地域健康安全を推進するための人材養成・確保のあり方に関する研究

文献情報

文献番号
201036019A
報告書区分
総括
研究課題名
地域健康安全を推進するための人材養成・確保のあり方に関する研究
課題番号
H22-健危・一般-001
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
曽根 智史(国立保健医療科学院 公衆衛生政策部)
研究分担者(所属機関)
  • 安藤 雄一(国立保健医療科学院 口腔保健部)
  • 奥田 博子(国立保健医療科学院 公衆衛生看護部)
  • 橘 とも子(国立保健医療科学院 研究情報センター)
  • 鈴木 晃(国立保健医療科学院 建築衛生部)
  • 須藤 紀子(国立保健医療科学院 生涯保健部)
  • 尾島 俊之(浜松医科大学 健康社会医学講座)
  • 本橋 豊(秋田大学 大学院医学系研究科公衆衛生学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 健康安全・危機管理対策総合研究
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
15,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
 地域の健康危機管理体制における一層の基盤整備を図るには、保健所職員、派遣保健医療専門職、災害ボランティア等の関係者が、各自の役割と連携のあり方を事前にきちんと整理・理解し、研修を通じて組織的・個人的技量を向上させる必要がある。本研究では、多職種からなる研究組織によって、保健所職員等の資質を向上させる研修手法・教材を開発し、さらに地域健康安全を担う医師等専門職及び地域ボランティア養成の方策等を検討した。
研究方法
 以下の9研究を実施した。
1.保健師の資質を向上させる教育研修手法開発
2.環境衛生監視員の資質を向上させる教育研修手法開発
3.災害時の食生活支援のための管理栄養士養成施設における卒前教育と現場のあり方
4.自治体の歯科専門職の災害健康危機管理に関する研修の調査
5.都道府県・政令市等の地域防災計画における保健所の役割・機能
6.地域の災害健康危機管理拠点機能を担う保健所の役割と職員の資質
7.応援派遣災害医療専門職等との連携強化による地域保健体制構築に関する教材開発
8.地域健康安全に貢献するボランティアの安全管理
9.公衆衛生医師等の専門職の養成・確保
結果と考察
・震災避難所における環境対策を事例として、保健師と環境衛生監視員の連携すべき支援課題について、必要となる情報を明らかにした。
・管理栄養士や歯科専門職においては、卒前・卒後においても健康危機管理に関する教育は少ないが、現場では教材開発や学ぶ機会について、認識が高かった。
・保健所が担う災害健康危機管理機能の実態を明らかにした。
・災害医療専門職等との連携強化による体制構築を含む、保健所長が主人公の教材開発。
・「災害ボランティアの健康管理に関する指針」、DVD教材「災害時のボランティア活動を安全に行うために」を開発。
・医学生・研修医は、宿泊体験型ワークショップを通じて、公衆衛生医師のキャリアパスの具体像を知り、社会医学への関心が高まった。
結論
 避難所における多職種連携のために必要な情報や保健所が地域の災害健康危機管理に果たすべき役割とその体制モデルが明らかとなり、今後の教材開発に生かせる。また、災害ボランティアの健康管理に関する指針やDVD教材、災害医療専門職との連携強化の教材を作成した。医学生等を対象にした宿泊体験型ワークショップを通じて、公衆衛生医師等の社会医学キャリアパスに対する意識向上が明らかとなった。

公開日・更新日

公開日
2011-09-05
更新日
-

収支報告書

文献番号
201036019Z