精神保健医療福祉体系の改革に関する研究

文献情報

文献番号
201027078A
報告書区分
総括
研究課題名
精神保健医療福祉体系の改革に関する研究
課題番号
H21-こころ・一般-009
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
竹島 正(独立行政法人 国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 精神保健計画研究部)
研究分担者(所属機関)
  • 立森 久照(独立行政法人 国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 精神保健計画研究部 統計解析研究室)
  • 大塚 俊弘(長崎県長崎こども・女性・障害者支援センター)
  • 山下 俊幸(京都市こころの健康増進センター)
  • 安西 信雄(独立行政法人 国立精神・神経医療研究センター病院)
  • 萱間 真美(聖路加看護大学)
  • 白石 弘巳(東洋大学)
  • 長尾 卓夫(全国精神医療審査会連絡協議会)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 障害者対策総合研究
研究開始年度
平成21(2009)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
25,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
a「精神保健医療福祉の改革ビジョン」(以下、「改革ビジョン」)、「精神保健医療福祉の更なる改革に向けて」等に示された問題認識と方向を踏まえ、改革の進捗状況のモニタリング調査を行うとともに、現在の主要な取組の実態分析を行い、今後の施策にフィードバックしていくことを目的とした。
研究方法
a厚生労働省精神・障害保健課と連携し、全国すべての精神科病院、精神障害者社会復帰施設等を対象に調査(630調査)を行い、「改革ビジョン」前期の精神保健医療福祉のマクロ実態を明らかにするとともに、過年度調査のデータを二次解析した。また、医療機関、行政機関、家族会などへの調査や文献検討を実施した。
結果と考察
a「改革ビジョン」の前期3年間では、平均残存率は徐々に低下しているものの、退院率、1年以上5年未満の在院患者数はほとんど変化がない等、「改革ビジョン」実現のための政策の影響は限定的であった。「改革ビジョン」等に示された課題の実現に向けては、複雑困難なケースの相談対応における市町村・保健所・精神保健福祉センター等の重層的支援の必要性が示された。また、措置入院の継続長期化や再入院の実態と関連要因の分析、精神障害者・家族のニーズ把握、医療保護入院患者の保護者の実態把握、自立支援医療の支給認定の現状分析、「医療機能強化型」精神科デイ・ケアの明確化の必要性などが明らかとなり、それぞれ調査を行った。また、医療機能強化型精神科デイ・ケアの共通特性を抽出するための聞き取り調査を行い、精神科訪問看護については、ケアの全体を外観できる基盤クリニカル・パスと緊急時コ・パス案を作成した。
結論
a精神保健医療福祉の改革の進捗状況についてモニタリング調査を継続し、施策の決定に重要な課題について各分担研究で検討した。改革の進捗状況から今後特に注力すべき点を洗い出し、各課題に対する研究成果を活用して改革を推進することが必要である。平成23年度は引き続きモニタリング調査を行うとともに、研究成果を総合的にまとめる予定である。

公開日・更新日

公開日
2011-05-27
更新日
-

収支報告書

文献番号
201027078Z