新型インフルエンザ等の院内感染制御に関する研究

文献情報

文献番号
201028035A
報告書区分
総括
研究課題名
新型インフルエンザ等の院内感染制御に関する研究
課題番号
H22-新興・一般-003
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
切替 照雄(独立行政法人国立国際医療研究センター 研究所 感染症制御研究部)
研究分担者(所属機関)
  • 大久保 憲(東京医療保健大学 医療情報学科)
  • 賀来 満夫(東北大学大学院医学研究科内科病態 学講座感染制御・検査診断学 )
  • 河野 文夫(独立行政法人国立病院機構熊本医療センター)
  • 川名 明彦(防衛医科大学校 内科学2・感染症・呼 吸器 )
  • 加藤 はる(国立感染症研究所 細菌第二部)
  • 齋藤 昭彦(国立成育医療センター 第一専門診療 部膠原病・感染症科 )
  • 西岡 みどり(国立看護大学校 看護学部基礎看護学 )
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 新型インフルエンザ等新興・再興感染症研究
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成24(2012)年度
研究費
29,585,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
医療現場で実施可能な全職員参加の院内感染対策に必要な手法の開発、地域医療機関の間で感染症対策の情報を共有化できる地域感染症(危機)管理ネットワークモデルの構築、平成17年に通達された厚生省医政局指導課長通知「医療施設における院内感染(病院感染)の防止について」に示されている院内感染防止に関する留意事項の改訂を目的とした。
研究方法
高病原性インフルエンザ等の新興感染症発生時の対応手順を作成し、感染制御に関するガイドラインの改訂、中小規模の医療施設で実施可能なサーベイランスに関する研究を実施する。
神戸市、英国、香港における新型インフルエンザ感染対策の実態調査を行い、結果をモデル地域(宮城県・東北地域)での情報ネットワークに反映させる。感染制御ネットワークフォーラム等を企画開催し、ウェブ情報ネットワークシステムを開発し、アンケート調査を実施する。
結果と考察
新型インフルエンザに合併する肺炎の臨床的特徴についての全国調査から、抗インフルエンザウイルス薬の適正使用が重要であることがわかった。新型インフルエンザに関する院内感染対策の実態調査では新型インフルエンザに関する情報の早期提供、感染対策用機材の備蓄と供給が必要であることがわかった。小児医療施設における感染対策の専門家の人員不足、小児特有の防護具の必要性、医療施設設備の不十分さが明らかとなった。NICUにおけるMRSA伝播を防止するための検討では、継続的に実施と多角的アプローチの必要性、業務量とMRSA患者の相関が明らかとなった。ディフィシル菌関連下痢症の講習会、事例解析、高病原性PCR ribotype 027株の迅速同定法の開発を実施した。「中小規模の医療施設向けサーベイランス手順書(案)」に関する実践評価、及び新型インフルエンザパンデミックにおける感染管理看護師のリスクコミュニケーションに関する調査を開始した。分担研究者(賀来)が被災地の現場にあって、感染症の治療、情報発信、避難所における感染防止策の相談を続けている。研究班として避難所における感染防止策に関するマニュアル及び資料をホームページで公開した。
結論
本研究では、医療現場で実施可能な全職員参加の院内感染対策に必要な手法の開発、地域医療機関の間で感染症対策の情報を共有化できる地域感染症(危機)管理ネットワークモデルの構築、平成17年に通達された厚生省医政局指導課長通知「医療施設における院内感染(病院感染)の防止について」に示されている院内感染防止に関する留意事項の改訂を実施した。

公開日・更新日

公開日
2011-09-20
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2012-03-01
更新日
-

収支報告書

文献番号
201028035Z