ポリグルタミン病の分子病態機序に基づく分子標的治療法の開発

文献情報

文献番号
201027085A
報告書区分
総括
研究課題名
ポリグルタミン病の分子病態機序に基づく分子標的治療法の開発
課題番号
H21-こころ・一般-016
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
辻 省次(東京大学 医学部附属病院)
研究分担者(所属機関)
  • 後藤 順(東京大学 医学部附属病院)
  • 佐藤 俊哉(新潟大学脳研究所,実験動物学)
  • 岩田 淳(東京大学大学院・医学系研究科)
  • 伊達 英俊(東京大学医学部附属病院)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 障害者対策総合研究
研究開始年度
平成21(2009)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
30,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究は,代表的な神経変性疾患であるポリグルタミン病を対象に,病因遺伝子産物の生理的機能を解明し,その知見に基づき分子病態機序を明らかにし,その上で,有効な治療法の対象となる分子標的を定め,分子標的治療法を実現することを目的としている.目的としている.
研究方法
DRPLA proteinの機能部位が細胞核であり,DRPLAタンパクの核移行阻害が本疾患の治療法の一つになるという考えから,GFP-DRPLAproteinの定常発現株を用いたスクリーニング系を構築し,低分子化合物ライブラリーを用いて,局在変化を指標にスクリーニングを実施した.得られた化合物について,DRPLAトランスジェニックマウスを用いて,治療効果の検討を行った.DRPLA proteinの核内局在機構についても検討を行った.
結果と考察
GFP-DRPLA protein の細胞内局在を変える化合物として,34種類の化合物を見出した.
これらの化合物の中で脳移行が期待される薬物について,DRPLAトランスジェニックマウスを用いた治療実験を行った.最適な投与量を決定するための予備実験を実施し,体重の増加,寿命の増加が観察される投与量を決定した.DRPLA protein の細胞内局在については,核内局在機構に関与するタンパクを1つ同定できた.
結論
モデルマウスを用いて治療効果を判定する実験系が構築され,これまでに見出されている候補化合物についてスクリーニングを進める.核内局在機構についてはさらに解析を進める.

公開日・更新日

公開日
2011-06-09
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2012-03-01
更新日
-

収支報告書

文献番号
201027085Z