文献情報
文献番号
201103018A
報告書区分
総括
研究課題名
医薬品・医薬品添加剤のGMPガイドラインの国際整合化に関する研究
課題番号
H23-地球規模・指定-007
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
櫻井 信豪(独立行政法人医薬品医療機器総合機構 品質管理部)
研究分担者(所属機関)
- 檜山 行雄(国立医薬品食品衛生研究所 薬品部 客員研究員)
- 木嶋 敬二(日本医薬品添加剤協会 事務局長)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 地球規模保健課題推進研究(地球規模保健課題推進研究)
研究開始年度
平成23(2011)年度
研究終了予定年度
平成25(2013)年度
研究費
4,500,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
国内のGMPガイドラインと国際的な査察団体の利用するガイドラインの内容比較を行い、国際整合化に必要な内容を把握した上で、国内外の製薬業界、行政当局双方にとって利用しやすいよう、ガイドライン全体の体系化を提案することを目的とする。
研究方法
日本国内のGMPガイドラインと国際的な査察団体(PIC/S)の利用するガイドラインとしてPIC/S GMPガイドラインの比較検討や欧州各国のGMP査察当局が参加しGMPガイドラインの作成を行っているGMP inspectors working group及び国際的査察団体であるPIC/Sの年次会議に参加し、GMPガイドライン作成及びその運用ついて把握した上で、国内ガイドラインの体系化の参考とする。
結果と考察
国際的なガイドラインとしてPIC/SのGMPガイドと日本国内のGMP関連の通知等との比較分析を行った結果、内容的にはほぼ同等であることが示されたが、日本でGMP対象外になっている部分(植物性医薬品の一部工程及び医療用ガス)のみに大きな差異があることが把握できた。このため、医療用ガスについては、日本産業・医療用ガス協会、植物性医薬品については、日本漢方生薬製剤協会、日本製薬団体連合会の協力を得て、従来からある業界自主基準に生薬の刻み工程の製造管理及び品質管理方法を入れる改訂を行った。
ガイドライン体系化のために、法的な拘束力に関連して大まかに2段階に分類して位置づけを明確化するとともに、当面の間、PIC/S GMPガイドラインを国内GMPガイドラインに一例として追加し、製品品質の確保のための参考に利用できるような位置づけにすることを提案した。また、将来的には、同様の内容が記載された国内のガイドラインを段階的に整理し、PIC/S ガイドラインに順次統合することにより国内ガイドラインを体系化することを提案した。
ガイドライン体系化のために、法的な拘束力に関連して大まかに2段階に分類して位置づけを明確化するとともに、当面の間、PIC/S GMPガイドラインを国内GMPガイドラインに一例として追加し、製品品質の確保のための参考に利用できるような位置づけにすることを提案した。また、将来的には、同様の内容が記載された国内のガイドラインを段階的に整理し、PIC/S ガイドラインに順次統合することにより国内ガイドラインを体系化することを提案した。
結論
国際査察団体(PIC/S)のGMPガイドラインと国内GMPガイドラインで差異があった、医療用ガスと植物性医薬品の一部の工程(刻み工程)については、業界団体の自主基準を作成・改訂し、それを厚生労働省から事務連絡とすることで国内ガイドラインの位置づけとして国際整合を図った。差異の無い部分についてついては、国際査察団体(PIC/S)のGMPガイドラインを国内のGMPガイドラインに一部とすることで国際整合を確保した。今後、品質保証のさらなる充実のため、GMP施行通知に反映すべき事項の継続的検討が必要である。
公開日・更新日
公開日
2015-07-23
更新日
-