文献情報
文献番号
201031016A
報告書区分
総括
研究課題名
医療機関での職員間情報伝達を改善するための、プレゼンス情報生成手法に関する研究
課題番号
H21-医療・一般-019
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
山野邉 裕二(独立行政法人 国立成育医療研究センター病院 医療情報室)
研究分担者(所属機関)
- 本多 正幸(長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 医療情報学)
- 相澤 志優(独立行政法人 国立成育医療研究センター病院 医療情報室 )
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 地域医療基盤開発推進研究
研究開始年度
平成21(2009)年度
研究終了予定年度
平成22(2010)年度
研究費
8,100,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
医療事故やヒヤリハット事例の報告のなかには、発生要因として医師や看護師など医療職間の連携ミスや業務中断が挙げられていることがある。これは病院においても日頃から実感していることであるが、財団法人日本医療機能評価機構が実施する医療事故情報収集等事業においても報告事例中の一定の部分を占めており、この部分の改善が必要である。情報技術(IT)を用いてこの問題の解決を図り、医療安全の向上に寄与するのが当研究全体の目的である。
研究方法
事業2年目の本年度は、電子カルテシステムの患者ケアスケジュール、ベッドサイド端末のログ、ナースコールのログ等をプレゼンスの生成源として利用できるかどうかを検討した。また、既存の院内PHSとIP電話環境を組み合わせた実証実験を行なった。
結果と考察
IP電話環境側でプレゼンスを「応答不可」に変更することで、既存の院内PHSに電話が着信せず、IP電話システムへ伝言を録音させることができ、PHS着信による業務中断を防ぐことができた。
一方、病棟端末およびPDA端末における看護職員におけるシステムログ情報を活用し、動静情報分析を行った。この調査分析により、病棟における看護職員の業務の形態や、特徴を概観することができた。また、時間帯別の業務態様についても概ね概観できた。今後、無線LANアクセスポイント情報も活用することにより詳細な動静情報が把握できることが判明した。
一方、病棟端末およびPDA端末における看護職員におけるシステムログ情報を活用し、動静情報分析を行った。この調査分析により、病棟における看護職員の業務の形態や、特徴を概観することができた。また、時間帯別の業務態様についても概ね概観できた。今後、無線LANアクセスポイント情報も活用することにより詳細な動静情報が把握できることが判明した。
結論
本研究により、システムログ情報の活用全般に関しても、有効活用の可能性が判明したが、そのためにはより詳細なログ情報を記録する必要があり、病院情報システムの設計に関する問題であることも判明した。本研究が、職員間情報伝達を改善するためのプレゼンス情報生成手法に関する研究推進に対して少しでも有効活用されることを期待したい。
公開日・更新日
公開日
2011-09-05
更新日
-