文献情報
文献番号
201034076A
報告書区分
総括
研究課題名
スイッチOTC医薬品の選定要件及び一般使用が求められる検査薬等に関する研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
H22-医薬・指定-030
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
望月 眞弓(慶應義塾大学 薬学部)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成22(2010)年度
研究費
2,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
本研究では、(1)これからのスイッチOTC医薬品(S-OTC薬)の選定要件および選定方法、(2)国民が自身の健康状態をチェックできたり、自己治療の範囲にあることを確認できたりする一般用検査薬に求められる機能・測定項目および一般用検査薬に関わる関係者の役割、(3)新S-OTC薬に対応する薬剤師に求められる役割、(4)新S-OTC薬の製造販売業者に求められる要件、について検討しそれぞれのあるべき姿を提言する。
研究方法
本研究は、医学及び薬学領域の有識者として、山崎幹夫氏(日本薬学会「医療用医薬品の有効成分の一般用医薬品への転用に係る候補成分検討調査委員会」委員長)、清水直容氏(元帝京大医学部教授)及び埜中征哉氏(国立精神・神経医療研究センター病院名誉院長)の研究協力を仰ぎ、さらに日本OTC医薬品協会、日本薬剤師会、日本チェーンドラッグストア協会、日本臨床検査薬協会から推薦を受けた者の参画を得て検討を行った。初めに、4つの研究課題について、自由討論を行い、各課題の論点整理を行い、その後、課題ごとに作業グループにおいて検討し、最後に全体で議論し集約した。
結果と考察
今後望まれる新しい領域の用途を有するS-OTC医薬品候補成分について選定要件および選定方法を提案した。また、セルフチェックやセルフケアに必要な一般用検査薬に求められる機能・項目を明らかにし、一般用検査薬に関わる製販業者、薬剤師等、行政の役割についても明確化した。新S-OTC医薬品の販売を想定した薬剤師の役割としては、新S-OTC医薬品の啓発、販売とモニタリングへの薬剤師の関与(介入)、生活者による自己検査キットの活用と適正受診の確保および新S-OTC医薬品の活用に関する適切な支援を提案した。製販業者の役割としては、承認申請等の開発業務に加えて、製造販売後の適正使用や安全性確保を念頭においた情報提供の仕組みや各種情報提供支援ツールの作成、副作用特別調査や適正使用調査(仮称)等の実施などが求められるとした。
結論
本研究により、S-OTC薬に関して開発から市販後にわたって今後望まれる行政、企業、薬剤師等の役割、求められるS-OTC薬(含む検査薬)像を明らかにすることができた。
公開日・更新日
公開日
2011-05-10
更新日
-