保存された診療データの二次利用適用レベルに準じた、医療提供プロセスおよびアウトカムの病院横断比較、年次縦断比較に関する多施設共同研究

文献情報

文献番号
201031044A
報告書区分
総括
研究課題名
保存された診療データの二次利用適用レベルに準じた、医療提供プロセスおよびアウトカムの病院横断比較、年次縦断比較に関する多施設共同研究
課題番号
H22-医療・一般-028
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
尾藤 誠司(独立行政法人国立病院機構 東京医療センター 臨床研究センター 政策医療企画研究部 臨床疫学研究室)
研究分担者(所属機関)
  • 伏見清秀(東京医科歯科大学 大学院 医療政策学・医療経済学)
  • 藤森研司(北海道大学病院 地域医療指導医支援センター)
  • 堀口裕正(東京大学 医学系研究科 医療政策学)
  • 小林美亜(独立行政法人国立病院機構 総合研究センター 診療情報分析部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 地域医療基盤開発推進研究
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
17,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
病院管理や診療等に係るデータの二次利用の適用パターンに準じた、医療提供プロセスおよびアウトカムの指標の抽出・算出可能性について検証するとともに、算出・分析結果を通じて、病院間比較および年次縦断比較を行うことを目的とする。また、医療の質の向上の視点からのフィードバックに活かすために、症例対照研究や後ろ向きコホート研究のデザインを用いて、抽出されたデータから診療行為の適切性の評価を行うとともに、アウトカムに影響を与える要因の分析についても行い、診療・ケア行為の改善の方向性を検討する。
研究方法
病院管理のためのデータや日常診療の中で集積された診療データの二次利用による医療提供プロセスおよびアウトカムの指標の抽出・算出可能性を検討する。また、医療の質保証の観点からの施設間横断比較と年次縦断比較のための集計に加え、症例対照研究デザインを用いた分析やアウトカム指標に影響を与える要因分析等を行う。そして、経年・多施設比較を行った上、質のPDCAサイクルを意識した各施設へのフィードバックを行う。初年度は、二次データから抽出する項目を決定し、データ抽出可能性について試行調査を実施するとともに、抽出したデータについて妥当性を検討。また電子カルテ上の構造変更により指標の抽出可能性を拡大させる方策を検討する。第二年度には、試行調査に基づき、データを抽出し、二次利用データによる経年及び施設間比較を行う。
結果と考察
NHOの医療機関で用いられている病院情報システムからのデータ抽出・利用可能性についてアンケート調査を実施し、調査対象病院としてNHOの中から9病院を選定した。その上で、二次データから抽出する項目および抽出の対象となるデータリソース、各項目の定義(抽出条件)を決定し、対象病院において、指標のデータ抽出可能性の検討を行うための予備調査を実施した。データセンターでは、抽出したデータについて、①集計・分析が可能な形式なテーブルでデータを抽出できるか否か、②抽出したデータを利用して指標を算出できるか否かの実行可能性についての確認を行うとともに妥当性を検討した。
結論
病院情報システムにおける多数のデータベースからの抽出は、二次利用の可能性を広げるとともに、その技術的な何点や測定結果の妥当性に関する問題点も示唆させた。第二年度は、実際の測定を通じてそれらを実証レベルで検討する予定である。

公開日・更新日

公開日
2011-08-02
更新日
-

収支報告書

文献番号
201031044Z