試験、脈波衝撃投与DDSカテーテルの設計、②ピタバNPの最適化の研究開発と安全性試験、③ピタバNP製剤の設計・開発、④ピタバNPを用いた探索的臨床試験、を推進する。
平成25年度以降に九州大学橋渡し拠点(高度先端医療センター)と先端医療開発スーパー特区の枠組みを活用してFirst in Man臨床試験を実施する。
結果と考察
1.分担研究者の変更:
・ピタバNP製剤の設計に関する開発は完了したことから、分担研究者からホソカワミクロン(株)を外す予定である。
・承認申請に向けた実務を担当させるために、PMDA審査官の経験を持ち、レギュラトリーサイエンスの専門家である戸高を新たに分担研究者に迎える予定である。

2.特許(スタチン封入ナノ粒子含有医薬組成物)の権利化の進捗:
日本特許の登録、アメリカ特許登録、EUその他は審査中

3.医薬品医療機器総合機構(PMDA)との情報交換:
PMDAが行う「薬事戦略相談」を実施した。安全性試験の結果を報告し、ピタバNP製剤のPhase I試験のデザインについて相談した。24年度第1四半期に開始する重症虚血肢を対象とする臨床治験の初期4症例の成果を踏まえてPhase I試験を実施するよう指導された。

4.これらの成果を基盤にして、24年度は以下の試験を実施し、実用化に向けた取り組みを確実に進める。
・薬理薬効試験:ブタ冠動脈ステント留置モデル
・薬事戦略相談によるPhase I臨床治験のプロトコル確定と臨床治験の実施
・九州大学病院橋渡し研究拠点とスーパー特区の制度を利用してPhase II試験のプロトコルデザインの検討
結論
薬理薬効試験で有効性が得られただけで無く、特許の登録、治験薬GMP製造、安全性試験の成果に基づく「薬事戦略相談」の実施、を進めることが出来た。

公開日・更新日

公開日
2012-06-25
更新日
-

収支報告書

文献番号
201111023Z