GMP査察手法等の国際整合性確保に関する研究

文献情報

文献番号
201034022A
報告書区分
総括
研究課題名
GMP査察手法等の国際整合性確保に関する研究
課題番号
H21-医薬・一般-009
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
四方田 千佳子(国立医薬品食品衛生研究所 薬品部)
研究分担者(所属機関)
  • 櫻井信豪(医薬品医療機器総合機構)
  • 檜山行雄(国立医薬品食品衛生研究所)
  • 木納康博(医薬品医療機器総合機構)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究
研究開始年度
平成21(2009)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
7,300,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
製薬業界の監査に関する協力の枠組みを定めている協会(PIC/S)には、アメリカが加盟するなど世界的な広がりを見せている。国内査察当局の品質システムおよび査察実施実態の調査を行い、日本における査察業務調整機能の提案を行う。また、経口固形製剤の製法変更の生物学的同等性試験指針のバブリックコメントに対応して最終案とする。さらに、に我が国の溶出試験器の機械的校正のためのガイドライン案を作成する。
研究方法
国内の査察当局へPIC/Sのシステム要件を踏まえた実態調査アンケートを実施した。欧州医薬品庁の査察官会議で、GMP査察業務に関する品質システムの調査を行うとともに、。また、経口固形製剤の製法変更の生物学的同等性試験指針のパブリックコメントを求めた。ASTMの溶出試験器の校正に対するガイダンスを翻訳し、FDAと比較検討した。

結果と考察
都道府県の調査体制に関するアンケート結果、国際的な査察官の要件等を調査した結果を通して、国際的に通用するGMP調査レベルを担保するとともに国内でも均一な調査を行うためには、調査員の資格要件の設定と都道府県PMDAの連携の2点が必要と判断し、研究班から提案を行った。経口固形製剤の製法変更の生物学的同等性試験指針のパブリックコメントへの回答を通して最終案を確定した。FDAの溶出試験器の機械的校正のガイダンスをベースとして、ASTMのE 2503-07、溶出試験装置の適格性評価の標準的方法を参考に我が国の機械的校正のための文書を提案した。
結論
日本の査察システムの国際基準へのレベルアップを達成するためには、調査対象施設数の少ない調査権者の体制整備方法を検討するとともに調査要領とPIC/Sシステム要件との整合をはかった後、48ある調査権者間の品質システムの共通化、GMPガイドラインの継続的アップデート、継続的トレーニングの立案、国際整合性に関する情報入手と調査権者への情報提供、全体会議の開催 の機能をもつ、常任の連携組織が必須だと結論した。今後、経口固形製剤の製法変更の生物学的同等性試験指針を通知するとともに、我が国の機械的校正のための提案文書を外部機関と精査し最終文書として発出することを目指す。

公開日・更新日

公開日
2011-06-14
更新日
-

収支報告書

文献番号
201034022Z