テロ対策等の自然災害以外の健康危機管理時の医療体制に関する研究

文献情報

文献番号
201036028A
報告書区分
総括
研究課題名
テロ対策等の自然災害以外の健康危機管理時の医療体制に関する研究
課題番号
H22-健危・一般-010
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
大友 康裕(東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科)
研究分担者(所属機関)
  • 小井土 雄一(独立行政法人国立病院機構災害医療センター 臨床研究部)
  • 明石 真言(独立行政法人放射線医学総合研究所 緊急被ばく医療研究センター)
  • 岡部 信彦(国立感染症研究所 感染症情報センター)
  • 黒木 由美子(財団法人日本中毒情報センターつくば中毒110番)
  • 郡山 一明(財団法人救急振興財団救命救急九州研修所)
  • 井上 潤一(独立行政法人国立病院機構災害医療センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 健康安全・危機管理対策総合研究
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成24(2012)年度
研究費
4,154,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
 わが国においてCBRNE(Chemical Biological Radiological Nuclear Explosive)テロ発生の蓋然性は決して低くない。本研究班はCBRNEテロ/災害に対する急性期医療に関して実効性ある体制整備に寄与することを目的とする。
研究方法
(1)除染設備などの資機材が十分に整っていない医療機関におけるCBRNE対応について、研究開発を進める。
(2)テロ現場に出動して現場から医療を開始するためのCBRNE-DMATの体制整備(研修・装備・出動基準・医療従事者の補償等)とそれに伴う必要に応じた法的整備について検討する。
(3)内閣官房、消防、警察、自衛隊、地方公共団体等、関係機関への提言と連携強化を図る。
(4)爆発物によるテロ(Eテロ)に対する医療のあり方について、諸外国の対応計画を参考にわが国の体制整備について研究する。
(5)緊急被ばく医療体制と災害・救急医療体制の連携および感染症医療体制と災害・救急医療体制の連携のあり方について検討し、具体的な問題点を整理し、改善策を検討する。
(6)医療のみならず消防・警察・自衛隊・行政のCBRNE各分野における専門家間の情報共有等を行う関係構築を目的とした「専門家ネットワーク」を構築、諸懸案課題に対する革新的な解決策(素案)の発信源とする。
等々の研究活動を実施する。それによりCBRNEテロに対する急性期医療の課題と解決案を提示し、国民保護訓練、「NBCテロ・災害対応研修会」、各地方における訓練、DMATに対する研修等で試行する。その結果の評価を行い、政策提言を行っていく。
結果と考察
平成22年の研究成果として、CBRNE-DMATの現場活動マニュアル(案)を完成させ、APEC横浜における災害医療担当として待機したDMATの現場活動基準とした。その内容で新規に提唱した重要項目として、除染方法の簡素化の可能性、爆弾テロへの対応を別枠扱いとしたことが挙げられる。
結論
現状の体制では被害者への医療提供が遅れ、多くの命を失うとの認識の下、「CBRNE-DMAT」,「水除染適応の厳格化」、「現場除染の効率化」を解決策として取り組んだ。

公開日・更新日

公開日
2011-07-19
更新日
-

収支報告書

文献番号
201036028Z