専門医制度に関する研究

文献情報

文献番号
201031051A
報告書区分
総括
研究課題名
専門医制度に関する研究
課題番号
H22-医療・一般-035
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
小池 創一(国立大学法人東京大学医学部附属病院 企画情報運営部)
研究分担者(所属機関)
  • 今村 知明(奈良県立医科大学健康政策医学)
  • 児玉 知子(国立保健医療科学院人材育成部 国際保健人材室 )
  • 井出 博生(国立大学法人東京大学医学部附属病院 企画情報運営部 )
  • 康永 秀生(東京大学大学院 医学系研究科・医療経営政策学講座 )
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 地域医療基盤開発推進研究
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
3,050,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
専門医制度構築に向けたエビデンスの蓄積、専門医需給見通しのための基礎資料の蓄積を行うとともに、専門的診療科の決定と従事の状況を明らかにすることで、専門医制度のあり方、質の高い医療供給体制の構築に向けた検討を行うことを本研究の目的とする。
研究方法
医師・歯科医師・薬剤師調査データを解析し、主たる診療科に着目した医師の専門分野及びキャリアパスに関する研究、女性医師における就業の動態把握、就労率、地域分布についての分析、専門医を含めた医師の地域間動態に関する分析・検討を行った。また、医師対象アンケート調査を行い、専門医制度に関する意識調査を行った。
結果と考察
主たる診療科に着目した医師の専門分野及びキャリアパスに関する研究では、医療の専門分化は大きな潮流ではあるものの、医療システムを強化するうえでも、専門医の認定制度、質の維持とともに、総合的診療科の専門性を確保することが重要な政策課題であると考えられた。
女性医師における就業の動態把握に関する研究では、1984年と2004年時調査の比較では、外科系、産婦人科、放射線科等における女性医師割合の増加率が高かった。一方、眼科、皮膚科における女性医師割合は一定して高く、卒後20年の在職率も高率であった。女性医師の就労継続や復職は、診療科別に異なる可能性があり、今後は就労継続可能な就労条件を考慮に入れた環境整備のあり方が期待される。
専門医を含めた医師の地域間動態に関する検討では、専門医を含めた医師の地域偏在に関係する動態について、初歩的な検討を行った。来年度は今回の検討を受けて、専門領域別により多くの要因を取り入れた検討を行い、地域間の動態についてさらに検討を進めることとなった。
専門医制度に関する意識調査および二次医療圏別医師数の分析からは、医師の専門医に関する意識が明らかになるとともに、医療圏別の医師数の人口が多い地域ほど人口対医師数が多くなる傾向を明らかとした。
結論
本研究を通じ、専門医制度構築に向けたエビデンスの蓄積、専門医需給見通しのための基礎資料の蓄積が行われたとともに、専門的診療科の決定と従事の状況の一端が明らかとなった。

公開日・更新日

公開日
2011-03-30
更新日
-

収支報告書

文献番号
201031051Z