WHO伝統医療分類からの日本版漢方分類の作成

文献情報

文献番号
201102007A
報告書区分
総括
研究課題名
WHO伝統医療分類からの日本版漢方分類の作成
課題番号
H23-統計・一般-003
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
渡辺 賢治(慶應義塾大学 医学部)
研究分担者(所属機関)
  • 松浦 恵子(慶應義塾大学 医学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 政策科学総合研究(統計情報総合研究)
研究開始年度
平成23(2011)年度
研究終了予定年度
平成24(2012)年度
研究費
2,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
WHOのICD-11改訂の中で、新たに伝統医学を盛り込むことが計画されたので、それに向けて日本版漢方分類を作成する。
研究方法
WHOは2010年から国際伝統医学分類を作成し、ICDの新たな章とする計画を進めている。ICD-11には日中韓中心に行われている東アジア伝統医学分類を入れる予定であり、本研究は日本での漢方分類を作成する計画である。具体的には1)日本版漢方分類ならびに付随する情報(コンテントモデル)を作成する。WHOのICD関連の会議およびICTM会議に参加して情報収集を行う。
結果と考察
2011年にWHO-FIC協力センターの一員に認定された日本東洋医学会用語および病名分類委員会と協力しながら漢方分類の作成を行った。日本が提案している「薬方の証」についても英文表記での作成を行った。また、用語およびコンテントモデルの作成を行い、分類および用語の日本提案はスタンフォード大学が管理するプロテジェで管理されたiCAT上への入力がほぼ完了した。WHO ICTM会議は2010年5月以来3回行われた。2010年12月にはWHO本部が東京と同時間の国際記者会見を行い、ICD-11に新たに伝統医学を入れる計画を明らかにした。ICDの改訂作業は各専門分野別の検討グループ(TAG:Topic Advisory Group)を中心として進められている。伝統医学TAGはそれと並列の存在であり、月1回行われる改訂委員会の電話会議に参加することが許されている。渡辺は伝統医学TAGの共同議長であり、参加が許されているため、毎月の電話会議に参加し、ICD改訂全体の情報を得ている。また、2011年10月30日~11月4日に南アフリカのケープタウンで行われたWHO-FIC年次総会に参加し、改訂全体の進捗の確認をするとともに、ICTMプロジェクトの共同議長としてICTMプロジェクトの進捗状況を発表するとともに、漢方の証分類についての報告を行った。
結論
漢方の証およびコンテンツモデル作成はWHOのICD改訂作業と同期する形で順調に進捗している。今後は本研究で作成した漢方の証分類および定義などの整理をするとともに、日中韓での比較のできる国際分類としての位置づけを明確にする。

公開日・更新日

公開日
2012-05-28
更新日
-

収支報告書

文献番号
201102007Z