トゥレット症候群の診断、治療、予防に関する臨床的研究

文献情報

文献番号
201024104A
報告書区分
総括
研究課題名
トゥレット症候群の診断、治療、予防に関する臨床的研究
課題番号
H22-難治・一般-048
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
瀬川 昌也(瀬川小児神経学クリニック)
研究分担者(所属機関)
  • 野村 芳子(瀬川小児神経学クリニック)
  • 辻 省次(東京大学医学部)
  • 寺尾 安生(東京大学医学部)
  • 木村 一恵(瀬川小児神経学クリニック)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患克服研究
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成22(2010)年度
研究費
15,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
この報告書を閲覧したい方は、厚生労働省健康局難病対策課までご連絡ください。TEL03-5253-1111(内線2351)
研究方法
この報告書を閲覧したい方は、厚生労働省健康局難病対策課までご連絡ください。TEL03-5253-1111(内線2351)
結果と考察
この報告書を閲覧したい方は、厚生労働省健康局難病対策課までご連絡ください。TEL03-5253-1111(内線2351)
結論
この報告書を閲覧したい方は、厚生労働省健康局難病対策課までご連絡ください。TEL03-5253-1111(内線2351)

公開日・更新日

公開日
2011-12-27
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2012-02-01
更新日
-

行政効果報告

文献番号
201024104C

成果

専門的・学術的観点からの成果
本研究ではトゥレット症候群の臨床神経生理学的研究(衝動性眼球運動、体性感覚誘発反応によるゲイティングの良否を検索)を行い、複雑チック、強迫神経症の発現に大脳基底核間接路および上行性出力が関与している事を明らかにした。
また、これらの異常は、遅くとの10歳以前、特に6歳までに、正しいロコモーション(四肢交互運動)を改善させた症例、特に、ドパミン遮断薬を使用しなかった症例で認められなかったことを明らかにした。
臨床的観点からの成果
 臨床神経学的に単純チック、複雑チック、強迫神経症の程度とその経過を検討、その結果、単純チックは思春期以後自然寛解するが、複雑チック、強迫神経症は慢性の経過をとることを再確認した。しかし、慢性チック、強迫神経症は6歳迄、遅くとも10歳までにロコモーションを改善させた症例、およびドパミン遮断薬を使用しなかった症例では極めて軽度、又発現を阻止し得たことを明らかにした。また、少量エルドパはチックの改善に有効であることを示した。
ガイドライン等の開発
小児神経専門医を対象に疫学調査を行った。しかし、トゥレット症候群に関する医学的知識は十分でなく、正しい診断と治療がなされていない事が明らかとなった。
そこで、本疾患について正しい診断、病態、および治療について学会、および研究論文で発表するとともに、本症の啓発のため、ガイドラインの作成を痛感し、計画している。
その他行政的観点からの成果
 トゥレット症候群は難治性疾患とされ、長期間の治療を要し、日常生活に多大な障害を有している症例が少なくない。
本研究の成果を治療に反映することは、患者本人の生涯予後を改善させ得ると同時に、社会復帰、社会貢献を可能にし、本人が本来持つ優れた能力を伸ばし、福祉の支援の下でなく、社会に貢献して生きることを可能とする。
また、当該患者にかかる医療、社会福祉費の削減に加え、厚生労働行政上も大事な点と言える。
その他のインパクト
トゥレット症候群に関した研究の成果は単に本症の改善のみならず、一般的な育児、教育、自己訓練の指針となる事が期待できる。
かつ、さらに高次脳機能の発達神経学に示唆を与える。
こうした事はより健全な、善意を基礎とした人と人との関係に裏打ちされた社会を形成していくための基礎となると考えられる。
トゥレット症候群についての知識とともに、これらのインパクトを一般社会に広げていく所存である。

発表件数

原著論文(和文)
0件
原著論文(英文等)
3件
Ishiura H. Neurogenetics,Terao Y. Neuropsychologia, Matsumoto H. Movement disorders.
その他論文(和文)
8件
野村芳子 症候群ハンドブック, 瀬川昌也 脳とソシアル 発達と脳, 瀬川昌也 小児科臨床ピクシス,木村一恵 小児科臨床ピクシス 瀬川昌也 日本臨牀,瀬川昌也 Modern Physician, 他2
その他論文(英文等)
0件
学会発表(国内学会)
1件
Kazue Kimura, 29th International Congress of Clinical Neurophysiology
学会発表(国際学会等)
2件
Y Nomura,第5回トウレット症候群国際シンポジウムin NY, Y Nomura第3回アジア太平洋パーキンソン病&行動異常 in Taiwan
その他成果(特許の出願)
0件
「出願」「取得」計0件
その他成果(特許の取得)
0件
その他成果(施策への反映)
0件
その他成果(普及・啓発活動)
1件
症候群ハンドブック トゥレット症候群 中山書店 2011に執筆

特許

主な原著論文20編(論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限る)

公開日・更新日

公開日
2015-05-21
更新日
2017-07-25

収支報告書

文献番号
201024104Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
15,000,000円
(2)補助金確定額
15,000,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 0円
人件費・謝金 0円
旅費 0円
その他 0円
間接経費 0円
合計 0円

備考

備考
自己資金

公開日・更新日

公開日
2015-06-08
更新日
-