心臓病の再発予防を目途とした地域連携クリニカルパスの電子化モデル構築に関する研究

文献情報

文献番号
201031023A
報告書区分
総括
研究課題名
心臓病の再発予防を目途とした地域連携クリニカルパスの電子化モデル構築に関する研究
課題番号
H22-医療・一般-007
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
和泉 徹(北里大学 医学部)
研究分担者(所属機関)
  • 佐藤 敏彦(北里大学 医学部)
  • 吉田 友紀(北里大学 医学部)
  • 田城 孝雄(北里大学 医学部)
  • 町田 陽二(北里大学 医学部)
  • 東條 美奈子(北里大学 医療衛生学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 地域医療基盤開発推進研究
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
20,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
心臓病の再発予防を目途とした疾病管理システムに電子化地域連携クリニカルパス(以下、電子化パス)を導入し、その効果を検証する。電子化パスの医療社会学的効果を明らかにするために、DALY, QALY等の健康統合指標を評価し、費用対効果を検証することによって、電子化パス導入のメリットとデメリットを明らかにするとともに、運用してみての再評価を行う。
研究方法
本研究では、北里大学東病院に専用サーバーを設置し、登録患者専用電子カードを用い、このカードにより患者データへのアクセス権が生じるシステムを構築し、パスの電子化を図る。本研究により、電子化パス導入によるメリットとデメリットを整理し、電子化によりどれだけの有効性が得られるかにについて、DALY, QALY等の健康統合指標やコスト面から評価する。
結果と考察
当初の計画では、平成22年6月から電子化パスによる心臓二次予防活動開始を予定していたが、予想以上に電子化パスの開発に時間を要することが判明した。このため、電子化パスによる心臓二次予防活動開始の延期を余儀なくされた。このため、研究計画を変更し、システム開発に要する期間に、DALY, QALY等の健康統合指標やコスト面の事前評価のための患者アンケートを送付、電子化パスでその利点が発揮できる、包括的心臓リハビリテーション活動の開始など、次年度の計画を前倒しして行った。11月になり、ようやく本研究システムの軸となる、電子化パスシステムが完成の目途が立ち、現在は情報管理等に関する検証を行っている。システムの検証が終了し次第、コアとなる20診療所との連携組織の立ち上げ、電子化パスを用いた、心臓二次予防活動を開始する予定。最終的には、来年度はじめに地域診療所での電子化パス導入を開始できる見込みが立ったため、当初の予定の8割方は達成できる予定である。
本事業は2年計画で行っている事業であり、単年度で成果を現すことは難しいが、パスの電子化および心臓病再発予防に関する地域連携を通した維持期心臓リハビリテーションは軌道にのりつつあり、次年度には、何らかの成果が報告できるものと期待している。
結論
この心臓再発予防に関する地域連携クリニカルパスの電子化システム構築を通じて、1)循環器疾患における疾病管理の在り方を問い、2)心肺危機や心事故の再発予防を掲げた疾病管理や病診連携の在り方を問うことが期待できる。

公開日・更新日

公開日
2011-05-30
更新日
-

収支報告書

文献番号
201031023Z