文献情報
文献番号
202524049A
報告書区分
総括
研究課題名
カンナビノイドの実態把握に資する研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
25KC2006
研究年度
令和7(2025)年度
研究代表者(所属機関)
太組 一朗(聖マリアンナ医科大学 医学部脳神経外科学)
研究分担者(所属機関)
- 赤星 栄志(日本大学 生物資源科学部)
- 秋田 定伯(医療法人 明和会 たまき青空病院 形成外科)
- 太田 有紀(聖マリアンナ医科大学 医学部 薬理学)
- 菅 俊光(関西医科大学 総合医療センター)
- 高橋 千尋(野崎 千尋)(早稲田大学 先端生命医科学センター(TWIns))
- 饒波 正博(沖縄赤十字病院 脳神経外科)
- 正高 佑志(一般社団法人 Green Zone Japan)
- 三上 礼子(国立成育医療研究センター 臨床研究センター)
- 三木 直子(一般社団法人 GREEN ZONE JAPAN)
- 松本 俊彦(国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 薬物依存研究部)
- 山野 嘉久(聖マリアンナ医科大学 医学部)
研究区分
厚生労働行政推進調査事業費補助金 健康安全確保総合研究分野 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス政策研究
研究開始年度
令和7(2025)年度
研究終了予定年度
令和9(2027)年度
研究費
2,950,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
令和6年の大麻関連法改正により、我が国のカンナビノイド規制は大きく転換した。一方で、カンナビノイド製品の利用実態、安全性、品質管理、海外制度および医療ニーズに関する科学的知見は十分に蓄積されていない。本研究では、カンナビノイド製品の利用実態把握、品質規格および検査体制の標準化、海外制度との比較検討、標準物質供給体制の課題整理、麻薬管理下における臨床研究手法の確立、疾患別医療応用可能性の評価ならびにCBN指定薬物化後の医学的助言制度の検討を行い、法改正後の適正な制度運用、薬事監視体制整備および将来的なカンナビノイド医薬品開発に資する基礎資料を得ることを目的とした。
研究方法
研究班は、利用実態、安全性、品質保証、制度設計および医療応用に関する多面的な検討を行った。CBN利用実態調査では、国内利用者を対象とした横断調査を実施し、利用目的、有効性、安全性およびQOLへの影響を解析した。品質規格研究では、米国薬局方(USP)等を調査し、大麻由来製品の品質保証に必要な要件を整理した。海外制度調査では、カナダ、オーストラリア、英国、ドイツおよびタイを対象として医療大麻制度の実態を調査した。
また、特定臨床研究をモデルとして、麻薬管理下における分散型臨床試験(DCT)の実装可能性を検証した。さらに、CBN指定薬物化後の医学的助言制度について運用方法および診断書作成支援体制を検討した。加えて、標準物質供給体制の課題整理、ラウンドロビン試験・加速試験・技能試験プログラムの計画策定を行うとともに、HAM(HTLV-1関連脊髄症)に対するカンナビノイド治療の可能性について文献的検討を行った。
また、特定臨床研究をモデルとして、麻薬管理下における分散型臨床試験(DCT)の実装可能性を検証した。さらに、CBN指定薬物化後の医学的助言制度について運用方法および診断書作成支援体制を検討した。加えて、標準物質供給体制の課題整理、ラウンドロビン試験・加速試験・技能試験プログラムの計画策定を行うとともに、HAM(HTLV-1関連脊髄症)に対するカンナビノイド治療の可能性について文献的検討を行った。
結果と考察
CBN利用実態調査では、不眠、不安、QOL改善を目的とした利用が多く、利用者の高い満足度が確認された一方、副作用発現例も認められ、安全性評価の重要性が示された。海外制度調査では、医薬品承認制度とは別に未承認大麻製剤へのアクセスを認める制度が存在し、患者救済と安全確保を両立する制度設計の必要性が示された。
品質規格および検査体制に関する研究では、大麻由来製品の品質保証には成分規格、標準物質供給、分析法標準化および検査機関間の精度管理が不可欠であることが明らかとなった。DCT実装モデル調査では、規制物質を対象とする研究においても、オンライン診療、薬剤配送および電子データ収集を組み合わせた研究運営が可能であることが示された。さらに、HAMを含む慢性神経疾患領域において、カンナビノイド治療の新たな可能性が示唆された。
本研究から、カンナビノイド政策を構築する上では、「制度設計」「品質保証」「医療実装」の三領域を相互に連携させることが重要であり、法改正後の薬事監視体制、品質管理および医療アクセス確保に資する基礎資料が得られた。
品質規格および検査体制に関する研究では、大麻由来製品の品質保証には成分規格、標準物質供給、分析法標準化および検査機関間の精度管理が不可欠であることが明らかとなった。DCT実装モデル調査では、規制物質を対象とする研究においても、オンライン診療、薬剤配送および電子データ収集を組み合わせた研究運営が可能であることが示された。さらに、HAMを含む慢性神経疾患領域において、カンナビノイド治療の新たな可能性が示唆された。
本研究から、カンナビノイド政策を構築する上では、「制度設計」「品質保証」「医療実装」の三領域を相互に連携させることが重要であり、法改正後の薬事監視体制、品質管理および医療アクセス確保に資する基礎資料が得られた。
結論
本研究は、改正大麻関連法施行後の我が国におけるカンナビノイド政策の基盤整備を目的として、利用実態、安全性、品質規格、検査体制、海外制度、医療ニーズおよび臨床研究手法について包括的な検討を行った。その結果、カンナビノイド製品に対する医療ニーズの存在、品質保証体制整備の必要性、DCTを活用した研究実施の可能性および慢性神経疾患領域への応用可能性が示された。
本研究で得られた知見は、法改正後の薬事監視体制、品質管理および制度運用に資する基礎資料となるとともに、将来的なカンナビノイド医薬品の研究開発および適正使用体制構築の基盤となるものと考えられる。
本研究で得られた知見は、法改正後の薬事監視体制、品質管理および制度運用に資する基礎資料となるとともに、将来的なカンナビノイド医薬品の研究開発および適正使用体制構築の基盤となるものと考えられる。
公開日・更新日
公開日
2026-07-15
更新日
-