精神病初回発症例の疫学研究および早期支援・早期治療法の開発と効果確認に関する臨床研究

文献情報

文献番号
201027126A
報告書区分
総括
研究課題名
精神病初回発症例の疫学研究および早期支援・早期治療法の開発と効果確認に関する臨床研究
課題番号
H22-精神・一般-015
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
岡崎 祐士(東京都立松沢病院)
研究分担者(所属機関)
  • 西田淳志((財)東京都医学総合研究所)
  • 分島 徹(東京都立松沢病院 )
  • 針間博彦(東京都立松沢病院 )
  • 笠井清登(東京大学)
  • 原田雅典(三重県立こころの医療センター)
  • 藤田 泉(居仁会笹川通り心身クリニック)
  • 宮田雄吾(大村共立病院)
  • 中根秀之(長崎大学)
  • 今村 明(長崎大学)
  • 下寺信次(高知大学)
  • 伊勢田堯(東京都立松沢病院)
  • 野中 猛(日本福祉大学)
  • 伊藤弘人((独法)国立精神神経医療研究センター)
  • 竹島 正((独法)国立精神神経医療研究センター)
  • 横山和仁(順天堂大学)
  • 佐々木司(東京大学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 障害者対策総合研究
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成24(2012)年度
研究費
27,640,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究は、精神病の早期支援・早期治療サービスのデザインと効果の確立に必要な研究を行うものである。申請者は19―21年度のこころの健康科学研究事業で、思春期の精神病理を疫学的に明らかかにし、学校・地域ベースの精神疾患早期介入の必要性・重要性を提案した。
本研究はその基盤の上に初回精神病エピソードの発生率の疫学研究、初回精神病エピソードの早期治療の効果確認RCT研究を主として、精神病未治療期間短縮のための啓発、早期介入治療技術と専門家養成のための研修教材の開発、および早期介入の精神保健・医療政策的・医療経済学的検討を行おうとするものである。 
研究方法
精神病初回エピソードへの早期治療サービスの効果検証研究を東京の2施設(東大病院、松沢病院)、三重県の2施設(三重県立こころの医療センター、笹川通り心身クリニック)においてランダム化比較試験(RCT)によって行うこととなった。その早期治療のニーズを疫学研究によって明らかにする。具体的には、長崎市と高知市でWHO DOSMeD Studyプロトコールを参考に、市内全精神科医療機関の協力を得て精神病初回エピソードの年間新規発生率を調査する。早期治療サービスをより有効にするために、精神病未治療期間短縮のための当事者と親の啓発資材開発および中等学校における啓発の試行、早期治療の技術と人材育成研修教材の開発・研修、および早期治療の精神保健・医療政策、医療経済学的分析・検討を行う。
結果と考察
平成22年度3月末までに、RCTによる精神病初回エピソード早期治療効果検証研究を4施設において開始した。また、倫理委員会の承認を得て、長崎市、高知市で精神病初回エピソード発生率疫学研究をすぐに開始できるところまで準備した。また、啓発資材の一部を開発し、研修資材は開発のための調査の途中である。また、早期治療の医療経済学的分析の方法としての症例分析の方法を開発した。
結論
研究計画は順調に進んでおり、初年度の目標課題はほぼ達成した。2年目には、早期治療サービスの効果検証研究および疫学研究の3分の1から2分の1の他姓状況を報告できると見込まれる。その他の資材・教材の開発および医療経済学的分析の成果が得られると思われる。

公開日・更新日

公開日
2011-06-29
更新日
-

収支報告書

文献番号
201027126Z