ウイルス性肝炎における最新の治療法の標準化を目指す研究

文献情報

文献番号
201030028A
報告書区分
総括
研究課題名
ウイルス性肝炎における最新の治療法の標準化を目指す研究
課題番号
H22-肝炎・一般-002
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
熊田 博光(国家公務員共済組合連合会虎の門病院 肝臓センター)
研究分担者(所属機関)
  • 岡上武(大阪府済生会吹田病院 消化器科)
  • 豊田成司(北海道厚生連札幌厚生病院 消化器科)
  • 恩地森一(愛媛大学医学系研究科先端病態制御内科学)
  • 泉並木(武蔵野赤十字病院 消化器科)
  • 田中榮司(信州大学医学部 消化器内科)
  • 茶山一彰(広島大学大学院先進医療開発科学講座分子病態制御内科学)
  • 竹原徹郎(大阪大学大学院医学系研究科 消化器内科)
  • 桶谷眞(鹿児島大学大学院医歯学総合研究科健康科学専攻人間環境学講座消化器疾患生活習慣病学)
  • 森脇久隆(岐阜大学大学院医学系研究科臓器病態学講座消化器病態学分野)
  • 向坂彰太郎(福岡大学医学部消化器内科)
  • 四柳宏(東京大学医学部付属病院感染症内科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 肝炎等克服緊急対策研究
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成24(2012)年度
研究費
55,800,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
ウイルス性肝疾患における最新の治療法を基礎・臨床研究に基づいたガイドラインを作成しB型・C型肝炎の治癒率を向上させることにより日本における肝癌の発生を減少させることを目的として作成した。
研究方法
班員・班友の施設においてガイドライン作成のためエビデンスデータを作成し各テーマの成績の集積と解析を行った。これらの治療法、治療成績をもとにB型及びC型慢性肝炎に対する治療法についてのガイドラインの作成を行った。
結果と考察
C型慢性肝炎は、Geno 1、高ウイルスはプロテアーゼ阻害剤使用可能後を見据え初回投与は、Telaprevirを併用し24週間投与とした。IFN+Rib開始時のホスト側の因子IL28Bおよびウイルス側の因子ISDR及びCore aa70の変異からみた治療適応基準も設けた。B型慢性肝炎は、35歳未満はIFN単独治療,核酸アナログ・IFN・sequential療法を基本とする。35歳以上は、HBV DNAの持続的陰性化およびALT値の持続正常化を目指し、HBs抗原陰性化を目指す。IFN・sequential治療は、核酸アナログ治療でe抗原が陰性化(または陰性)例で核酸アナログを十分投与し、HBV DNAの陰性化期間が1年以上経過し、core関連抗原(HBcrAg) も4.0 Log U/mL以下の症例に行うこととした。
結論
ガイドラインを基にB型、C型肝炎の治療が進められ、医療格差の是正、医療経済への効率的還元がなされるものと考えられる。このガイドラインは、日本肝臓学会との連携をし肝臓学会のホームページへ掲載し平成22年度版の更新及び厚生労働省監修の啓蒙活動を行い肝臓専門医のみならず一般医へも普及させ市民公開講座を開催し患者さんへも肝炎治療の啓蒙活動を積極的に行った。

公開日・更新日

公開日
2011-06-02
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2012-03-21
更新日
-

収支報告書

文献番号
201030028Z