特定健診・保健指導におけるメタボリックシンドロームの診断・管理のエビデンス創出に関する横断・縦断研究

文献情報

文献番号
201021042A
報告書区分
総括
研究課題名
特定健診・保健指導におけるメタボリックシンドロームの診断・管理のエビデンス創出に関する横断・縦断研究
課題番号
H22-循環器等(生習)・一般-005
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
門脇 孝(東京大学医学部附属病院 糖尿病・代謝内科)
研究分担者(所属機関)
  • 島本 和明(札幌医科大学(札幌医科大学附属病院内科学))
  • 清原 裕(九州大学大学院医学研究院環境医学分野)
  • 大門 真(山形大学医学部第三内科)
  • 中尾 一和(京都大学大学院医学系研究科臨床病態医科学)
  • 伊藤 千賀子(グランドタワーメディカルコートライフケアクリニック)
  • 磯 博康(大阪大学大学院医学系研究科社会環境医学講座)
  • 伊藤 貞嘉(東北大学大学院医学系研究科内科病態学講座()
  • 武城 英明(国立大学法人千葉大学(千葉大学大学院医学研究院細胞治療学))
  • 野田 光彦(独立行政法人 国立国際医療研究センター 糖尿病・代謝症候群診療部)
  • 山内 敏正(東京大学医学部附属病院糖尿病・代謝内科)
  • 原 一雄(東京大学医学部附属病院医療評価・安全・研修部)
  • 岡村 智教(慶應義塾大学医学部 衛生学公衆衛生学)
  • 北村 明彦(大阪府立健康科学センター健康開発部)
  • 島袋 充生(琉球大学医学部附属病院第二内科)
  • 中川 秀昭(金沢医科大学医学部公衆衛生学教室)
  • 斉藤 功(愛媛大学大学院医学系研究科医療環境情報解析学講座公衆衛生・健康医学分野 )
  • 山田 美智子(放射線影響研究所・臨床研究部)
  • 高本 偉碩(東京大学医学部附属病院糖尿病・代謝内科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策総合研究
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成26(2014)年度
研究費
18,330,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
メタボリックシンドロームは心筋梗塞・脳梗塞などの心血管疾患を惹起しやすく,日本人の健康寿命の延伸を妨げる大きな原因となっている.本研究は,心血管疾患の高リスク者のスクリーニングという観点から日本人におけるメタボリックシンドロームの診断基準に科学的根拠を与え,特定健診・特定保健指導の最適化に必要なエビデンスを創出することを目的とする.
研究方法
北海道端野・壮瞥町,山形県舟形町,福岡県久山町,MONKS,広島健診受診者集団,茨城県筑西市協和地区,大阪府八尾市南高安地区,大阪府吹田市,沖縄県豊見城市検診集団,富山職域,愛媛県大洲市,広島県地域コホートの計12コホートが参加し,全国規模の調査・解析を行った.
結果と考察
男性5892人・女性5924人のデータに関する予備検討では,ウエスト周囲径の増加に伴い,メタボリックシンドロームの平均リスクファクター数・リスクファクター集積者の割合は増加した.平均リスクファクター数が1を超えるウエスト周囲径のカテゴリーは,男性では85-90cm,女性では100cm以上からで女性の方が大きく,本研究班の先行研究の最終解析結果「男性では80-85cm,女性では90-95cm」と概ね合致するが,今後さらに解析対象者数を増やして検証する予定である.また,リスクファクターが2個以上となるオッズ比は,男女ともにウエスト周囲径の増加に伴って上昇した.また,海外で一般的な中点レベルでのウエスト周囲径の測定を行った.男性の場合,平均ウエスト周囲径は臍レベルでは85.1cmに対して中点レベルでは84.3cm(差は0.8cm)であり,女性の場合,平均ウエスト周囲径は臍レベルでは80.2cmに対して中点レベルでは75.5cm(差は4.7cm)であった.
結論
オールジャパンの地域コホートや健診受診集団を対象とした本研究の成果により,一層効果的な特定健診・特定保健指導が可能となり,心血管疾患発症率の抑制を通じて国民全体の健康増進に資することが期待される.

公開日・更新日

公開日
2011-12-26
更新日
-

収支報告書

文献番号
201021042Z