ヒトソマトスタチン受容体を標的とするRNAアプタマーの創製とその応用による新規腫瘍診断薬および抗腫瘍薬の開発

文献情報

文献番号
201111015A
報告書区分
総括
研究課題名
ヒトソマトスタチン受容体を標的とするRNAアプタマーの創製とその応用による新規腫瘍診断薬および抗腫瘍薬の開発
課題番号
H21-ナノ・一般-013
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
藤原 俊伸(公益財団法人 微生物化学研究会 微生物化学研究所 生物活性研究部)
研究分担者(所属機関)
  • 上野 義仁(岐阜大学 応用生物科学部)
  • 竹村 茂一(大阪市立大学大学院 医学研究科)
  • 近藤 昭彦(神戸大学大学院 工学研究科)
  • 荻野 千秋(神戸大学大学院 工学研究科)
  • 田中 勉(神戸大学大学院 工学研究科)
  • 南海 浩一(株式会社ジーンデザイン)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 医療機器開発推進研究(医療機器[ナノテクノロジー等]総合推進研究)
研究開始年度
平成21(2009)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
5,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
内分泌腫瘍の診断には、SSTR高発現性に基づき、RI標識したSSTおよびSSTアナログを用いたSSTRを標的とする腫瘍イメージングが有効である。さらに、抗腫瘍作用を有するSSTアナログの開発も進んでいる。しかしながら、既存の治療・診断用物質は、標的となる腫瘍細胞表面のSSTRのみならず、正常細胞に発現しているSSTRとも交差反応する。さらに、SSTRにはSSTに対してほぼ同様の親和性を有するサブタイプが5つ存在する。そのため、診断精度・治療上の安全性に問題が指摘されてサブタイプ特異的作動薬および診断薬の開発が期待されている。そこで、本研究では、内分泌腫瘍の診断および治療薬のリード化合物としてSSTR作動性RNAアプタマーの創製を試みる。
研究方法
1.結合性を基盤としたRNAアプタマー創製系の構築:前年度までに作成したヒトSSTR2発現CHO-K1細胞を用いてSELEX法を実施した。
2.酵母を用いた酵母を用いたアゴニスト評価系の構築:SSTR5を細胞表面に発現させた酵母を用いてアゴニストとして作用する環状型リガンドペプチドであるS-14を用いてシグナル応答を検出できるアッセイ系の開発を試みた。
3.蛍光性アプタマーの機能性検証:TGF-βIII型受容体に対するアプタマーの構造に影響を与えない領域に蛍光性ヌクレオチドアナログを導入し、細胞表面上の受容体の発現を検出できる「RNA診断薬」としての可能性を検証した。
結果と考察
1.結合性を基盤としたRNAアプタマー創製系の構築:配列を精査すると共に、32P標識したアプタマーを用いて特異性を検証している。
2.酵母を用いた酵母を用いたアゴニスト選択法の開発:GFP応答性酵母株において、アゴニスト依存的なシグナル伝達を検出できることを確認した。
3.蛍光性アプタマーの機能性検証:TGF-βIII型受容体に対するアプタマーに蛍光性ヌクレオチドアナログを導入し、細胞表面上の受容体の発現を検出できるかを検証している。
結論
SSTR2発現細胞由来膜画分を用いたSELEXで数種類の特異的に結合するアプタマーを得た。現在、その配列の解析および標的への結合力の解析を行っている。TGF-βIII型受容体に対するアプタマーに376nmで励起し蛍光が520nmの蛍光性ヌクレオチドアナログを導入し、細胞表面上の受容体の発現を検出できる「RNA診断薬」としての可能性を検証している。

公開日・更新日

公開日
2012-08-13
更新日
-

文献情報

文献番号
201111015B
報告書区分
総合
研究課題名
ヒトソマトスタチン受容体を標的とするRNAアプタマーの創製とその応用による新規腫瘍診断薬および抗腫瘍薬の開発
課題番号
H21-ナノ・一般-013
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
藤原 俊伸(公益財団法人 微生物化学研究会 微生物化学研究所 生物活性研究部)
研究分担者(所属機関)
  • 上野 義仁(岐阜大学 応用生物科学部 )
  • 竹村 茂一(大阪市立大学大学院 医学研究科)
  • 近藤 昭彦(神戸大学大学院 工学研究科)
  • 荻野 千秋(神戸大学大学院 工学研究科)
  • 田中 勉(神戸大学大学院 工学研究科)
  • 南海 浩一(株式会社 ジーンデザイン)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 医療機器開発推進研究(医療機器[ナノテクノロジー等]総合推進研究)
研究開始年度
平成21(2009)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
内分泌腫瘍の診断には、そのソマトスタチン受容体(SSTR)高発現性に基づき、RI標識したソマトスタチン(SST)およびSSTアナログを用いたSSTRを標的とする腫瘍イメージングが有効である。さらに、抗腫瘍作用を有するSSTアナログの開発も進んでいる。しかしながら、既存の治療・診断用物質は、標的となる腫瘍細胞表面のSSTRのみならず、正常細胞に発現しているSSTRとも交差反応する。さらに、SSTRにはSSTに対してほぼ同様の親和性を有するサブタイプが5つ存在する。そのため、診断精度・治療上の安全性に問題が指摘されて、サブタイプ特異的作動薬および診断薬の開発が期待されている。そこで、本研究では、内分泌腫瘍の診断および治療薬のリード化合物として、SSTR作動性RNAアプタマーの創製を試みる。
研究方法
・結合性を基盤としたRNAアプタマー創製系の構築
 前年度までに作成したヒトSSTR2発現CHO-K1細胞を用いてSELEX法を実施した。
・酵母を用いた酵母を用いたアゴニスト評価系の構築
 SSTR5を細胞表面に発現させた酵母を用いてアゴニストとして作用する環状型リガンドペプチドであるS-14を用いてシグナル応答を検出できるアッセイ系の開発を試みた。
・蛍光性アプタマーの機能性検証
 TGF-βIII型受容体に対するアプタマーに蛍光性ヌクレオチドアナログを導入し、細胞表面上の受容体の発現を検出できる「RNA診断薬」としての可能性を検証した。
結果と考察
・結合性を基盤としたRNAアプタマー創製系の構築
配列を精査すると共に、32P標識したアプタマーを用いて特異性を検証している。

・酵母を用いた酵母を用いたアゴニスト選択法の開発
GFP応答性酵母株において、アゴニスト依存的なシグナル伝達を検出できることを確認した。
・蛍光性アプタマーの機能性検証
 TGF-βIII型受容体に対するアプタマーに蛍光性ヌクレオチドアナログを導入し、細胞表面上の受容体の発現を検出できるかを検証している。
結論
SSTR2発現細胞由来膜画分を用いたSELEXで数種類の特異的に結合するアプタマーを得た。現在、その配列の解析および標的への結合力の解析を行っている。
TGF-βIII型受容体に対するアプタマーに376nmで励起し蛍光が520nmの蛍光性ヌクレオチドアナログを導入し、細胞表面上の受容体の発現を検出できる「RNA診断薬」としての可能性を検証している。

公開日・更新日

公開日
2012-07-27
更新日
-

行政効果報告

文献番号
201111015C

収支報告書

文献番号
201111015Z