大麻をはじめとする薬物の効果的な予防啓発活動の実施及び効果検証に向けた調査研究

文献情報

文献番号
202524025A
報告書区分
総括
研究課題名
大麻をはじめとする薬物の効果的な予防啓発活動の実施及び効果検証に向けた調査研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
23KC2005
研究年度
令和7(2025)年度
研究代表者(所属機関)
鈴木 勉(湘南医療大学 薬学部)
研究分担者(所属機関)
  • 河井 孝仁(東海大学 文化社会学部広報メディア学科)
  • 関野 祐子(東京大学大学院薬学系研究科ヒト細胞創薬学寄付講座)
  • 花尻 瑠理(木倉 瑠理)(国立医薬品食品衛生研究所 医薬安全科学部)
  • 舩田 正彦(湘南医療大学 薬学部)
  • 森 友久(星薬科大学 薬品毒性学教室)
  • 山本 経之(長崎国際大学 薬学部 薬理学研究室)
研究区分
厚生労働行政推進調査事業費補助金 健康安全確保総合研究分野 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス政策研究
研究開始年度
令和5(2023)年度
研究終了予定年度
令和7(2025)年度
研究費
6,600,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究においては大麻由来成分の医療での有用性等を含めた国内外の大麻に関する様々な規制・研究の調査を行い、それを踏まえた若年層を対象とする予防啓発資料の作成、効果検証のツール及び手法の検討を行い、若者による大麻等使用の抑制に貢献することを目的としている。
研究方法
研究分担者は、若者に向けた効果的な啓発活動を行うために① 広報戦略の策定、②啓発が効果的となるためのエビデンスの収集、③大麻の代替品として流通する大麻関連製品の流通の実態の把握と各国の取り扱い状況、④大麻に関する海外での規制状況と社会問題:米国及び加国の現状、⑤薬物乱用防止を正しく理解するうえでの専門用語の理解、⑥大麻使用障害とそれに関わる諸問題の6項目について、それぞれが担当分野を決めて研究した。なお、研究最終年にその結果を一つにまとめた予防啓発資料を作成予定である。
結果と考察
①については、政府及び地方自治体の広報の確認、警察へのヒアリング、学会においての意見交換、大麻への許容度と相談意欲についてのアンケート調査により、若年者の大麻乱用防止に資する行政広報のあり方について成果を得ることができた。
②については、成長期の脳を再現したラット海馬神経細胞を用い、合成カンナビノイド(CP55940)の曝露実験を行い、その結果、成長期の脳に対する回復不能なダメージを、顕微鏡画像等の科学的エビデンスとして可視化する成果を得た。
③については、令和5年度及び6年度の調査結果をもとに、若者(中学生・高校生)を対象として大麻関連化合物の危険性をわかりやすく解説した資料を作成した。
④については、米国、カナダでの規制状況を調査することで 、大麻使用を認めている地域での規制手法およびその問題点を明らかにした。
⑤については、若年者が、薬物乱用の危険性や依存のメカニズム、医薬品の適正使用に関する理解ができるよう乱用薬物に関する用語・作用・法規制の体系的整理を行った。
⑥については、脳への影響、妊娠や生殖への影響、心臓 ・血管に及ぼす影響、さらには呼吸器系への影響について、それぞれ解説した。
結論
①については、これまでの研究成果を踏まえ、大麻の危険性や違法性を的確に伝えると共に、専門的機関への相談を促すことが一定の成果を上げると考えられる。
②については、若年層に対し、大麻成分が神経細胞を物理的に破壊する事実を、目に見える視覚的なエビデンスとして提示可能にした。
③については、大麻関連化合物含有製品に対し、安易に手を出さないよう、どういうものが流通し、なぜそれが危険なのかを、正しく、わかりやすく伝えた。
④については、米国の各州およびカナダでは、行政が大麻の生産や流通を管理することで公共の安全と住民の健康を守り、未成年の大麻使用を防止する取り組みのもとで大麻の使用が認められている状況である。
⑤については、薬物乱用の危険性とその社会的影響を体系的にまとめており、薬物乱用に関する正しい理解を促進し、予防啓発および教育活動に資することが期待される。
⑥については、これまでの研究成果が2026年度に発刊される大麻予防啓発本の内容に含まれており、高校生を中心とする学童の薬物乱用防止教育の一環を担うことが期待される。

公開日・更新日

公開日
2026-05-28
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2026-06-01
更新日
-

文献情報

文献番号
202524025B
報告書区分
総合
研究課題名
大麻をはじめとする薬物の効果的な予防啓発活動の実施及び効果検証に向けた調査研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
23KC2005
研究年度
令和7(2025)年度
研究代表者(所属機関)
鈴木 勉(湘南医療大学 薬学部)
研究分担者(所属機関)
  • 河井 孝仁(東海大学 文化社会学部広報メディア学科)
  • 関野 祐子(東京大学大学院薬学系研究科ヒト細胞創薬学寄付講座)
  • 花尻 瑠理(木倉 瑠理)(国立医薬品食品衛生研究所 医薬安全科学部)
  • 舩田 正彦(湘南医療大学 薬学部)
  • 森 友久(星薬科大学 薬品毒性学教室)
  • 山本 経之(長崎国際大学 薬学部 薬理学研究室)
研究区分
厚生労働行政推進調査事業費補助金 健康安全確保総合研究分野 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス政策研究
研究開始年度
令和5(2023)年度
研究終了予定年度
令和7(2025)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
日本においては、「大麻乱用期」といえる状況にあるため、本研究においては、大麻由来成分の医療での有用性等を含めた国内外の大麻に関する様々な規制・研究調査を行い、それを踏まえた若年層を対象とする予防啓発資料の作成、効果検証のツール及び手法の検討を行い、若者による大麻等使用の抑制に貢献することを目的としている。
研究方法
①広報戦略の策定、②啓発が効果的となるためのエビデンスの収集、③大麻の代替品として流通する大麻関連製品の流通の実態の把握と各国の取り扱い状況、④大麻に関する海外での規制状況と社会問題:米国及び加国の現状、⑤薬物乱用防止を正しく理解するうえでの専門用語の理解、⑥大麻使用障害とそれに関わる諸問題の6項目について、それぞれが担当分野を決めて3年間研究し、研究最終年にその結果を一つにまとめた予防啓発資料を作成予定である。
結果と考察
①については、3年間に渡る、学会等との意見交換、警察などへの聞き取り調査、アンケート調査により、広報のガイドブック作成に繋がる重点事項の詳細について明確にした。
②については、大麻成分であるカンナビノイドが脳の神経回路にどのような有害な影響を及ぼすか、その科学的根拠をとりまとめ、併せて画像データを得ることができた。
③については、これまでの2年間に使用した文献等から最終年は大麻関連化合物の危険性に関する科学的論文を取りまとめ、中高生向けの啓発資料作成に取り組んだ。
④については、米国およびカナダにおける大麻規制状況を3年間に渡り調査し、大麻使用を認めている地域での規制手法およびその問題点を明らかにした。
⑤については、国内外の統計や文献をもとに薬物乱用の動向を整理し、体系的にまとめることにより薬物乱用防止教育および啓発活動に資する知見を得た。
⑥については、大麻使用障害の特異性・相違点を他の乱用性薬物と比較検討し、また大麻乱用に基づく様々な問題点や危険性に焦点を当て、調査研究を継続し、最終年度では、これらの研究成果をもとに高校生を対象とした大麻乱用防止啓発本の制作に取り組んだ。
結論
①については、大麻の危険性や違法性を的確に伝えるとともに、生きづらい状況においては、専門的機関への相談を促すことが一定の成果を上げることが期待できる。
②については、カンナビノイドの神経に及ぼす有害な影響について科学的エビデンス、画像データ等をもとに視覚的に訴える資料を作成することで、リスク意識は高まるものと思われる。
③については、大麻関連化合物の危険性に関する科学的論文を取りまとめ、青少年向けの乱用薬物防止対策関連資料等を併用して分かりやすい中高生向けの啓発資料を作成した。
④については、本研究課題を通じて、大麻使用を認めている地域での規制手法およびその問題点を明らかにすることができた。
⑤については、薬物乱用の危険性や依存のメカニズム、医薬品の適正使用に関する理解は必要不可欠であり、こうした知見の集積、さらには、発信が若年層への薬物乱用に対する予防教育や社会啓発に活用できると期待される。
⑥については、大麻に関するこれまでの研究で得られた知見は、大麻が身体に様々な重篤の障害を残す可能性があることを指摘した。これらの大麻使用障害は、大麻の使用頻度や使用開始年齢によって強く発現することも明らかにした。

公開日・更新日

公開日
2026-05-28
更新日
-

行政効果報告

文献番号
202524025C

成果

専門的・学術的観点からの成果
本研究では、大麻由来成分の医療での有用性等を含めた国内外の大麻に関する様々な規制・研究の調査を踏まえて若年層向けの、分かり安い薬物乱用予防啓発資料の作成を予定しており、若者の大麻をはじめとする薬物の乱用に一定の歯止めを及ぼすものと考える。
臨床的観点からの成果
特記事項無し。
ガイドライン等の開発
特記事項無し。
その他行政的観点からの成果
国内外の大麻に関する規制・研究を調査し、大麻がなぜだめなのか、身体に及ぼす影響や、さらには啓発に係る広報のあり方など様々な分野について研究したことなどにより、得られた研究結果が今後の大麻乱用防止に関する啓発に一定の役割を果たせるものと思われる。
その他のインパクト
特記事項無し。

発表件数

原著論文(和文)
0件
原著論文(英文等)
0件
その他論文(和文)
0件
その他論文(英文等)
1件
学会発表(国内学会)
3件
学会発表(国際学会等)
0件
その他成果(特許の出願)
0件
その他成果(特許の取得)
0件
その他成果(施策への反映)
0件
その他成果(普及・啓発活動)
0件

特許

主な原著論文20編(論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限る)

公開日・更新日

公開日
2026-05-28
更新日
-

収支報告書

文献番号
202524025Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
7,600,000円
(2)補助金確定額
7,549,368円
差引額 [(1)-(2)]
50,632円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 2,403,310円
人件費・謝金 0円
旅費 292,284円
その他 3,853,774円
間接経費 1,000,000円
合計 7,549,368円

備考

備考
研究代表者鈴木勉の当初の直接経費は240万円であったが、その経費で令和7年度の研究報告書の製本費、及び令和7年度が3年間の研究期間の最後の年であることから、これまでの3年間の研究結果を踏まえ、高校生向けの薬物乱用防止に係る啓発本を作成予定であったため、その編集費にあてたところ、実支出が17万4千円超過の257万4千円となってしまった。その一方で分担研究者6名の直接経費は各70万円であったところ、山本経之だけ実支出が475,368円となり、224,632円の残余金が生じた。鈴木の超過分と山本の残余金を相殺した50,632円が全体の確定額(760万円)の残余金となってしまったもの。

公開日・更新日

公開日
2026-05-28
更新日
-