文献情報
文献番号
201033018A
報告書区分
総括
研究課題名
科学的知見に基づく食物アレルギー患者の安全管理とQOL向上に関する研究
課題番号
H21-食品・一般-004
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
宇理須 厚雄(藤田保健衛生大学 医学部)
研究分担者(所属機関)
- 伊藤 浩明(あいち小児保健医療総合センター)
- 塩見 一雄(東京海洋大学)
- 海老澤 元宏(国立病院機構相模原病院臨床研究センター)
- 安達 玲子(国立医薬品食品衛生研究所)
- 堀口 逸子(順天堂大学医学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 食品の安心・安全確保推進研究
研究開始年度
平成21(2009)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
21,160,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
食物アレルギー(FA)患者の安全とQOLの向上を図るための科学的知見を得る
1, FA(牛乳、えび、鶏卵)経口負荷試験によって誘発量を決定する
2, 臨床診断の精度が高いアレルゲン成分特異的IgE検査法の開発
3, 魚類、甲殻類、軟体動物(貝類)のアレルゲン構造解析
4, FA患者に対するリスクコミュニケーションの検証
5, 食品中アレルギー物質検査法の確立
6, FAの原因抗原の分布調査
7, FA健康被害事例の収集・解析
8, アレルギー物質含有食品交換表の作成
1, FA(牛乳、えび、鶏卵)経口負荷試験によって誘発量を決定する
2, 臨床診断の精度が高いアレルゲン成分特異的IgE検査法の開発
3, 魚類、甲殻類、軟体動物(貝類)のアレルゲン構造解析
4, FA患者に対するリスクコミュニケーションの検証
5, 食品中アレルギー物質検査法の確立
6, FAの原因抗原の分布調査
7, FA健康被害事例の収集・解析
8, アレルギー物質含有食品交換表の作成
研究方法
目的の番号に一致
1,経口負荷試験
2,特異的IgE測定
3,アレルゲンタンパク質DNAのクローニングとIgE結合能
4,食物アレルギーを疑似体験できるカードの作製
5,検地キット作製
6, 平成13-14年、平成17年、平成20年に行われた即時型食物アレルギー全国モニタリング調査の解析
7,FA事例の収集と解析
8, 食品中アレルゲン物質の測定
1,経口負荷試験
2,特異的IgE測定
3,アレルゲンタンパク質DNAのクローニングとIgE結合能
4,食物アレルギーを疑似体験できるカードの作製
5,検地キット作製
6, 平成13-14年、平成17年、平成20年に行われた即時型食物アレルギー全国モニタリング調査の解析
7,FA事例の収集と解析
8, 食品中アレルゲン物質の測定
結果と考察
目的の番号に一致
1, 鶏卵アレルギー患者の95%、99%を包括する閾値はそれぞれ29.2micro g、2.7 micro gであった。牛乳は1265.5 micro g、22.9 micro g。以上から、大多数の患者は、加工食品の表示をみて購入すれば安全に食べる事が出来ると考えられた。エビの90%閾値は88.4mgであった。
2, 小麦アレルギーにおけるオメガ5グリアジンとピーナッツアレルギーにおけるAra h1、Ara h2に対するIgE抗体の有用性が示された。
3, イクラとウニとの間に共通抗原性が存在した。
4, 食物アレルギー患者が疑似体験できる教材用カードを開発した。
5, 亜硫酸ナトリウム含有抽出液の有用性を証明した。キウイフルーツ、ゴマの検知法開発を試みた。7項目同時測定可能なBIST法の開発進めた。
6, 鶏卵、牛乳、小麦だけでFA患者の70%以上を占めたことから、主要な食品への対策に注力すべきと考えられた。
7, FA事例が約400例回収できた。事故発生場所は自宅が多かった。
8, 食品交換表を試作し、有用かつ安全な使用法を示した。
1, 鶏卵アレルギー患者の95%、99%を包括する閾値はそれぞれ29.2micro g、2.7 micro gであった。牛乳は1265.5 micro g、22.9 micro g。以上から、大多数の患者は、加工食品の表示をみて購入すれば安全に食べる事が出来ると考えられた。エビの90%閾値は88.4mgであった。
2, 小麦アレルギーにおけるオメガ5グリアジンとピーナッツアレルギーにおけるAra h1、Ara h2に対するIgE抗体の有用性が示された。
3, イクラとウニとの間に共通抗原性が存在した。
4, 食物アレルギー患者が疑似体験できる教材用カードを開発した。
5, 亜硫酸ナトリウム含有抽出液の有用性を証明した。キウイフルーツ、ゴマの検知法開発を試みた。7項目同時測定可能なBIST法の開発進めた。
6, 鶏卵、牛乳、小麦だけでFA患者の70%以上を占めたことから、主要な食品への対策に注力すべきと考えられた。
7, FA事例が約400例回収できた。事故発生場所は自宅が多かった。
8, 食品交換表を試作し、有用かつ安全な使用法を示した。
結論
食物アレルギーによる被害を減らすことは、国民の食の安全確保の中で重要な課題である。本研究で科学的根拠に基づいた対策を進めるためのいくつかの提案ができた。
公開日・更新日
公開日
2011-05-30
更新日
-