保健指導におけるアウトソーシング先の質の向上を図るための第三者評価の在り方に関する研究

文献情報

文献番号
201021040A
報告書区分
総括
研究課題名
保健指導におけるアウトソーシング先の質の向上を図るための第三者評価の在り方に関する研究
課題番号
H22-循環器等(生習)・一般-003
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
森 晃爾(産業医科大学 産業医実務研修センター)
研究分担者(所属機関)
  • 曽根智史(国立保健医療科学院)
  • 鳩野洋子(九州大学大学院 医学研究院)
  • 梶木繁之(産業医科大学 産業医実務研修センター)
  • 永田昌子(産業医科大学 産業医実務研修センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策総合研究
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
3,250,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
保健指導サービスを実施する事業者や自治体において、保健指導の質の向上が推進されるためには第三者評価制度の導入が必要である。第三者評価制度には様々な選択肢があるが、制度の定着には、評価制度がサービスの特徴と実情に合ったものである必要がある。そこで、保健指導の第三者評価制度について、現状等を分析した上で、その制度設計の基本事項について検討を行った。
研究方法
(1)既存の7つの第三者評価制度について分析し、評価・認定に係る一連のプロセス、認定施設数や評価・認定調査者の資格要件等について整理を行なった。(2)要求する基準の検討を行うために、保健指導サービス機関等の質の管理の実態に関する質問紙調査を行った。(3)質の管理システムを導入した自治体担当者に対するインタビューを行い、自治体におけて質の管理に取り組む上で必要な事項の検討を行った。(4)研究班会議において、「保健指導における第三者評価マニュアル(基本案)」を検討した。
結果と考察
既存の第三者評価制度については、制度を構成する要素に類似性とばらつきがあり、それぞれの特徴に合った制度設計がされていることが分かった。また、評価制度の基準や要求事項の厳密性と汎用性にはトレードオフの関係が成り立つと考えられた。保健指導サービスにおける第三者評価制度が目的とするものはサービスの質の向上であること明確にし、サービスの特徴を考慮した制度設計が必要であると考えられた。保健指導サービス機関等の質の管理の実態については、想定される基準項目のうち30%以上が実施していることが一つの目安として考えた。これらに質の管理を行う上で不可欠な項目を併せることにより、第三者評価基準が作成しうると考えられた。自治体担当者からは、主体的に質の管理に取り組んでゆくために必要な事項として、質の管理を実施する根拠、専門的な知識を有している支援者の存在および自治体内の人員が挙げられた。
結論
保健指導サービスを行う機関の質の向上を図るための第三者評価制度の実施体制を検討し、「保健指導における第三者評価マニュアル(基本案)」を作成した。今後、より具体的な基準および評価手順を作成の上、制度としての有効性および妥当性についてモデル事業を行うなどの検討を行い、マニュアルの完成を図る予定である。

公開日・更新日

公開日
2011-05-30
更新日
-

収支報告書

文献番号
201021040Z