チーム医療の推進における看護師等の役割拡大・専門性向上に関する研究

文献情報

文献番号
201031069A
報告書区分
総括
研究課題名
チーム医療の推進における看護師等の役割拡大・専門性向上に関する研究
課題番号
H22-医療・指定-049
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
井上 智子(東京医科歯科大学 大学院保健衛生学研究科)
研究分担者(所属機関)
  • 本田彰子(東京医科歯科大学 大学院保健衛生学研究科 )
  • 真田弘美(東京大学 大学院医学系研究科)
  • 山田雅子(聖路加看護大学 看護実践開発研究センター)
  • 洪愛子((社)日本看護協会)
  • 小池智子(慶應義塾大学 看護医療学部)
  • 佐々木吉子(東京医科歯科大学 大学院保健衛生学研究科 )
  • 川村佐和子(聖隷クリストファー大学 )
  • 藤内美保(大分県立看護科学大学)
  • 池ノ上克(宮崎大学 医学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 地域医療基盤開発推進研究
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
15,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
1.1)アウトカム評価を行うための評価軸を明らかにし、効果を測定するためのスケールを開発する。2)開発したスケールで、専門・認定看護師の新たな試みについてその効果を測定する。3)1)2)より、スケールの有用性検証と洗練を図る。2.1)我が国の看護補助者の活動の実態と、看護師・補助者の認識調査を行う。2)看護師と看護補助者との今後の連携の在り方についてを検討する。3.在宅療養者に対する安全な医療処置提供のためのチーム医療のあり方を検討する。6.助産師が縫合可能な会陰裂傷の程度や産科医との連携のあり方等について、安全に実施できる適用範囲や実施方法について検討する。
研究方法
1.については、1)国内外の研究や調査報告より、測定にはどのような評価軸を用いているのかを明らかにし、2)我が国の看護職の役割拡大の現状に応じたスケールを開発する。3)開発されたスケールを用いて、先駆的事例に適用しその効果を測定する。2.1)施設規模ごとの看護師と看護補助者の活動・役割の実態と認識調査を行う。2)1)をもとに役割拡大の時代の看護チームの在り方を検討する。3.は、1)訪問看護師に対するたんの吸引提供体制に関する質問紙調査・参加観察法調査、2)利用者およびチーム構成員への面接調査、1)2)に基づき医療的チームモデルの作成を行う。
結果と考察
1.わが国の専門・認定看護師(計800名)に対し、先駆的な医行為について調査した。それらの結果や検討会を経て「看護師役割拡大効果測定調査票」を開発した。2.開発した調査票を用いて5つの臨床研究グループが研究に着手した。3.我が国の看護師と看護補助者との連携に関しては、我が国と実情が類似している英国の現地調査を行った。さらに看護補助者の実態調査のための調査票を作成、配布し、現在結果分析中である。4.訪問看護師に対する「訪問看護・たんの吸引提供体制」の調査では、試行事業の中で介護職への教育研修が段階的に進められている。5.助産師が縫合可能な会陰裂傷の程度や産科医との連携のあり方等については、まず法的解釈に関する関係諸機関等の合意を得、現在会陰裂傷縫合の実施に関するデータ収集に向けた臨床研究計画の準備中である。
結論
開発された「看護師の役割拡大効果測定スケール」を用いて、5つの臨床看護研究を進めていく。介護職員によるたんの吸引等のための制度のあり方については、試行事業が段階的に進められている。助産師が縫合可能な会陰裂傷と産科医との連携のあり方等についても、数大学において臨床研究を進めていく。

公開日・更新日

公開日
2011-06-09
更新日
-

収支報告書

文献番号
201031069Z