男性退職予定者を中心とした自律的社会支援実現に向けた「ケアウィル」モデルの実践と検証

文献情報

文献番号
201101046A
報告書区分
総括
研究課題名
男性退職予定者を中心とした自律的社会支援実現に向けた「ケアウィル」モデルの実践と検証
課題番号
H23-政策・若手-011
研究年度
平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関)
藤森 純子(富山大学 地域連携推進機構 地域医療・保健支援部門)
研究分担者(所属機関)
  • 鏡森 定信(富山大学)
  • 新鞍 真理子(富山大学 医学部 看護学科 老年看護学講座)
  • 中林 美奈子(富山大学 医学部 看護学科 地域看護学講座)
  • 立瀬 剛志(富山大学 医学部 医学科 保健医学講座)
  • 中森 義輝(北陸先端科学技術大学院大学 知識科学研究科)
  • 小林 俊哉(富山大学 地域連携推進機構 地域医療・保健支援部門)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 政策科学総合研究(政策科学推進研究)
研究開始年度
平成23(2011)年度
研究終了予定年度
平成25(2013)年度
研究費
2,100,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
高齢人口の増加を背景に、高齢者の活躍による地域全体の健全化への期待が寄せられており、伸びた寿命を周囲の迷惑にならないことを目的に生きるのではなく、社会的な面からも健康でポジティブな姿勢で過ごすことが高齢者に求められる。また健康長寿に向けた各種活動の参加推進においては、家族を含む社会的役割という背景要因が否定できず、退職後に中心となる「地域の中での暮らし」に向けたコミュニケーショントレーニングが重要課題となる。そこで、本研究では、退職時の在宅生活から要支援・要介護までの各段階において退職者が望むサポートへの意思決定を「ケアウィル」と独自に定義し、退職者自身によるその表明と実現に向けたモデル「ケアウィルモデル」を検証し、コミュニケーショントレーニングを通した高齢者の自律的生活の基盤を検討する。
研究方法
初年度の23年度は、モデルの有効性の評価・検証を行う研究会を設定した。研究会では、地域保健に関わる各専門の視点からのケアウィルの持つイメージや意義について検討に加えて調査研究を行い、その成果をもってケアウィル講座を開催し、評価を行った。
結果と考察
高齢者を対象とした既存の市民講座において行った調査を元に、実践研究の場としてのケアウィル講座カリキュラム、コミュニケーショントレーニングプロセスを含むケアウィルプログラムの検討を開始した。カリキュラムは、先行研究をベースに、調査で浮上した老年期にある人々に必要と思われる社会的QOLの要素を新たに取り入れ構成した。プログラムは、A. Banduraが挙げる効力感向上の4要素を踏まえて構築した。受講者は、シンポジウムを開催した他、富山大学の地域連携組織及び地域の産業保健セクターの協力を得て募集した。講座を通じて退職および老年期を迎えるにあたっての受講者の生活意識と特性に加え、プランニングを中心に据えた講座プログラムの評価用の調査を行った。講座終了時に、今後の研究および事業推進への協働を講座受講生に呼びかけ、講座第1期修了生と研究者による会の設立に合意を得た。
結論
本年度はコンセプトモデルの検証、設定した講座および参加者の意向の評価が主な結果として示された。ケアウィルモデルの更なる検証および講座のブラッシュアップ等の課題には明確な方向性が示されたものの、ケアウィル運動への展開やネットワーク形成も含む実践研究としての結論への言及は持ち越すことにする。

公開日・更新日

公開日
2012-11-09
更新日
-

収支報告書

文献番号
201101046Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
2,300,000円
(2)補助金確定額
2,300,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 459,931円
人件費・謝金 206,314円
旅費 503,070円
その他 930,685円
間接経費 200,000円
合計 2,300,000円

備考

備考
-

公開日・更新日

公開日
2014-08-28
更新日
-