文献情報
文献番号
201030034A
報告書区分
総括
研究課題名
肝炎ウイルスによる肝疾患発症の宿主要因と発症予防に関する研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
H22-肝炎・一般-008
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
下遠野 邦忠(千葉工業大学 附属総合研究所)
研究分担者(所属機関)
- 高久 洋(千葉工業大学 工学部)
- 堀田 博(神戸大学大学院 医学系研究科)
- 加藤 宣之(岡山大学大学院 医歯薬学総合研究科)
- 小原 恭子(熊本大学大学院 生命科学研究部)
- 杉山 和夫(慶応義塾大学 医学部)
- 村上 善基(京都大学大学院 医学研究科附属ゲノム医学センター)
- 丸澤 宏之(京都大学 医学部)
- 大島 隆幸(徳島文理大学 香川薬学部)
- 押海 裕之(北海道大学大学院 医学研究科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 肝炎等克服緊急対策研究
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成24(2012)年度
研究費
50,800,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
HCV感染を制御する新たな宿主要因、感染により変化する宿主要因を明らかにし、得られる情報をウイルス制圧、および疾患発症抑制、治療方策の開発に役立てる
研究方法
(1)HCVの感染性を規定する要因の解析。
(2)HCVの増殖を制御する宿主因子の機能解析。
(3)HCV NS5Aに結合する宿主因子の単離と機能解析。
(4)HCV持続複製細胞で発現変化する新規宿主因子の探索。
(5)HCV持続複製細胞で発現が誘導される宿主因子DHCR24、Ku70の機能解析をおこなう。
(6)HCV感染により誘導される遺伝子編集酵素の機能解析。
(7)HCV増殖を制御するインターフェロンシグナルとその制御
(8)インターフェロンとリバビリン併用療法の効果を規定する宿主要因としてマイクロRNAのプロファイリング解析。
(9)HCV-1bの感染複製系の開発。
(2)HCVの増殖を制御する宿主因子の機能解析。
(3)HCV NS5Aに結合する宿主因子の単離と機能解析。
(4)HCV持続複製細胞で発現変化する新規宿主因子の探索。
(5)HCV持続複製細胞で発現が誘導される宿主因子DHCR24、Ku70の機能解析をおこなう。
(6)HCV感染により誘導される遺伝子編集酵素の機能解析。
(7)HCV増殖を制御するインターフェロンシグナルとその制御
(8)インターフェロンとリバビリン併用療法の効果を規定する宿主要因としてマイクロRNAのプロファイリング解析。
(9)HCV-1bの感染複製系の開発。
結果と考察
(1)ウイルス粒子に会合しているリポ蛋白質はウイルスの感染性に重要な役割を果たす。
(2)Hsp90はHCV蛋白質の翻訳に関係する。
(3)HCV NS5Aに結合する新たな宿主因子としてSMYD3を見いだした。本遺伝子産物は、細胞の増殖を正に制御する働きがあると考えられる。
(4)HCVの持続感染により発現変化する宿主遺伝子を見いだした。
(5)HCV持続複製細胞ではDNA修復に関わる遺伝子の産生が変化する事を見いだした。
(6)通常の培養条件下では肝細胞にその発現をほとんど認めないADAR familyの異所性の発現を明らかにした。
(7)HCV増殖を制御するインターフェロンシグナルの新たな因子を見いだした。
(8)インターフェロンとリバビリン併用療法の効果を規定する宿主要因としてマイクロRNA発現解析を行い、発現のプロファイルから、治療効果と相関するマイクロRNAを見いだした。
(9)HCV-1b遺伝子型由来の感染性ゲノム作成を行った。
これらの成果は疾患の予防、抗ウイルス剤開発、あるいはワクチン開発などに向けた研究の新たな知見になると期待される。
(2)Hsp90はHCV蛋白質の翻訳に関係する。
(3)HCV NS5Aに結合する新たな宿主因子としてSMYD3を見いだした。本遺伝子産物は、細胞の増殖を正に制御する働きがあると考えられる。
(4)HCVの持続感染により発現変化する宿主遺伝子を見いだした。
(5)HCV持続複製細胞ではDNA修復に関わる遺伝子の産生が変化する事を見いだした。
(6)通常の培養条件下では肝細胞にその発現をほとんど認めないADAR familyの異所性の発現を明らかにした。
(7)HCV増殖を制御するインターフェロンシグナルの新たな因子を見いだした。
(8)インターフェロンとリバビリン併用療法の効果を規定する宿主要因としてマイクロRNA発現解析を行い、発現のプロファイルから、治療効果と相関するマイクロRNAを見いだした。
(9)HCV-1b遺伝子型由来の感染性ゲノム作成を行った。
これらの成果は疾患の予防、抗ウイルス剤開発、あるいはワクチン開発などに向けた研究の新たな知見になると期待される。
結論
本研究により、HCV複製は宿主の脂肪代謝系を巧妙に利用する事、また、宿主因子の中でHsp90が翻訳制御に関わる事などを明らかにした。さらに持続感染細胞で発現が変化する宿主遺伝子の存在を明らかにし、そのいくつかについては機能解析を行った。それらの中には細胞本来の増殖を制御する働きを持つものもある。また、HCV増殖を抑制する宿主因子についても解析をすすめ、抗HCV剤の開発に資する知見を得た。これらの成果は、脂肪代謝予防、疾患の予防、抗ウイルス剤開発などに向けた研究に対して貴重な情報になる。
公開日・更新日
公開日
2011-07-04
更新日
-