健康増進施策推進・評価のための健康・栄養モニタリングシステムの構築

文献情報

文献番号
201021031A
報告書区分
総括
研究課題名
健康増進施策推進・評価のための健康・栄養モニタリングシステムの構築
課題番号
H21-循環器等(生習)・一般-010
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
吉池 信男(青森県立保健大学 健康科学部栄養学科)
研究分担者(所属機関)
  • 伊達 ちぐさ(兵庫県立大学 環境人間学部食環境栄養課程)
  • 徳留 裕子(名古屋学芸大学 管理栄養学部)
  • 広田 直子(松本大学 人間健康学部)
  • 福井 充(大阪市立大学大学院 医学研究科)
  • 横山 徹爾(国立保健医療科学院 人材育成部)
  • 中村 雅一(大阪府立健康科学センター 脂質基準分析室)
  • 由田 克士(大阪市立大学大学院 生活科学研究科)
  • 西 信雄(国立健康・栄養研究所 国際産学連携センター)
  • 中神 朋子(東京女子医科大学内科学第三(糖尿病センター))
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策総合研究
研究開始年度
平成21(2009)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
14,650,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
健康増進施策を国及び都道府県等各自治体で効果的に推進するためには、対象住民の健康・栄養状態を継続的にモニタリングすることが必須である。本研究課題では、調査協力率の向上及び都道府県レベルでのデータ活用の充実を目指して、従来実施されてきた国及び都道府県健康・栄養調査の手法を見直すために必要な検討を行う。
研究方法
1.対象者の抽出方法及び協力の依頼方法、2.データ収集の枠組み、3.血液等の検査及び各調査の標準化手法、4.簡便な食事調査手法、5.新たな調査設計に対応した統計学的手法、6.調査データの都道府県健康増進計画への有効活用に関して検討及び開発を行う。特に食事調査については、現在の家庭ごとの「秤量記録法」には限界があると言われている。そこで、調査対象者の負担を軽減して協力率を上げ、同時に調査精度を保つことを目的に、24時間思い出し法に携帯電話のデジタルカメラ機能を活用した新たな方法を開発する。
結果と考察
国民健康・栄養調査の協力率に関連する要因を分析するとともに、適切な標本抽出方法と年齢調整等を行うためのソフトウェアを開発・公開した。国民健康・栄養調査及び都道府県健康・栄養調査における血液精度管理のシステム評価を行った。携帯電話のカメラ機能を補助的に利用した24時間思い出し法の妥当性とその過誤要因の検討を行い、秤量記録食事調査法に代わりうる方法であることを示した。都道府県健康・栄養調査データの相互比較や縦断的な解析を行うためのデータベース及びツールを開発・公開した(http://club-medius.net/kenbetsu-v1)。最大の問題である食事調査方法については、これまでの検討から「携帯電話のカメラ機能を補助的に利用した24時間思い出し法」は実施可能性及び精度の点から、有力な選択肢になり得ると考えられた。最終年度には、妥当性に関する基礎データとともに運用上のマニュアルなどを提示していく予定である。また、県民健康・栄養調査の実施、データ活用という観点からも、具体的な手法の検討、プログラムやデータベースの開発が順調に進んでおり、今後これらを統合して都道府県等の担当者に役立つマニュアルを作成し、関係者の参加によるワークショップを」開催し、その内容と活用方法を深めていく。
結論
以上の成果を生かして、国及び都道府県における健康増進計画の策定・評価のためのモニタリングシステムの充実に資するマニュアルや食事調査法を完成させていく。

公開日・更新日

公開日
2011-10-11
更新日
-

収支報告書

文献番号
201021031Z