文献情報
文献番号
202517016A
報告書区分
総括
研究課題名
発達障害への地域支援に資する継続的な情報収集・活用方法・体制整備に向けた研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
24GC1006
研究年度
令和7(2025)年度
研究代表者(所属機関)
本田 秀夫(信州大学 学術研究院医学系)
研究分担者(所属機関)
- 篠山 大明(信州大学医学部)
- 土屋 賢治(浜松医科大学 子どものこころの発達研究センター)
- 山脇 かおり(国立障害者リハビリテーションセンター 企画・情報部 発達障害情報・支援センター)
- 笹森 洋樹(学校法人 常葉大学 教育学部)
- 大島 郁葉(千葉大学 子どものこころの発達教育研究センター)
- 柏 淳(東京科学大学 保健管理センター)
- 廣田 智也(弘前大学 神経精神医学講座)
- 浅尾 高行(信州大学)
- 小林 真理子(山梨英和大学 人間文化学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 障害者政策総合研究
研究開始年度
令和6(2024)年度
研究終了予定年度
令和7(2025)年度
研究費
6,160,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
本研究の目的は、わが国で発達障害に関する情報を収集し、データベースを構築、活用するための体制整備に向けた具体的な方向性を示し、運用につなげることである。
研究方法
以下の10のテーマについて、2年目の研究を行った。
1.発達障害の福祉に関する情報収集と活用に関する研究(分担:本田秀夫)
2.匿名医療保険等関連情報を用いたデータベース構築(分担:篠山大明)
3.発達障害の疫学・生物学的研究に関する情報収集と活用方法に関する研究(分担:土屋賢治)
4.発達障害情報・支援センターにおける情報データベースの構築(分担:山脇かおり)
5.教育分野における発達障害の継続的な情報収集・活用・体制整備の現状と課題(分担:笹森洋樹)
6.データベース構築のための発達障害の非薬理学的および心理社会的な介入研究の情報収集(分担:大島郁葉)
7.成人期の発達障害の支援に関する情報収集と活用方法に関する研究(分担:柏淳)
8.海外における発達障害の情報データベース構築と活用に関する調査(分担:廣田智也)
9.臨床データ等を活用した情報システム構築に関する研究(分担:浅尾高行)
10.発達障害当事者から見た発達障害の情報に対するニーズに関する調査(分担:小林真理子)
1.発達障害の福祉に関する情報収集と活用に関する研究(分担:本田秀夫)
2.匿名医療保険等関連情報を用いたデータベース構築(分担:篠山大明)
3.発達障害の疫学・生物学的研究に関する情報収集と活用方法に関する研究(分担:土屋賢治)
4.発達障害情報・支援センターにおける情報データベースの構築(分担:山脇かおり)
5.教育分野における発達障害の継続的な情報収集・活用・体制整備の現状と課題(分担:笹森洋樹)
6.データベース構築のための発達障害の非薬理学的および心理社会的な介入研究の情報収集(分担:大島郁葉)
7.成人期の発達障害の支援に関する情報収集と活用方法に関する研究(分担:柏淳)
8.海外における発達障害の情報データベース構築と活用に関する調査(分担:廣田智也)
9.臨床データ等を活用した情報システム構築に関する研究(分担:浅尾高行)
10.発達障害当事者から見た発達障害の情報に対するニーズに関する調査(分担:小林真理子)
結果と考察
1.全国の発達障害者支援センターを対象にアンケート調査を実施した。あわせて、国のウェブサイトに対する意見を収集し、国と支援センターの情報発信が相互補完的に機能するための可能性を検討した。
2.1年目に申請した医療保険等関連情報の特別抽出データの受理、データ処理環境の整備、解析可能な形式への統合作業を行い、2009年度から2023年度までの自閉スペクトラム症および注意欠如多動症の診断データを収集・集計した。
3.発達障害の新たなリスク因子候補としてのネオニコチノイド系農薬(NNIs)に焦点を当て、浜松母と子の出生コホート研究(HBC Study)参加者の臍帯血血清中NNIs濃度と、乳幼児期から学童期(9歳)にかけての神経発達および神経発達症症状(ASD・ADHD)との関連を検討した。また、科学的知見の社会への発信方法について検討を進めた。
4.発達障害情報・支援センターで運用している2つのウェブサイトの現況を確認して閲覧動向を把握した。また、発達障害の診療を行っている医療機関への追加調査を実施し、情報検索ツール「ココみて(KOKOMITE)」の医療機関情報を更新した。
5.「5歳児健診マニュアル」(公益社団法人日本小児科医会)及び、「5歳児健診ポータル」(こども家庭庁)等の資料の読み取り、先行研究のレビュー、自治体に実施されたアンケートの結果の分析、教育関係者が5歳児健診に参画している地域事例の情報収集を行った。
6.海外のジャーナルを中心に幼児期から成人期までの自閉スペクトラム症の心理社会的介入効果に関する文献レビューを行った。
7.全国の大学病院本院の精神科外来医長宛にアンケート用紙を送付し、成人発達障害の診療に主に携わっているスタッフによる記入を依頼した。
8.カナダ、韓国、シンガポール、タイ、台湾、ニュージーランド、ノルウェーを調査対象として、各国の発達障害者データベースの有無を調査し、ウェブサイトおよび専門家への問い合わせを行った。
9.市町村小児検診で扱う情報及びデータ処理の現状を調査した。専門外来の初診時問診票を参考にデータ集積用のチェックボックス形式の問診票を作成し、「手書き問診票集積システム」を試験実装し取り込み、精度の検証を行なった。問診情報と各種スコアの計算結果をデータベース化と同時に電子カルテへの入力を支援するシステムを考案し、検証した。
10.当事者向けWEB調査と当事者インタビュー調査を行った。
2.1年目に申請した医療保険等関連情報の特別抽出データの受理、データ処理環境の整備、解析可能な形式への統合作業を行い、2009年度から2023年度までの自閉スペクトラム症および注意欠如多動症の診断データを収集・集計した。
3.発達障害の新たなリスク因子候補としてのネオニコチノイド系農薬(NNIs)に焦点を当て、浜松母と子の出生コホート研究(HBC Study)参加者の臍帯血血清中NNIs濃度と、乳幼児期から学童期(9歳)にかけての神経発達および神経発達症症状(ASD・ADHD)との関連を検討した。また、科学的知見の社会への発信方法について検討を進めた。
4.発達障害情報・支援センターで運用している2つのウェブサイトの現況を確認して閲覧動向を把握した。また、発達障害の診療を行っている医療機関への追加調査を実施し、情報検索ツール「ココみて(KOKOMITE)」の医療機関情報を更新した。
5.「5歳児健診マニュアル」(公益社団法人日本小児科医会)及び、「5歳児健診ポータル」(こども家庭庁)等の資料の読み取り、先行研究のレビュー、自治体に実施されたアンケートの結果の分析、教育関係者が5歳児健診に参画している地域事例の情報収集を行った。
6.海外のジャーナルを中心に幼児期から成人期までの自閉スペクトラム症の心理社会的介入効果に関する文献レビューを行った。
7.全国の大学病院本院の精神科外来医長宛にアンケート用紙を送付し、成人発達障害の診療に主に携わっているスタッフによる記入を依頼した。
8.カナダ、韓国、シンガポール、タイ、台湾、ニュージーランド、ノルウェーを調査対象として、各国の発達障害者データベースの有無を調査し、ウェブサイトおよび専門家への問い合わせを行った。
9.市町村小児検診で扱う情報及びデータ処理の現状を調査した。専門外来の初診時問診票を参考にデータ集積用のチェックボックス形式の問診票を作成し、「手書き問診票集積システム」を試験実装し取り込み、精度の検証を行なった。問診情報と各種スコアの計算結果をデータベース化と同時に電子カルテへの入力を支援するシステムを考案し、検証した。
10.当事者向けWEB調査と当事者インタビュー調査を行った。
結論
情報提供体制の充実に向けては、①保健、医療、教育、福祉等の多領域に対応する情報基盤の整備、②国と都道府県・政令指定都市との情報発信の連携、③当事者が安心して関与できる協働的な情報発信体制の整備、④臨床データ等を活用した情報システム構築が重要である。保険診療情報を用いた継続的なデータ収集体制の構築は実務上十分に実現可能であり、これを用いた疫学調査は、全国規模の悉皆的なデータを比較的簡便に把握できるという極めて大きな利点を有している。
公開日・更新日
公開日
2026-06-01
更新日
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