自然災害による広域災害時における効果的な初動期医療の確保及び改善に関する研究

文献情報

文献番号
201036027A
報告書区分
総括
研究課題名
自然災害による広域災害時における効果的な初動期医療の確保及び改善に関する研究
課題番号
H22-健危・一般-009
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
小井土 雄一(独立行政法人国立病院機構災害医療センター 臨床研究部)
研究分担者(所属機関)
  • 山田 憲彦(防衛省航空幕僚監部)
  • 大友 康裕(東京医科歯科大学)
  • 井上 潤一(独立行政法人国立病院機構災害医療センター)
  • 定光 大海(国立病院機構大阪医療センター)
  • 松本 尚(日本医科大学千葉北総病院)
  • 本間 正人(鳥取大学医学部)
  • 森野 一真(山形県立救命救急センター)
  • 中山 伸一(兵庫県災害医療センター)
  • 近藤 久禎(独立行政法人国立病院機構災害医療センター 臨床研究部)
  • 阿南 英明(藤沢市民病院)
  • 石原 哲(白鬚橋病院)
  • 高橋 毅(国立病院機構熊本医療センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 健康安全・危機管理対策総合研究
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成24(2012)年度
研究費
5,400,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究班は、災害医療体制構築における課題に対して、対応のガイドライン、マニュアル等を提示することを目的とする。
研究方法
本研究においては、今回の東日本大震災を踏まえ急性期災害医療の課題と解決案の提示し、それを政府総合防災訓練、各地方における訓練、DMAT研修等で試行して、その結果から解決策の評価を行い、政策提言を行う。
結果と考察
今年度の主たる研究成果は、多数傷病者への医療対応標準化トレーニングコース開発、EMIS 広域医療搬送患者の管理システムの実用化 、EMISチーム情報シートの提示、トリアージに関する諸問題の抽出 、ロジステーション構想の確立 、SCU設置可能性調査であるが、一部の成果に関しては、今回の東日本大震災において活用された。
ロジスティクスに関しては、今年度はEMISの改訂に伴う新しい本部運営手法を開発した。その
手法について、政府総合防災訓練で実証し、有効性を確認した。さらに、その手法を導入した統括
DMAT研修の教科書、教育手法を開発した。ロジスティクス拠点については、拠点となるもしく
は拠点をサポートしうる医療機関について、その現状の調査を行った。今回の震災においてもロジ
スティクスの重要性が再認識された。本研究班においても今後ロジスティクスに関する研究が重み
を増す必要性がある。

結論
今年度は3年計画の初年度に当たり、それぞれの課題における戦略、マニュアル等の案を策定した。次年度は、DMAT研修や災害医療従事者研修、総合防災訓練、緊急消防援助隊との連携訓練等でこれらを検証する予定であったが、年度末3月11日に東日本大震災が起きた。震災においてはこれまでの研究成果が十分に発揮された。一方で想定外の部分もあり、次年度は東日本大震災の経験も含めて検証する予定である。最終年度はその検証を受け、戦略、マニュアル等の最終案を提示する。

公開日・更新日

公開日
2011-07-19
更新日
-

収支報告書

文献番号
201036027Z