健康安全・危機管理対策に関連する研究開発の動向と将来予測に関する研究

文献情報

文献番号
201036033A
報告書区分
総括
研究課題名
健康安全・危機管理対策に関連する研究開発の動向と将来予測に関する研究
課題番号
H22-健危・指定-001
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
武村 真治(国立保健医療科学院 公衆衛生政策部 地域保健システム室)
研究分担者(所属機関)
  • 浅見 真理(国立保健医療科学院 水道工学部 水質管理室)
  • 江藤 亜紀子(国立保健医療科学院 口腔保健部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 健康安全・危機管理対策総合研究
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成22(2010)年度
研究費
1,710,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
わが国・諸外国における健康安全・危機管理対策に関連する研究開発・研究成果の動向を把握するとともに、効果的な研究評価・研究支援の手法を開発することによって、今後推進すべき研究領域と実施すべき研究課題を同定し、国民や行政のニーズに適合した健康安全・危機管理対策総合研究事業の効果的かつ効率的な推進方策を検討する。
研究方法
評価委員、研究代表者・分担者のexpert opinionを用いた重点研究領域・テーマの探索、効果的な研究支援方法(研究事業推進官(Program Officer:PO)による研究進捗状況報告(POレポート)、サイトビジット)の開発・実施・評価、アメリカNIHにおける研究評価システムの実態調査、研究課題の事前・中間・事後評価の評点とその関連要因(研究成果等)の分析などを実施した。
結果と考察
重点的に実施すべき研究テーマとして、国・地方自治体における情報管理、健康危機事象の「発生リスク」の早期探知・早期対応システム、地域の「全て」の情報を収集・分析・活用する手法、健康危機対応の経験・ノウハウの効果的な伝承方法、個人情報の保護と活用、健康危機に対する集団の感受性・脆弱性を考慮した対策、地域住民の健康危機に対する意識の向上と潜在能力の開発、新たな技術の応用・実用化、近代的な科学技術・行動様式が健康と環境に及ぼすリスクとベネフィットの包括的・総合的評価、グローバルな環境変化に対応可能なローカルな健康安全・危機管理対策が抽出された。
研究評価の同時妥当性は学術的成果に対しては高いが行政的成果に対しては低く、予測妥当性は学術的成果、行政的成果ともに低かった。
わが国においても、NIHのように、一次評価で学術的価値の高い申請課題をスクリーニングして、二次評価で行政的価値の高い研究課題を採択する「二段階評価システム」が有用であることが示唆された。
結論
包括的な概念である健康危機管理の研究を推進するためには、個別的な健康問題だけでなく、それを取り巻く環境条件、他の健康問題に及ぼすインパクトなどを含めた「包括的・総合的な新しい研究アプローチの開発」と、その前提となる「学際の拡大」と学問分野間の相互作用による「学問分野の融合」が必要である。研究評価の妥当性を改善するためには、研究計画書には顕在化しにくい研究に対する「意志の力」を、ヒヤリング等を通じて測定・評価する必要がある。

公開日・更新日

公開日
2011-06-30
更新日
-

行政効果報告

文献番号
201036033C

成果

専門的・学術的観点からの成果
評価委員等のexpert opinionから、今後推進すべき研究の方向性、わが国が推進すべき研究領域が明らかとなった。これらの情報を厚生労働省等の関係機関に提供することによって、わが国の健康安全・危機管理対策に関連する研究開発の国際競争力の向上に寄与する。
臨床的観点からの成果
「健康安全・危機管理対策総合研究事業」の交付を受けた研究課題の評価(事前評価、中間評価、事後評価)の傾向と、それに基づいた研究課題への支援の具体的な方策が明らかとなった。これらの成果は研究事業推進官(Program Officer:PO)の研究支援活動に反映され、事業全体の研究成果の向上に貢献した。
ガイドライン等の開発
特になし。
その他行政的観点からの成果
健康安全・危機管理対策に関連する過去の研究成果を網羅的・体系的に整理することができ、今後重点的に実施すべき研究領域が明らかとなった。これらの情報を所管課室、企画運営委員会等に提供し、研究事業の戦略・基本方針の設定、公募課題の設定等に活用した。
その他のインパクト
特になし。

発表件数

原著論文(和文)
0件
原著論文(英文等)
0件
その他論文(和文)
0件
その他論文(英文等)
0件
学会発表(国内学会)
1件
学会発表(国際学会等)
0件
その他成果(特許の出願)
0件
「出願」「取得」計0件
その他成果(特許の取得)
0件
その他成果(施策への反映)
0件
その他成果(普及・啓発活動)
0件

特許

主な原著論文20編(論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限る)

公開日・更新日

公開日
2017-08-03
更新日
-

収支報告書

文献番号
201036033Z