1p36欠失症候群の実態把握と合併症診療ガイドライン作成

文献情報

文献番号
201024268A
報告書区分
総括
研究課題名
1p36欠失症候群の実態把握と合併症診療ガイドライン作成
研究課題名(英字)
-
課題番号
H22-難治・一般-213
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
山本 俊至(東京女子医科大学 統合医科学研究所)
研究分担者(所属機関)
  • 平澤 恭子(東京女子医科大学 医学部 小児科)
  • 前垣 義弘(鳥取大学 医学部 脳神経小児科)
  • 松尾 真理(東京女子医科大学 附属遺伝子医療センター)
  • 佐藤 康仁(東京女子医科大学 医学部 衛生学公衆衛生学(2)教室)
  • 星 佳芳(北里大学 医学部 衛生学公衆衛生学教室)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患克服研究
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成22(2010)年度
研究費
13,500,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
1p36欠失症候群は1番染色体短腕末端のサブテロメア領域の部分欠失が原因となり、重度精神発達遅滞、難治てんかん、突出した下顎や落ち窪んだ眼などの特徴的な症状を示すが、小児科医の間ではまだ広く認知されていない。そこで本邦における実態を把握し、患者の詳細な臨床症状を収集分析し、診断基準・治療指針を確立し、患者のQOLの向上に資することを目的とする。
研究方法
1. 全国実態調査:全国の患者数を把握するために、関係学会の協力を得て、全国の小児病院・医療施設に一次調査票を送付し、回答のあった施設を対象に二次調査を実施する。二次調査では患者の症状、発達状況、合併症の有無などについて詳細に把握する。
2. 診断支援と詳細解析:全国調査で明らかになった症例のうち、未診断の症例については診断の支援を行い、既に診断が確定している症例に関してはさらにアレイCGH法による詳細な欠失範囲を同定し、染色体型と臨床症状との関連を明らかにする。
3. 合併症診療ガイドラインの作成:上記の結果を元に診断方法や、合併症診療、療育指導のためのガイドラインを作成する。
4. 患者会の支援と情報発信:公開シンポジウムを行い、患者会設立を支援する。
結果と考察
全国調査を開始するに当たって、まず研究班における自験例の臨床情報を参照し、暫定的な診断基準と合併症診療ガイドラインを作成した。この資料を調査票とともに配布して一次調査を実施した。全1189通のうち不達の21通を除いて440通の回答があった(回収率38%)。診断確定例は76例であり、疑い症例は17例であった。診断確定例を対象に二次調査を実施し、疑い症例に関しては、診断の支援を行う。アレイCGHによる詳細な欠失領域の解析は、これまでに10例が終了した。今後さらに症例を増やし染色体型と臨床症状との関連を明らかにしていく。研究班のホームページを開設し、情報提供を進めるとともに、関係学会で呼びかけ、第一回公開シンポジウムを開催した。参加した7患者家族による家族会設立を支援した。
結論
これまでに全国一次調査の実施、暫定的な合併症診療ガイドラインの作成、診断支援体制の整備と実施、ホームページによる情報提供、第一回公開シンポジウムの開催と家族会の設立支援を行った。今後は、より詳細な二次調査の結果を元に、充実した合併症診療ガイドラインを作成し、家族会の協力も得て医療福祉の現状を把握して、個々の患者のQOLの向上に役立つ情報を公開していく予定である。

公開日・更新日

公開日
2011-12-27
更新日
-

行政効果報告

文献番号
201024268C

成果

専門的・学術的観点からの成果
1p36欠失症候群は体短腕末端の部分欠失が原因となり、重度精神発達遅滞、難治てんかん、特徴的な顔貌症状を示す。染色体サブテロメア欠失中最多で、発生率は出生5千対一と考えられているが、一般小児科医における認知度が低く、未診断のままの症例が多いと考えられ、正確な有病率はわかっていない。そこで我々は、平成22年度から研究班(1p36欠失症候群の実態把握と合併症診療ガイドライン作成)を立ち上げ、本邦における実態を把握し、合併症診療ガイドラインを策定するための研究を進めてきた。
臨床的観点からの成果
これまでに全国一次調査の実施、暫定的な合併症診療ガイドラインの作成、診断支援体制の整備と実施、ホームページによる情報提供、第一回公開シンポジウムの開催と家族会の設立支援を行った。今後は、より詳細な二次調査の結果を元に、充実した合併症診療ガイドラインを作成し、家族会の協力も得て医療福祉の現状を把握して、個々の患者のQOLの向上に役立つ情報を公開していく予定である。
ガイドライン等の開発
①重度精神発達遅滞、②難治てんかん、③顔貌の特徴、の3徴候が認められれば1p36欠失症候群を疑ってFISH法などの検査を実施すべきである。てんかんの治療や療育の外ぞラインは現在作成中である。
その他行政的観点からの成果
研究班が家族会の設立をサポートした。
その他のインパクト
平成22年11月21日に東京女子医科大学において公開シンポジウムを開催した。

発表件数

原著論文(和文)
1件
原著論文(英文等)
24件
その他論文(和文)
2件
その他論文(英文等)
0件
学会発表(国内学会)
2件
学会発表(国際学会等)
16件
その他成果(特許の出願)
0件
「出願」「取得」計0件
その他成果(特許の取得)
0件
その他成果(施策への反映)
0件
その他成果(普及・啓発活動)
0件

特許

主な原著論文20編(論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限る)

公開日・更新日

公開日
2014-05-22
更新日
2016-06-20

収支報告書

文献番号
201024268Z