文献情報
文献番号
201021012A
報告書区分
総括
研究課題名
各種健診データとレセプトデータ等による保健事業の評価に関する研究
課題番号
H20-循環器等(生習)・一般-014
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
水嶋 春朔(横浜市立大学 大学院 医学研究科 情報システム予防医学部門)
研究分担者(所属機関)
- 佐藤 敏彦(北里大学医学部附属北里臨床研究センター 企画開発部門)
- 島 健二(医療法人川島会 川島病院 )
- 島袋 充生(琉球大学医学部附属病院 第二内科)
- 横山 徹爾(国立保健医療科学院 人材育成部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 循環器疾患・糖尿病等生活習慣病対策総合研究
研究開始年度
平成20(2008)年度
研究終了予定年度
平成22(2010)年度
研究費
18,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
本研究では、医療保険者が管理する特定健診データ、特定保健指導データとレセプトデータを突合して経年的なデータを分析することにより、どの健診項目や疾病が医療費に一番影響を及ぼしていて、それは予防可能か、どのような対策が最も効果が期待できるかについて詳細な検討をする。
研究方法
数団体の市町村国民健康保険、企業の健康保険組合の健診・保健指導データとレセプトデータを個人単位で突合したデータセットを構築する。その上で、性・年齢階級別の健診データの評価に基づき、保健指導対象者を選定し、腹囲・内臓脂肪を減少させるための効果的な保健事業(予防教育プログラム)を開発し、健診データの改善等から糖尿病等の生活習慣病有病者・予備群をどの程度予防できるのか、レセプトデータから生活習慣病に関する医療費どの程度削減できるのかを予測する。
結果と考察
1.健保組合レセプトデータベースを用いた特定健診・保健指導の評価の可能性と課題、2.沖縄県における生活習慣病・心臓血管イベントの有病率、発症率の算定と特定保健指導の介入効果、3.特定健診における受診勧奨者の医療機関への受診促進の試み、4.各種健診データとレセプトデータ等による保健事業の評価のためのデータ分析手法の開発、5.保健指導の効果と介入時間の検討、6. 職域における健診受診者の経年データ分析による保健指導事業の評価、7.ポピュレーションアプローチのためのスライドショー式情報提供ツールの開発と評価、に取り組んだ。また調剤レセプト上の調剤情報を効能情報と突合分析するシステムの開発を行った。
結論
各種健診データとレセプトデータ等による情報を突合することが可能となり、HbA1cレベル別の受療状況のような健診データと受療との関係が分析可能となった。特定健診・特定保健指導事業の枠組みの中で、「特定保健指導」、「それ以外の保健指導」、「医療との連携」、「未受診者対策」等のそれぞれで、生活習慣病有病者・予備群をどの程度予防できるのかを予測する方法を開発し、実際のデータへの適用を試みた。生活習慣病対策の優先順位付けや、受診率等の目標設定に役立つと期待される。
公開日・更新日
公開日
2011-05-30
更新日
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