障害者の自立を促進する福祉機器の利活用のあり方に関する研究

文献情報

文献番号
201027125A
報告書区分
総括
研究課題名
障害者の自立を促進する福祉機器の利活用のあり方に関する研究
課題番号
H22-身体・知的・一般-014
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
諏訪 基(国立障害者リハビリテーションセンター研究所)
研究分担者(所属機関)
  • 依田 泰(国立障害者リハビリテーションセンター研究所)
  • 井上 剛伸(国立障害者リハビリテーションセンター研究所)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 障害者対策総合研究
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成24(2012)年度
研究費
5,600,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究では、福祉機器の真に効果的な利活用を促進する方策を根拠に基づいて提案書をとりまとめる。これにより、障害者の自立や社会参加、QOLの向上を、より推進することを目的とする。今年度は、3年計画の1年目として、福祉機器利活用のあり方の提示および代表的な福祉機器として義肢装具と車いすを取り上げ、利活用促進要素の同定に重点を置き研究を実施した。
研究方法
福祉機器利活用のあり方の提示のために、ステークホルダーの参加型討議をデザインするための手法の調査を行った.
 車いすの利活用促進要素の抽出を行うにあたり、利用者、中間ユーザ、企業などのステークホルダーをメンバー(計9名)としたワーキングチームを設置し、利活用促進に関係する要素と、それらに各ステークホルダーが与える影響と課題について議論を行った。
 義肢装具の利活用促進要素の抽出を行うにあたり、機器開発から補装具費支給制度での給付まで至り、効果的に利活用されているものとしてナブテスコ株式会社から製品化されたインテリジェント膝継手を取り上げ、開発当事者に聞き取り調査を行った。
結果と考察
既存の参加型手法として、対話型コミュニケーション、コンサルテーション、複合型手法、フォーサイトを取り上げた。この中で、フォーサイトが本研究への適用が有望視された。
 車いすワーキングチームでの議論を整理した結果、すべての場面を通して、まず実生活を捉えなくてはならず、実生活の中で活用するための操作技術や調整・メンテナンス、安全対策等の工夫が重要であることが分かった。
インテリジェント膝継手の開発者に対する聞き取り調査の結果、1)社会背景に基づくニーズの抽出、2)基礎開発、3)実用化開発、4)製品化開発、5)安全性の評価、6)価格設定、7)適合手法の開発、8)公的給付、9)効果的な利活用とそれに伴う改良の9つの要素が抽出された。
結論
フォーサイトが福祉機器利活用のあり方の提示において活用可能であることが示された。また、車いすと義肢装具を事例とした検討から適合、利用、開発、普及の課題を整理し、1)社会背景に基づくニーズの抽出、2)基礎開発、3)実用化開発、4)製品化開発、5)安全性の評価、6)価格設定、7)適合手法の開発、8)公的給付、9)効果的な利活用とそれに伴う改良の9つの利活用促進要素が同定された。

公開日・更新日

公開日
2011-09-05
更新日
-

収支報告書

文献番号
201027125Z