障害福祉サービス等事業者における高次脳機能障害者への支援の実態把握及び推進のための研究

文献情報

文献番号
202517013A
報告書区分
総括
研究課題名
障害福祉サービス等事業者における高次脳機能障害者への支援の実態把握及び推進のための研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
24GC1003
研究年度
令和7(2025)年度
研究代表者(所属機関)
深津 玲子(国立障害者リハビリテーションセンター 病院)
研究分担者(所属機関)
  • 鈴木 匡子(東北大学 大学院医学系研究科高次機能障害学)
  • 渡邉 修(東京慈恵会医科大学 リハビリテーション医学講座)
  • 上田 敬太(京都光華大学 看護福祉リハビリテーション学部)
  • 青木 美和子(札幌国際大学人文学部心理学科)
  • 廣瀬 綾奈(帝京平成大学 健康メディカル学部言語聴覚学科)
  • 鈴木 智敦(名古屋市総合リハビリテーションセンター)
  • 浦上 裕子(国立障害者リハビリテーションセンター病院)
  • 今橋 久美子(藤田 久美子)(国立障害者リハビリテーションセンター 研究所)
  • 立石 博章(国立障害者リハビリテーションセンター 高次脳機能障害情報・支援センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 障害者政策総合研究
研究開始年度
令和6(2024)年度
研究終了予定年度
令和7(2025)年度
研究費
8,100,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究では、障害福祉サービス等事業所における高次脳機能障害者の利用および支援拠点や医療機関等との連携について、その実態把握を行い、課題解決のための提言を行うことを目的とした。また令和6年度より高次脳機能障害(者)支援体制加算が新設され、都道府県が実施する支援者養成研修受講が加算要件となり、研修内容は我々が令和2~4年度開発した支援者養成研修カリキュラム及びテキストを標準とすることが定められた。全国での研修の実施状況、内容の課題検討、テキスト改訂をもう一つの目的とした。
研究方法
(1)障害福祉サービス事業所等調査
①東京都(1004か所)および滋賀県(100か所)で相談支援事業所に配布した質問紙調査を集計し、分析、②運営形態や利用実績の異なる自立訓練事業所7法人を対象にヒアリング調査を行い、専門職配置、連携体制、支援プロセス、運営上の課題等について質的分析を実施。なお調査に関しては国立障害者リハビリテーションセンター、各分担研究者所属機関において倫理審査委員会の承認を受け実施した。
(2)高次脳機能障害支援者養成研修会実施状況調査
愛知県において令和6,7年度に実施した研修会について、詳細な質的検討を行うとともに、東京都、千葉県、静岡県、大分県でヒアリングを実施。
(3)研修会テキストの改訂
全テキストについて、出典確認と適切な著作権処理、イラスト・用語の統一を行った。
結果と考察
(1)障害福祉サービス事業所等調査
①相談支援事業所調査は回収率30%、両都県とも支援実績のある事業所が増加。紹介経路は行政窓口経由が多いが、東京都では医療機関経由が相対的に多い。退院前から地域資源を活用した調整を行う体制構築が必要。②自立訓練事業所のヒアリング調査では、自立訓練が退院後の生活リズムの再構築、社会参加、就労準備など、医療では対応が困難な領域を担う重要な役割を果たしていることが確認された。一方医療から福祉への連続性の欠如、支給決定プロセスの遅延、介護保険優先による情報不足、相談支援体制のばらつき、専門職確保の困難、報酬制度上の評価不足など、複合的な制度課題が示された。また生活訓練を中心に赤字構造が深刻で、専門職配置の経営的負担、人材確保の困難、制度間連携の不十分さなどが課題である。
(2)高次脳機能障害支援者養成研修会実施状況調査
5都県のヒアリング調査では、集合形式を基本とし、支援コーディネーターがファシリテーターとして参画することで、地域連携強化や施設周知に効果あることが示された。受講者の多くは福祉職で、高次脳機能障害支援の経験が少ない層の増加が確認された。
(3)研修会テキストの改訂
基礎編講義9編、演習4編、実践編講義9編、演習2編の計24編のテキストについて、図表・参考文献の出典確認を行い、適切な著作権処理を実施し、またイラスト・用語の統一を行った。全改訂テキストについてAI音声および字幕を付けた動画テキストを作成した。
結論
高次脳機能障害者の地域での共生生活を推進するため、障害福祉サービス等事業所における実態調査、また支援者の資質向上のために今年度より加算対象となった研修会について実施状況把握を行い、課題を明らかにし、加えて現在の研修会標準テキストを改訂した。

公開日・更新日

公開日
2026-05-28
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2026-05-28
更新日
-

文献情報

文献番号
202517013B
報告書区分
総合
研究課題名
障害福祉サービス等事業者における高次脳機能障害者への支援の実態把握及び推進のための研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
24GC1003
研究年度
令和7(2025)年度
研究代表者(所属機関)
深津 玲子(国立障害者リハビリテーションセンター 病院)
研究分担者(所属機関)
  • 鈴木 匡子(東北大学 大学院医学系研究科高次機能障害学)
  • 渡邉 修(東京慈恵会医科大学 リハビリテーション医学講座)
  • 上田 敬太(京都光華大学 看護福祉リハビリテーション学部)
  • 青木 美和子(札幌国際大学人文学部心理学科)
  • 廣瀬 綾奈(帝京平成大学 健康メディカル学部言語聴覚学科)
  • 鈴木 智敦(名古屋市総合リハビリテーションセンター)
  • 浦上 裕子(国立障害者リハビリテーションセンター病院)
  • 今橋 久美子(藤田 久美子)(国立障害者リハビリテーションセンター 研究所)
  • 立石 博章(国立障害者リハビリテーションセンター 高次脳機能障害情報・支援センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 障害者政策総合研究
研究開始年度
令和6(2024)年度
研究終了予定年度
令和7(2025)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
高次脳機能障害者への支援については、その特性に対応できる人材配置を推進する必要性が指摘されてきた。本研究では、障害福祉サービス等事業所における高次脳機能障害者の利用実態を調査。また高次脳機能障害(者)支援体制加算の加算要件である支援者養成研修の実施状況を調査。両調査の結果から、課題を示し、解決のための提言を行うことを目的とした。
研究方法
(1)障害福祉サービス事業所等調査
令和6年度は①東京都(1004か所)および滋賀県(100か所)で相談支援事業所に対して質問紙調査を実施、②中部地区の自立訓練事業所320か所及び全国障害者自立訓練事業所協議会会員事業所65か所の計385か所に対して質問紙調査を実施、③北海道の支援拠点機関である保健所26か所に対し、質問紙調査を実施した。令和7年度は①(継続)相談支援事業所調査結果の分析、④運営形態や利用実績の異なる自立訓練事業所7法人を対象にヒアリング調査を行い、専門職配置、連携体制、支援プロセス、運営上の課題等について質的分析を実施。なお調査に関しては国立障害者リハビリテーションセンター、各分担研究者所属機関において倫理審査委員会の承認を受け実施した。
(2)高次脳機能障害支援者養成研修会実施状況調査
令和6年度は⑤「高次脳機能障害の障害特性に応じた支援者養成研修カリキュラム及びテキストの開発のための研究」で開発されたテキストを用いた研修会について、47都道府県に質問紙調査。令和7年度は⑥愛知県において6,7年度に実施した研修会について、詳細な質的検討を行うとともに、東京都、千葉県、静岡県、大分県でヒアリングを実施。
(3)研修会テキストの改訂
令和6年度は最新データに対応するため、テキスト一部修正。令和7年度は出典確認と適切な著作権処理、イラスト・用語の統一を行った。
結果と考察
(1)障害福祉サービス事業所等調査
①相談支援事業所調査は回収率30%、両都県とも支援実績のある事業所が増加。紹介経路は行政窓口経由が多いが、東京都では医療機関経由が相対的に多い。退院前から地域資源を活用した調整を行う体制構築が必要。②自立訓練事業所調査は回収率27%。高次脳機能障害者の利用実績には偏りがあり、実績の多い事業所では専門職の配置や評価体制、関係機関との連携が充実。一方、行政手続きの煩雑さ、医療・行政機関における高次脳機能障害への理解不足が、課題。③北海道で札幌市以外の少ない社会資源の中で支援拠点機関を担っている保健所26か所では、相談件数のばらつきが大きいが、相談内容は医療介入から社会生活支援など多岐にわたり、相談受理している箇所の75%が困難を感じていた。④ヒアリング調査では、自立訓練が退院後の生活リズムの再構築、社会参加、就労準備など、医療では対応が困難な領域を担う重要な役割を果たしていることが確認された。一方医療から福祉への連続性の欠如、支給決定プロセスの遅延、介護保険優先による情報不足、相談支援体制のばらつき、専門職確保の困難、報酬制度上の評価不足など、複合的な制度課題が示された。また生活訓練を中心に赤字構造が深刻で、専門職配置の経営的負担、人材確保の困難、制度間連携の不十分さなどが課題。
(2)高次脳機能障害支援者養成研修会実施状況調査
⑤全国調査は回収率96%。令和6年度中の研修会実施は17県、7年度22県、未定が6県。研修は委託が多く、修了書の発行、名簿の管理は県庁等が直接行う例が多い。対象者は加算対象事業所に特化する県が多い。オンラインで研修動画、演習科目は集合型でテキストを用いる県が多い。「委託先候補が少ない/ない」、「定員超過の際の選考基準」、「オンデマンド講習の受講者の理解度確認」、「研修講師、ファシリテーターの確保、養成」等が課題。⑥5都県の調査では、集合形式を基本とし、支援コーディネーターが参画することで、地域連携強化や施設周知に効果あり。受講者の多くは福祉職で、高次脳機能障害支援の経験が少ない層の増加を確認。
(3)研修会テキストの改訂
令和6年度は最新データに対応するため、テキストの一部修正。令和7年度は基礎編講義9編、演習4編、実践編講義9編、演習2編の計24編のテキストについて、図表・参考文献の出典確認を行い、適切な著作権処理を実施、またイラスト・用語の統一を行った。全改訂テキストについてAI音声および字幕を付けた動画テキストを作成。
結論
高次脳機能障害者の地域での共生生活を推進するため、障害福祉サービス等事業所における実態調査、また支援者の資質向上のために今年度より加算対象となった研修会について実施状況把握を行い、課題を明らかにし、加えて現在の研修会標準テキストを改訂した。

公開日・更新日

公開日
2026-05-28
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2026-06-01
更新日
-

行政効果報告

文献番号
202517013C

収支報告書

文献番号
202517013Z