文献情報
文献番号
201031009A
報告書区分
総括
研究課題名
小児救急電話相談の実施体制および相談対応の充実に関する研究
課題番号
H21-医療・一般-010
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
保科 清(国際医療福祉大学 臨床医学研究センター)
研究分担者(所属機関)
- 桑原 正彦(医療法人唐淵会桑原医院)
- 渡部 誠一(土浦協同病院)
- 山中 樹(医療法人社団山中たつる小児科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 地域医療基盤開発推進研究
研究開始年度
平成21(2009)年度
研究終了予定年度
平成22(2010)年度
研究費
7,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
#8000事業が、国民にとって真に信頼できる「小児救急電話相談」事業となり、安心して子育てできる環境の有力なツールとするために、現状を解析・評価して、改善の方策を探ることを目的とした。
研究方法
アンケートによる調査と、過去の電話事例の解析による相談内容の分析を行い、評価と今後の#8000が取るべき指針について検討すべく、以下の4つの分担研究と1つの総括研究を行った。 1.深夜帯の需要・満足度調査を㈱ダイヤル・サービスに委託して調査し、解析、 2.#8000の47都道府県の現状調査と、深夜帯・休日日勤帯、重症例・緊急例、遠隔地・へき地医療について検討、 3.相談員の質の向上と相談内容の平均化のために「相談対応テキスト」改訂と研修カリキュラム案の作成、 4.現場業務の複数県連携に向けた調査研究として (1)中国5県の#8000事業の現状と課題の検討、(2)広島県をモデルにとって相談内容の長期的分析、5. #8000の今後のあり方の検討として、(1)「支援業務」と「現場業務」と事業内容の検討、(2)「全国支援センター」(仮称)についての検討など。
結果と考察
現行の#8000の課題は、1)利用者側から見た課題、2)提供側の課題で、#8000の現状について、量と質に分けて対策を考えると、1)量の確保は、対応時間帯の問題と話し中への対応があり。2)質の確保には、相談体制のガイドライン整備と相談員の資格要件整備などに加え、全国支援センターを設置して対応すべきである。本研究の到達点は「いつでも、どこからでも、すぐに」子どもの問題を相談できる#8000にすること。
結論
2年間の調査研究により、国民の期待を担う#8000を、「安心して子育てできる環境づくり」のツールとして、「24時間いつでも、どこからでも、すぐにつながる小児救急電話相談」のネットワーク構築である。そのために 1.#8000の深夜帯全国拡大は、多くの都道府県で独自対応は不可能で、深夜帯は民間委託が現実的、 2.現場支援の全国支援センターが必要であり、その役割は、a.相談内容の分析、b.相談マニュアルの作成と改訂、c.相談員の研修、d.運営へのアドバイスなどであり 3.現場業務について、各県の連携や多数県協力体制づくりの支援などが必要。
公開日・更新日
公開日
2018-06-07
更新日
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