医薬品の品質、有効性及び安全性確保のための手法の国際的整合性を目指した調査と妥当性研究

文献情報

文献番号
201034045A
報告書区分
総括
研究課題名
医薬品の品質、有効性及び安全性確保のための手法の国際的整合性を目指した調査と妥当性研究
課題番号
H22-医薬・一般-001
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
大野 泰雄(国立医薬品食品衛生研究所)
研究分担者(所属機関)
  • 本間 正充(国立医薬品食品衛生研究所)
  • 中江  大(東京都健康安全研究センター)
  • 小野寺 博志(医薬品医療機器総合機構)
  • 平林 容子(国立医薬品食品衛生研究所)
  • 小島 肇(国立医薬品食品衛生研究所)
  • 奥田 晴宏(国立医薬品食品衛生研究所)
  • 中村 秀文(国立成育医療センター 治験管理室)
  • 岡田 美保子(川崎医療福祉大学 医療技術学部医療情報学科)
  • 松本 峰男(医薬品医療機器総合機構)
  • 広瀬 明彦(国立医薬品食品衛生研究所)
  • 四方田 千佳子(国立医薬品食品衛生研究所)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成24(2012)年度
研究費
21,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
医薬品開発およびその承認申請に必要な各種試験および市販後の安全性確保のために必要な情報収集等に関する手段を標準化し、国際的調和を計ることによる医薬品開発を促進するとともに、社会的に受け入れられるよう改善を計る。
研究方法
分担研究者を中心に産・学・官の専門家からなるワーキンググループを構築し、検討を進めるとともに、国際的協議を行う。
結果と考察
1.医薬品の安全性に関する非臨床的研究
○バイオ医薬品の非臨床評価に関する国際的指針(GL)の補遺について検討し、ほぼ国際的合意が達成された。
○光毒性試験GL策定のための国際的枠組みができ、国内準備と対応を行った。
○がん原性試験についての国際的GL改訂に向けての状況は流動化しつつある。
○行政的に推奨されるIn vitro生殖毒性試験はなかった。
○わが国の法的規制において、アジュバントの位置づけがなされていない問題を指摘し、考察した。

2.医薬品の品質および安全管理について
○遺伝毒性不純物について、DNA反応性不純物の評価はエームス試験と構造活性相関によることとした。金属不純物に関するGL作成に向け、金属の安全性評価を進めた。
○医薬品等の製造販売承認書記載事項に関する指針において、出発物質を選択する際には通常2反応工程以上を呈示することが推奨され、ICHガイドライン(案)と内容的に大きな差はないと推定された。

3.医薬品の有効性・安全性に関する研究
○小児治験におけるアセント文書について、再検討を要する事項について抽出し、検討を開始した。
○医薬品情報について、ICH要件に適うISO規格化を達成するには、開発主体であるSDOとの連携、時宜を得たテストとフィードバックが決定的に重要である。規格制定後に質の高い国際規格を維持するためには、ICHの活動を通じた知識・経験が蓄積され、継続的に活用される仕組みが必要である。
4.その他
○心毒性、筋肉毒性および神経毒性バイオマーカーとして有望なものがいくつかあった。重要なマーカーについては、産学官の協力で開発・評価を進めていくことが適切である。
結論
遺伝毒性試験GLを除き、各分野について、大きな進展が認められた。

公開日・更新日

公開日
2011-08-05
更新日
-

収支報告書

文献番号
201034045Z