脊髄障害性疼痛症候群の実態の把握と病態の解明に関する研究

文献情報

文献番号
201024247A
報告書区分
総括
研究課題名
脊髄障害性疼痛症候群の実態の把握と病態の解明に関する研究
課題番号
H22-難治・一般-192
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
牛田 享宏(愛知医科大学・医学部 学際的痛みセンター)
研究分担者(所属機関)
  • 戸山 芳昭(慶應義塾大学・医学部)
  • 菊地 臣一(福島県立医科大学・本部)
  • 谷  俊一(高知大学・医学部)
  • 田口 敏彦(山口大学・医学部)
  • 山下 敏彦(札幌医科大学・医学部)
  • 柴田 政彦(大阪大学大学院・医学系研究科)
  • 竹下 克志(東京大学・医学部)
  • 中村 雅也(慶應義塾大学・医学部)
  • 内田 研造(福井大学・医学部)
  • 井上 和秀(九州大学大学院・薬学研究院)
  • 野口 光一(兵庫医科大学・医学部)
  • 上野 雄文(国際医療福祉大学・保健医療学部)
  • 高安 正和(愛知医科大学・医学部)
  • 中村 裕之(金沢大学・医薬保健研究域医学系)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患克服研究
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
15,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
今年度の研究ではこれまで行なってきた研究を推進するとともに、このような痛みから少しでも患者を解放していくために、分類に基づいた適切な治療指針の柱となるデータをまとめる。また、頚椎症性脊髄症により本症候群を発症したものの調査や類似疾患である腰部脊柱管狭窄症に関する調査および本症候群の病態モデルを用いた基礎的研究について調査する。
研究方法
1)疫学調査:本症候群により患者の障害度ごとの人口、症状の特徴、現在行われている治療の実態を把握する目的で、昨年度に引き続き専門医の施設を対象とした全国アンケートおよび地域(琴平町:人口1万人程度)を対象とした地域アンケート調査を行った。 2)疾患別の疼痛や患者活動性の調査:脊髄症、脊髄損傷など本症候群の要因となる各々の疾病について治療前後あるいは長期フォロー中の状態における痛みや生活障害度について調査する研究を行った 3)病態把握の為のトランスレーショナル研究 1.脊椎・脊髄に由来する痛みの評価法の開発 2.病態モデル動物を用いた実験
結果と考察
地域研究の二次調査:今回の地域調査では琴平町で調査人口の0.15%、須崎市では、カルテベースの調査手法であるが0.13%の患者が本症候群であることが確認された。今後両地域における脊髄障害性疼痛症候群患者の原因疾患,発症起点,痛みの特徴,これまで行ってきた治療の内容や効果について更に詳細な調査を行っていく必要があるものと考えられた。 全国二次調査:全国の整形外科・脳神経外科研修施設のうち、本症候群の重症例を多く持っている施設に対して患者像の詳細な把握、症状と薬物治療の寛解について調査をはじめているが主な事業については平成23年度の緊急課題とすることしている。
結論
現在までの調査では本症候群の罹患率は0.15%程度と考えられた。また異常感覚に苛まされているものが多いこと、QOLが比較的低いことなどが挙げられた。同時に行っているモデル動物研究では本症候群にCCL3やグリアの働きが関与していることが明らかになった。これらの研究を進めて本症候群の治療に向かうべきガイドラインの制定を進めていきたい。

公開日・更新日

公開日
2011-12-27
更新日
-

収支報告書

文献番号
201024247Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
19,500,000円
(2)補助金確定額
19,500,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 0円
人件費・謝金 0円
旅費 0円
その他 0円
間接経費 0円
合計 0円

備考

備考
-

公開日・更新日

公開日
2015-06-08
更新日
-