文献情報
文献番号
201033001A
報告書区分
総括
研究課題名
対象別の適切な食品安全情報の教材と食品安全ナビゲイター人材養成プログラムの開発に関する研究
課題番号
H20-食品・一般-001
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
関澤 純(独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 食品総合研究所 食品機能研究領域)
研究分担者(所属機関)
- 和田 有史(独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 食品総合研究所 食品機能研究領域 )
- 前田 恭伸(静岡大学工学部 システム工学科リスク情報システム開発)
- 濱田 奈保子(東京海洋大学大学院海洋科学技術研究科食品流通安全管理専攻)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 食品の安心・安全確保推進研究
研究開始年度
平成20(2008)年度
研究終了予定年度
平成22(2010)年度
研究費
6,552,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
2-1 研究目的
食の安全への適切な関心と理解を推進するツールとして食の安全に関わる多様な対象者の関心や理解度に対応した「食の安全ナビ検定クイズ」と、これを用い共に考え・話し合うコミュニケーションの演習プログラムを作成し、これを用いる人材養成のガイドを提供しその有効性を検証する。
食の安全への適切な関心と理解を推進するツールとして食の安全に関わる多様な対象者の関心や理解度に対応した「食の安全ナビ検定クイズ」と、これを用い共に考え・話し合うコミュニケーションの演習プログラムを作成し、これを用いる人材養成のガイドを提供しその有効性を検証する。
研究方法
2-2 研究方法
食の安全に関わる30種類以上のクイズを対象別に作成した。自治体の食品安全行政担当者などの利用を支援するため「食の安全ナビ検定クイズ利用ガイド」を作成し全国の食品衛生監視員を集め研修を行った。計12回の演習を実施しアンケートと討論によりクイズとプログラムの有用性を検討した。8大学・1専門学校の470名の学生(アンケート回収率100%)、6回の市民対象の機会(合計350名以上参加。回収率は50~100%)、40名の食品衛生監視員(回収率100%)の意見を聞いた。インターネット上にクイズサイトを設け広い利用を図った。報道関係者の食品安全への理解を支援するツールを検討した。
食の安全に関わる30種類以上のクイズを対象別に作成した。自治体の食品安全行政担当者などの利用を支援するため「食の安全ナビ検定クイズ利用ガイド」を作成し全国の食品衛生監視員を集め研修を行った。計12回の演習を実施しアンケートと討論によりクイズとプログラムの有用性を検討した。8大学・1専門学校の470名の学生(アンケート回収率100%)、6回の市民対象の機会(合計350名以上参加。回収率は50~100%)、40名の食品衛生監視員(回収率100%)の意見を聞いた。インターネット上にクイズサイトを設け広い利用を図った。報道関係者の食品安全への理解を支援するツールを検討した。
結果と考察
2-3 結果と考察
多くの演習参加者から高い関心と興味が表明された。学生ではクイズを通し「食の安全の理解が変わった」(54%)、「理解が一部変わった」(30%)と計84%の学生に適切な理解への変化があった。社会人回答者は本来予備知識を持つ食品行政関係者(20%)と食品事業者(27%)が半数近く消費者は39%だったが、「食の安全の理解が変わった」32%、「理解が一部変わった」36%と計68%がさらに適切な理解に変化した。「利用ガイド」を用い食品衛生監視員のリスクコミュニケーション人材養成演習を行い全員から「有益」との評価を得た。インターネット上に食品安全クイズを解説を付し独習可能として提供し毎月数百件のアクセスがあった。問題発見と解決策提案をするケースメソッド授業用に「生鮮魚介類の鮮度を可視化するツール」を開発した。研究と並行し食と健康に関わる図書を出版し、報道関係者に参考資料として有用性を尋ね、内容的に関心あり参考になると回答を得、事実を客観的に分かりやすく提供する参考資料の必要が指摘された。
多くの演習参加者から高い関心と興味が表明された。学生ではクイズを通し「食の安全の理解が変わった」(54%)、「理解が一部変わった」(30%)と計84%の学生に適切な理解への変化があった。社会人回答者は本来予備知識を持つ食品行政関係者(20%)と食品事業者(27%)が半数近く消費者は39%だったが、「食の安全の理解が変わった」32%、「理解が一部変わった」36%と計68%がさらに適切な理解に変化した。「利用ガイド」を用い食品衛生監視員のリスクコミュニケーション人材養成演習を行い全員から「有益」との評価を得た。インターネット上に食品安全クイズを解説を付し独習可能として提供し毎月数百件のアクセスがあった。問題発見と解決策提案をするケースメソッド授業用に「生鮮魚介類の鮮度を可視化するツール」を開発した。研究と並行し食と健康に関わる図書を出版し、報道関係者に参考資料として有用性を尋ね、内容的に関心あり参考になると回答を得、事実を客観的に分かりやすく提供する参考資料の必要が指摘された。
結論
2-4 結論
多様な対象向けのクイズを利用した演習により自ら考える過程を経て理解とともに納得度が増す効果があり食品安全の適切な理解推進に十分効果をあげた。インターネット上で広く利用可能な食品安全の理解を進める無料の独習用クイズは今後さらに利用の拡大が期待できる。市民に食品安全情報を伝える媒介者である報道関係者向け参考資料のあり方に有用な示唆を得た。
多様な対象向けのクイズを利用した演習により自ら考える過程を経て理解とともに納得度が増す効果があり食品安全の適切な理解推進に十分効果をあげた。インターネット上で広く利用可能な食品安全の理解を進める無料の独習用クイズは今後さらに利用の拡大が期待できる。市民に食品安全情報を伝える媒介者である報道関係者向け参考資料のあり方に有用な示唆を得た。
公開日・更新日
公開日
2011-05-23
更新日
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