文献情報
文献番号
201023013A
報告書区分
総括
研究課題名
免疫アレルギー疾患予防・治療研究に係る企画及び評価の今後の方向性の策定に関する研究
課題番号
H20-免疫・一般-013
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
秋山 一男(独立行政法人国立病院機構相模原病院 臨床研究センター)
研究分担者(所属機関)
- 松井 利浩(国立病院機構相模原病院 臨床研究センター)
- 長谷川 眞紀(国立病院機構相模原病院 臨床研究センター )
- 山崎 喜比古(東京大学大学院医学系研究科 健康社会学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 免疫アレルギー疾患等予防・治療研究
研究開始年度
平成20(2008)年度
研究終了予定年度
平成22(2010)年度
研究費
20,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
免疫アレルギー疾患等予防・治療研究事業における長期的・中期的さらには危急的目標に対しての適切な研究課題の企画・評価を実施するための方向性を探り、厚生労働科学研究の質の向上・維持を図ることを目的として、事務局業務を遂行するとともに、アレルギー疾患の自己管理の指針となるべきマニュアルの作成及び患者自身における自己管理能力の開発とその評価・検証システムの構築を目的とする。
研究方法
1.免疫アレルギー疾患等予防・治療研究事業事務局機能の実施、2.免疫アレルギー疾患関連情報発信機能の実施、3.アレルギー疾患自己管理マニュアルの改訂と普及状況の調査、効果の検証及び効果的使用法の検討、4.慢性疾患自己管理支援プログラムのアウトカム評価研究と効果発現メカニズムの検討、を実施した。
結果と考察
事務局業務としての所管課と研究担当者の間の連絡調整機能を果たし、本年度の本事業での成果を評価研究報告会、報告会用抄録及び研究報告書の刊行、一般国民向けカラーパンフレットの作成等を行った。また、本研究事業で策定された各種疾患治療・予防のガイドラインについては、日本アレルギー学会等との連携により、厚生労働省ホームページやリウマチ・アレルギー情報センターを活用した情報提供を行った。「患者さん向け自己管理マニュアル」関連研究では、今年度は、ガイドライン改訂に伴い、マニュアル「セルフケアナビ」の改訂を行った。また、これまで作成した各種マニュアルを広く種々団体からの要望にこたえて配布し、その効果の検証を行うためにその有用性等につき、各種講演会等でその評価のアンケート調査をおこなった。慢性疾患自己管理支援プログラムのアウトカム評価研究と効果発現メカニズムの検討では、想定したCDSMPの効果発現モデルに沿って効果指標を健康問題に対処する自己効力感,セルフマネジメント行動,健康状態に分類し,CDSMP受講の効果を検討した。まず,CDSMPの効果発現メカニズムの要である健康問題に対処する自己効力感で有意な改善がみられた。症状への認知的対処法の実行度は本研究で効果指標とした行動指標の中でも顕著な改善が見られており,受講者にとって手軽に使用できる自己管理技術であることがうかがえた。医師とのコミュニケーションに対する効果は,本研究では改善がみられなかった
結論
本年度は、自己管理マニュアルの改訂を行い、自己管理支援プログラムの効果の検証を行った。我が国の免疫アレルギー疾患医療・研究の発展のためには、適切な研究課題の策定、成果の効果的な広報と臨床現場への適用、さらに適切な自己管理が重要である。
公開日・更新日
公開日
2011-09-30
更新日
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