国際化を踏まえた医薬品・医療機器の安全性情報の伝達に関する研究

文献情報

文献番号
201034036A
報告書区分
総括
研究課題名
国際化を踏まえた医薬品・医療機器の安全性情報の伝達に関する研究
課題番号
H21-医薬・一般-023
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
岡田 美保子(川崎医療福祉大学医療福祉マネジメント学部医療情報学科)
研究分担者(所属機関)
  • 小出 大介(東京大学医学部附属病院)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究
研究開始年度
平成21(2009)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
5,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究はISO/HL7 ICSRの円滑な国内導入を支援することを目的として、同規格の検証と実装前国内テストを平成21年度-23年度の3年間を通じて実施する。平成22年度はHL7/ISO ICSR DIS投票第2版について検証し、20種類の模擬症例を用いてテストを実施する。また確認応答仕様について運用上、問題がないか検証する。またICSR規格の基礎にあるデータタイプ規格の改訂の動向を調査し、影響を検討する。
研究方法
本研究は主として以下のガイドラインおよび規格草案を用いて実施した。
・ICH ICSR Draft Implementation Guide v2.47
・JIC Health Informatics - Pharmacovigilance - Individual Case Safety Report, Part 1: the framework for adverse event reporting
・JIC Health Informatics - Pharmacovigilance - Individual Case Safety Report, Part 2: Human pharmaceutical reporting requirements for ICSR
・HL7 Version 3 Normative Edition 2008
結果と考察
ICSR DIS第2版を検証した結果、第1版に比べて改善がみられたものの、対応に苦慮する事項があった。模擬症例でテストした結果では15項目の課題が、確認応答の検証では7項目の課題が見出されたが、いずれも深刻な問題ではなくICH ICSRの実装ガイド等に反映していくこととされた。安全性報告の作成ツール上で対処すべき事項も明らかになった。またHL7 ICSRはHL7 V3規格のデータタイプ仕様R1に基づいているが、データタイプ仕様はR2へと更新されている。R2は、より柔軟にビジネス要件を反映できると考えられるが、改訂の影響は大きく臨床情報の規格との関係なども視野に引き続き分析・検討が必要である。
結論
HL7/ISOのICSR DIS第2版にはDIS第1版に比べて改善がみられ、模擬症例、確認応答の検証の結果では複数の課題が見出されたが、深刻なものではなくICH ICSR実装ガイド等に反映していくこととされた。データタイプ規格改訂に関しては、引き続きICSRへの影響について分析・検討が必要である。

公開日・更新日

公開日
2011-05-31
更新日
-

収支報告書

文献番号
201034036Z