聴覚障害者の情報獲得を支援するためのニュース速報文の手話通訳システムに関する研究

文献情報

文献番号
199700913A
報告書区分
総括
研究課題名
聴覚障害者の情報獲得を支援するためのニュース速報文の手話通訳システムに関する研究
課題番号
-
研究年度
平成9(1997)年度
研究代表者(所属機関)
安達 久博(宇都宮大学工学部)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生科学研究費補助金 先端的厚生科学研究分野 感覚器障害及び免疫・アレルギー等研究事業(感覚器障害研究分野)
研究開始年度
平成9(1997)年度
研究終了予定年度
-
研究費
3,100,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究の目的は、聴覚障害者の情報獲得を支援するシステムを早期に実現するための要素技術を確立することにある。特に、本研究が対象とするニュース速報文の特徴である助詞の省略の問題と動作特徴に基づく単語検索の問題を議論する。
研究方法
助詞の復元処理に関しては、助詞の前後の文字との連接関係に着目した連接表を作成し、学習例文数の増加による復元率の推移を調べる実験を行なった。また、動作特徴に基づく手話単語の検索システムの構築方法を検討し、その一実現例を構築した。
結果と考察
実験の結果、学習例文数の増加に伴い助詞の復元率が向上することが確認され、本提案手法の有効性を検証した。これにより、助詞の欠落による類似度の低下を抑制し、最適照合に貢献できると考える。
また、手話単語の検索システムは、650単語を対象としたプロトタイプを構築し、研究協力者による評価により実用度が高いシステムを実現した。この成果は、学会で発表し、高い評価を得ており、Web上で試験公開する予定である。
結論
本研究では、手話通訳システムの実現に不可欠な類似例文検索機構の最適照合計算の類似度低下の原因となる助詞のミスマッチを解消する手法と対訳例文データベースと手話専門用語辞書の構築に重要な動作特徴に基づく類似検索機構を提案し、実験によりその有効性を確認した。

公開日・更新日

公開日
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更新日
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研究報告書(紙媒体)