化粧品基準における規制物質の試験法の確立及び標準化のための研究

文献情報

文献番号
202524018A
報告書区分
総括
研究課題名
化粧品基準における規制物質の試験法の確立及び標準化のための研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
25KC1006
研究年度
令和7(2025)年度
研究代表者(所属機関)
内山 奈穂子(国立医薬品食品衛生研究所 生活衛生化学部)
研究分担者(所属機関)
  • 久保田 領志(国立医薬品食品衛生研究所 生活衛生化学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス政策研究
研究開始年度
令和7(2025)年度
研究終了予定年度
令和9(2027)年度
研究費
2,308,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
我が国における化粧品の規制体系では,医薬部外品や一部の化粧品原料について「医薬部外品原料規格(外原規)」が整備され,既存試験法の改正や新規試験法の追加等が進められている.一方,化粧品製品については,「化粧品基準」(平成12年厚生省告示第331号)において配合禁止成分や配合制限成分等が規定されているものの,それらを確認する統一的な試験法は規定されていない.このため,試験法は各製造販売業者等に委ねられており,分析条件や試験精度に差異が生じる可能性がある.また,化粧品製品では原料由来成分のみならず,製造工程等に由来する化学物質の混入も想定されることから,製品を対象とした標準試験法の整備が求められている.
本研究では,化粧品基準に規定される配合規制物質を対象として,化粧品製品中の試験法を開発し,公定規格化を想定した標準試験法及び公的試験法素案の作成を目的とした.
研究方法
方法:
令和7年度は,化粧品基準に収載の紫外線吸収剤を対象として検討を行った.
(1)化粧品基準に収載された紫外線吸収剤の分析法に関する文献調査
(2)化粧品基準における規制物質の試験法の検討・標準化のための素案の作成
結果と考察
令和7年度は,化粧品基準に規定される配合規制物質のうち,紫外線吸収剤,特にオキシベンゾン類を対象として検討を行った.
(1)化粧品基準に収載された紫外線吸収剤の分析法に関する文献調査:文献調査では,日本薬学会・衛生試験法・注解,地方衛生研究所及び学術雑誌等の既報を整理した結果,LC/MS/MS及びHPLCを用いた分析法が主に用いられていることが確認された.LC/MS/MSは環境試料や生体試料中の曝露評価に多く利用され,HPLCは市販化粧品中の高濃度成分分析に実用的であった.一方,化粧品基準に収載された複数のオキシベンゾン類を一斉分析する標準的試験法は限られており,公的試験法整備の必要性が示された.
(2)化粧品基準における規制物質の試験法の検討・標準化のための素案の作成:分析法検討では,HPLC/PDA及びLC/MS/MSを用いたオキシベンゾン類7種(OB-1~6, 9)の一斉分析法を開発した.まず,定量用試薬について1H-qNMRにより純度評価を行った結果,一部試薬では含水量等が純度値に影響する可能性が示された.分離条件の検討では,PFPカラムを用いることで7種のオキシベンゾン類及び内部標準物質を良好に分離可能であり,両分析法とも良好な直線性,再現性及び添加回収率を示した.一方,OB-9では感度及び直線性が他成分より劣り,LC/MS/MSで安定した定量が困難であった.また,一部製品由来成分が内部標準物質へ影響する可能性も示唆された.さらに,本法を用いてクリーム,液体及びゲル製品を分析した結果,表示されたオキシベンゾン類を適切に定量可能であり,いずれも化粧品基準の配合限度値を超過しなかった.以上より,本法は化粧品製品中のオキシベンゾン類分析に適用可能であることが示された.
結論
化粧品基準に規定される配合規制物質のうち,紫外線吸収剤であるオキシベンゾン類の分析法について実施した文献調査の結果を参考に,開発したオキシベンゾン類のHPLC/PDA及びLC/MS/MS法は市販化粧品製品への適用性も確認された.一方で,一部課題も認められた.今後は,OB-9の分析条件等の最適化を進めるとともに,他機関バリデーション等による更なる妥当性評価を行い,公的試験法としての標準化を進める予定である.

公開日・更新日

公開日
2026-08-26
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2026-08-26
更新日
-

収支報告書

文献番号
202524018Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
2,308,000円
(2)補助金確定額
2,308,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 2,009,350円
人件費・謝金 0円
旅費 147,049円
その他 151,821円
間接経費 0円
合計 2,308,220円

備考

備考
自己資金220円

公開日・更新日

公開日
2026-08-26
更新日
-