骨髄および脂肪由来細胞を用いた次世代型肝臓再生・修復(抗線維化)療法の開発研究

文献情報

文献番号
201030025A
報告書区分
総括
研究課題名
骨髄および脂肪由来細胞を用いた次世代型肝臓再生・修復(抗線維化)療法の開発研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
H21-肝炎・一般-014
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
坂井田 功(山口大学 大学院医学系研究科 消化器病態内科学講座)
研究分担者(所属機関)
  • 宮島 篤(東京大学 分子細胞生物学研究所)
  • 仁科 博史(東京医科歯科大学 難治疾患研究所)
  • 寺井 崇二(山口大学 大学院医学系研究科 消化器病態内科学)
  • 河田 純男(山形大学 医学部 消化器病態制御内科学)
  • 齋藤 貴史(山形大学 医学部 消化器病態制御内科学)
  • 梅村 武司(信州大学 医学部 第二内科)
  • 大河内 仁志(国立国際医療研究センター 細胞組織再生医学研究部)
  • 酒井 佳夫(金沢大学 医薬保健研究域医学系 血液情報統御学)
  • 小川 佳宏(東京医科歯科大学 難治疾患研究所)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 肝炎等克服緊急対策研究
研究開始年度
平成21(2009)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
47,600,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
申請者らは肝硬変症に対する自己骨髄細胞投与療法(ABMi療法)の臨床的有効性を世界に先駆けて証明した。この治療法の本質は、肝線維化改善、肝再生の両方からなる肝硬変症に対する再生修復療法と考えられる。さらに効率的な次世代治療法を開発するため研究チームで開発した骨髄由来あるいは脂肪由来細胞の数々の分画の細胞分離培養法と肝臓構成細胞の分離培養法を組み合わせて肝線維化改善(抗線維化)と肝再生・修復のメカニズムを明らかにする。またこの基礎研究で明らかになった肝線維化改善(抗線維化)と肝再生・修復に有効な骨髄細胞・脂肪細胞分画の細胞を応用し、今までの基礎研究から臨床応用への実績を踏まえて、肝硬変患者救済のための新たな次世代型肝臓再生修復(抗線維化)療法を開発するための基礎的研究を行う。
研究方法
ABMi療法は、山形大学と共同研究として実施した。一方、肝再生・修復(抗線維化)に有効な細胞を同定するため、ヒト骨髄由来培養細胞を免疫不全肝硬変マウスに投与しその肝線維化抑制効果を評価し、またマウス硬変肝にHTVi法でMMP9遺伝子を導入し肝線維化の改善を検討した。さらに骨髄細胞だけでなくマウス皮下脂肪組織由来およびヒト脂肪組織由来間葉系幹細胞の肝硬変改善効果も検討した。NASHを成因とした肝硬変症の肝再生療法を開発するため、新規マウスNASHモデルである高脂肪食負荷メラノコルチン4型受容体欠損マウスやNASH模倣メダカ変異体の解析を行った。
結果と考察
ABMi療法は先進医療の認可を申請し、さらに韓国延世大学と実施したHBV関連肝硬変症に対するABMi療法の有効性を論文発表するなど、ABMi療法臨床研究を推進した。ヒト骨髄由来培養細胞の免疫不全肝硬変マウスへの投与により肝線維化は有意に抑制され、その投与細胞には間葉系マーカー陽性細胞とマクロファージ系マーカー陽性細胞が含まれていた。またマウス皮下脂肪組織由来細胞の分離培養法を確立し、さらには単離したNASH模倣メダカ変異体の病態関連遺伝子解析によりヒトNASHとの類似性をみいだした。
結論
骨髄細胞中の肝線維化改善効果を有する細胞群を絞り込んだことは、今後の非代償性肝硬変症患者救済のための新たな次世代型肝臓再生修復(抗線維化)療法の開発に貢献すると考えられる。

公開日・更新日

公開日
2011-06-07
更新日
-

収支報告書

文献番号
201030025Z