発達障害や知的障害、精神疾患、外国人等、配慮・支援の必要な妊産婦への支援を推進するための研究

文献情報

文献番号
202527004A
報告書区分
総括
研究課題名
発達障害や知的障害、精神疾患、外国人等、配慮・支援の必要な妊産婦への支援を推進するための研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
23DA0501
研究年度
令和7(2025)年度
研究代表者(所属機関)
佐藤 拓代(公益社団法人母子保健推進会議)
研究分担者(所属機関)
  • 帯包 エリカ(北里 エリカ)(国立研究開発法人 国立成育医療研究センター 社会医学研究部)
研究区分
こども家庭科学研究費補助金 分野なし 成育疾患克服等次世代育成基盤研究
研究開始年度
令和5(2023)年度
研究終了予定年度
令和7(2025)年度
研究費
11,330,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
 配慮・支援の必要な妊産婦等に対して、妊娠期、子育て期(乳幼児期)それぞれの時期に活用することのできる、リスク評価の標準化に向けたアセスメントシートの試験導入を通じて、母子保健機能と児童福祉機能との情報共有や継続的支援につなげるための運用方法を検討する。ポピュレーションアプローチの中で児童福祉との連携が必要になる前の事例に関するモデル自治体での事例検討会開催と手引きの作成、支援の入り口である妊婦に渡すメッセージや支援者が使用する視点の手引きを作成し、支援を均てん化することを目的とする。
研究方法
1.母子保健における特に支援を必要とするこども・家庭・妊産婦の的確な把握を目指すリスクアセスメントシートの実装研究
 妊娠・出産期、乳幼児期のリスクアセスメントシートと運用マニュアルの改訂に当たり、令和5年度からの自治体での試験導入結果を活用して作成し、リスクアセスメントデータを用いた地域の支援ニーズ・支援提供状況の可視化等を行った。
2.妊娠届出時や支援開始時等に妊婦に渡すメッセージカード等の作成
 平易な言葉でひらがなを振ったメッセージカード等を作成した。
3.自治体における配慮・支援の必要な妊産婦及び乳幼児への支援に関する事例検討会開催
 北海道富良野市、沖縄県沖縄市で事例検討会を行い、進め方の検討及び、参加者に対し評価のアンケートを行った。
4.台帳システムによる効果的支援の手引き作成
 3.から得られた進め方の検討等から、組織として進める事例検討会の手引きを作成した。
5.研究成果に関するシンポジウム開催
 帯包分担研究者も合わせた本研究に関するシンポジウムを、対面とオンラインで開催した。

結果と考察
 市町村母子保健活動は、ポピュレーションアプローチを行っている。妊娠届出時のリスク評価では、子どもを迎え育てることにリスクが高まっていることの把握が難しいことがあり、妊娠後期の面談や関係機関連携により妊婦との接点を確保し、支援する必要がある。
 研究結果を国民と共有するシンポジウムの開催と、リスクアセスメントシート運用マニュアルの改訂、妊婦に渡すメッセージカードや支援者に対するカードの視点、事例を共有する組織としての事例検討会の手引き等の作成を行った。
・リスクアセスメントシートによる、支援者の視点や支援方法の共有
・妊娠期は時間が短く、支援する時期を判断し支援実施
・保健師の支援には保健に加え、生活や経済問題などの包括的な視点が必要
・自分の自治体のサービスを知り、足りないサービスの拡大をすすめる
等が重要である。
結論
 こども家庭センター設置が進み、妊娠期からポピュレーションアプローチを行うことができる母子保健の役割は重要である。今後は、リスクアセスメントシートの普及と、何か心配レベルから組織で共有することができる台帳による支援システム等の普及を図ることが重要である。

公開日・更新日

公開日
2026-07-30
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2026-07-30
更新日
-

文献情報

文献番号
202527004B
報告書区分
総合
研究課題名
発達障害や知的障害、精神疾患、外国人等、配慮・支援の必要な妊産婦への支援を推進するための研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
23DA0501
研究年度
令和7(2025)年度
研究代表者(所属機関)
佐藤 拓代(公益社団法人母子保健推進会議)
研究分担者(所属機関)
  • 帯包 エリカ(北里 エリカ)(国立研究開発法人 国立成育医療研究センター 社会医学研究部)
研究区分
こども家庭科学研究費補助金 分野なし 成育疾患克服等次世代育成基盤研究
研究開始年度
令和5(2023)年度
研究終了予定年度
令和7(2025)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
 こども家庭センターの設置が進み、妊娠期から母子保健と児童福祉の機能を一体として切れ目なく支援するためには、妊娠してからの初めての公的機関である自治体の母子保健機能との接点が重要である。
 配慮・支援の必要な妊産婦等に対して、妊娠期、子育て期(乳幼児期)それぞれの時期に活用することのできる、リスク評価の標準化に向けたアセスメントシートの試験導入を通じて、母子保健機能と児童福祉機能との情報共有や継続的支援につなげるための運用方法を検討する。ポピュレーションアプローチの中で児童福祉との連携が必要になる前の事例に関するモデル自治体での事例検討会開催と手引きの作成、支援の入り口である妊婦に渡すメッセージや支援者が使用する視点の手引きを作成し、支援を均てん化することを目的とする。
研究方法
1.母子保健における特に支援を必要とするこども・家庭・妊産婦の的確な把握を目指すリスクアセスメントシートの実装研究
 帯包研究分担者の研究報告書(別添4)参照。
2.全国市町村への調査及び分析
 令和5年度に全国市町村に、配慮・支援の必要な妊産婦及び乳幼児の家庭への支援の状況を把握した。
3.信頼関係構築や支援にかかる、妊婦へのメッセージと支援者への手引きの作成
 妊娠届出や支援開始時等に妊婦に渡す信頼関係づくりを目指すメッセージと、支援者に向けた視点の手引きを作成した。
4.自治体における配慮・支援の必要な妊産婦及び乳幼児への支援に関する事例検討会開催
 北海道富良野市、沖縄県沖縄市で市町村母子保健職員等による事例検討会を行い、進め方の検討及び、参加者に対し評価のアンケートを行った。
5.台帳システムによる効果的支援の手引き作成
 3.から得られた進め方の検討や、参加者による評価のアンケートから、組織として進める事例検討会の手引きを作成した。
6.フィンランドのこども家庭センターに準じた取組の視察
 ネウボラ(相談の場)に加え、児童福祉等の他分野が連携するファミリーセンターを視察した。
7.研究成果に関するシンポジウム開催
 帯包分担研究者も合わせた本研究に関するシンポジウムを、対面とオンラインで開催した。
結果と考察
1.母子保健における特に支援を必要とするこども・家庭・妊産婦の的確な把握を目指すリスクアセスメントシートの実装研究
 帯包分担研究者の別添4を参照。
2.全国市町村への調査及び分析
 配慮・支援が必要な妊産婦や親子の把握のうち、言葉が通じにくい外国人の妊産婦や親や、メンタルヘルスが気になる関係構築が難しい親が増えていた。マニュアルや手引きがなく職員で対応が異なる、リーフレットやマニュアルは特に作成していないが多く、支援を開始するときに配布するメッセージカード等が必要と考えられた。
3.信頼関係の構築や支援に係る、妊婦へのメッセージと手引きの作成
 2.から市町村の状況が把握され、公的機関との初めての出会いである妊娠届出時や、支援を開始するときに妊婦に渡すメッセージカードを作成した。
4.自治体における配慮・支援の必要な妊産婦及び乳幼児の家庭への支援に関する事例検討会
 北海道富良野市、沖縄県沖縄市において毎月事例検討会へのスーパーバイズを行い、市町村における事例検討会の拡大をはかった。スーパーバイズ前と比べ、妊産婦・家族への理解や支援が進んだと評価された。
5.台帳システムによる効果的支援の手引き作成
 4.で部署の全員が配慮・支援が必要と考える何か心配という事例を検討したが、事例の問題点や次の検討時期を示すコンパクトに使えて進行管理に使える台帳が効果的であり、台帳システムによる効果的支援の手引きを作成した。
6.フィンランドのこども家庭センターに準じた取組の視察
 ネウボラ等の視察を行い、エッセンスを研究に反映した。
7.研究成果の啓発をはかるシンポジウムの開催
 令和7年12月5日に、日赤赤十字看護大学広尾キャンパスを会場として現地とZoomウェビナーにより開催した。内容はフィンランド共和国タンペレ大学エイヤ・パーヴィライネン教授の「フィンランドから学ぶ対話、信頼関係、連携~母子保健の包括的な支援のエッセンス」(通訳:髙橋睦子研究協力者)、佐藤拓代の「日本における配慮・支援の必要な妊産婦への支援」、帯包エリカ分担研究者の「母子保健のリスクアセスメントシート」、「切れ目ない支援に向けて~自治体の事例検討会を中心とした取組~」を4.の事例検討会を実施した北海道富良野市と北海道富良野保健所、沖縄県沖縄市から報告いただいた。取り組んでみたいとの乾燥があった。


結論
 こども家庭センター設置が進み、妊娠期からポピュレーションアプローチを行うことができる母子保健の役割は重要である。今後は、リスクアセスメントシートの普及と、何か心配レベルから組織で共有することができる台帳による支援システム等の普及を図っていきたい。

公開日・更新日

公開日
2026-07-30
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2026-07-30
更新日
-

行政効果報告

文献番号
202527004C

収支報告書

文献番号
202527004Z