サハラ以南のアフリカにおけるエイズ・結核研究ネットワークの構築に関する研究

文献情報

文献番号
201103011A
報告書区分
総括
研究課題名
サハラ以南のアフリカにおけるエイズ・結核研究ネットワークの構築に関する研究
課題番号
H23-地球規模・一般-001
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
服部 俊夫(東北大学 大学院医学系研究科)
研究分担者(所属機関)
  • 鈴木 定彦(北海道大学 人獣共通感染症リサーチセンター)
  • 山岡 昇司(東京医科歯科大学 医歯学総合研究科)
  • 仲宗根 正(国立感染症研究所 エイズ研究センター)
  • 久保 亨(長崎大学 熱帯医学研究所)
  • 上原 鳴夫(東北大学 大学院医学系研究科)
  • 福本 学(東北大学 加齢医学研究所)
  • 児玉 栄一(東北大学 大学院医学系研究科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 地球規模保健課題推進研究(地球規模保健課題推進研究)
研究開始年度
平成23(2011)年度
研究終了予定年度
平成25(2013)年度
研究費
7,693,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
サハラ以南のアフリカにおいてはHIV感染率の高さとHIVに合併する結核が保健衛生上の最大の課題である。この班においてはアフリカとの日本との間の研究ネットワークの拡大、アフリカの各研究機関相互のネットワーク構築、各拠点における研究の推進を目的とする。
研究方法
アフリカ諸国と日本との共同研究は二国間のものは活発に行われてきた。今年度は、これら既存の共同研究を活用する複数国間の連携の可能性を探るために課題の抽出と整理を行った。
各拠点における研究の推進を行い、ザンビア、ケニア、ガーナ、南アフリカにおける既存の共同研究プロジェクトを継続した。
結果と考察
ネットワークに関わる4施設を訪問した。南アにおいて、K-RITHの起工式の行われたクワツルナタール大学ではシンポジウムに出席(仲宗根・井戸)し、シンポジウムの座長を務めた(服部)。ザンビアのTeaching Hospitalでは2nd Scientific Meeting for “HIV/AIDS, Influenza” and “TB Diagnosis by Loop-Mediated Isothermal Amplification (LAMP)に参加し、HIV感染個体における結核菌に対する免疫応答に関する研究成果を報告した(鈴木・服部)。ガーナでセミナーを実施し結核の潜伏感染に関する知見の紹介を行った(服部・井戸)。ケニアではブシアにあるケニア国立医学研究所のDirectorであるDr Mwauとdried blood spot法を用いた新生児のHIV診断方法の検討を行い、西部ケニアにおける結核対策の責任者らから同地域のHIV/結核感染対策の現状とその問題点ついての情報を得た(久保)。
ネットワーク構築の課題として、試料の共有の重要性とその反面共有のための国際的な基準・ルールの標準化の必要性が指摘された
結論
今年度は、班を構成するすべての研究拠点四ヵ所の視察と、南ア、ザンビア、ガーナにおいては学会・研究会報告を行い、エイズと結核に関する我々の研究成果の紹介、共同研究打ち合わせを実施できたた。一方で、試料の共有に関しては、解析の価値のある試料が多数あるにもかかわらず共有がうまく進んでいない現状が示され、国際的な試料利用に関する実務面からのルール整理の必要性が明らかとなった。

公開日・更新日

公開日
2012-06-19
更新日
-

収支報告書

文献番号
201103011Z