限局型小細胞肺がんに対する新たな標準的治療の確立に関する研究

文献情報

文献番号
201020066A
報告書区分
総括
研究課題名
限局型小細胞肺がんに対する新たな標準的治療の確立に関する研究
課題番号
H22-がん臨床・一般-025
研究年度
平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関)
田村 友秀(国立がん研究センター中央病院 呼吸器腫瘍科)
研究分担者(所属機関)
  • 大江 裕一郎(国立がん研究センター東病院)
  • 森 清志(栃木県立がんセンター)
  • 岡本 浩明(横浜市立市民病院)
  • 横山 晶(新潟県立がんセンター新潟病院)
  • 樋田 豊明(愛知県がんセンター中央病院)
  • 里内 美弥子(兵庫県立がんセンター)
  • 今村 文生(大阪府立成人病センター)
  • 平島 智徳(大阪府立呼吸器・アレルギー医療センター)
  • 中川 和彦(近畿大学医学部)
  • 安宅 信二(近畿中央胸部疾患センター・臨床研究センター)
  • 木浦 勝行(岡山大学大学院医歯薬学総合研究科)
  • 山本 信之(静岡県立静岡がんセンター)
  • 西尾 誠人(癌研究会有明病院)
  • 武田 晃司(大阪市立総合医療センター)
  • 野田 和正(神奈川県立がんセンター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 がん臨床研究
研究開始年度
平成22(2010)年度
研究終了予定年度
平成24(2012)年度
研究費
22,500,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
限局型小細胞肺がんを対象に、「エトポシド+シスプラチン(EP)療法1コースと加速多分割胸部放射線療法(AH-TRT)の同時併用(EP/AH-TRT)後の、アムルビシン+シスプラチン(AC)療法とシスプラチン+ビンクリスチン+ドキソルビシン+エトポシド(CODE)療法とのランダム化第II相試験」を実施し、次期第III相試験の試験治療群を選択することを目的とする。また、ランダム化試験の前に「EP/AH-TRT後のAC療法の安全性確認試験」を実施する。
研究方法
対象は、限局型かつ初回治療の小細胞肺がんで、70才以下、ECOG Performance Status (PS) 0-1、測定可能病変を有し、主要臓器機能が保持された症例とする。「EP/AH-TRT後のAC療法の安全性確認試験」では、6例で忍容性を評価し、その後15例を追加した計21例で安全性と有効性を確認する。ランダム化第II相試験は、全国主要38施設の共同研究として実施し、主要評価項目は1年無増悪生存割合、予定症例数80例、集積期間1.5年、追跡期間5年とする。
倫理的配慮については、ヘルシンキ宣言や臨床研究に関する倫理指針等を遵守し、IRB承認、自由意思による文書同意、個人情報の厳守を必須とした。また、被験者の安全性の確保を最優先とした。
結果と考察
「EP/AH-TRT後のAC療法の安全性確認試験」の最終解析では、21例の毒性は許容範囲と判断され、奏効割合が95%、1年/2年無再発生存割合が62%/52%、1年/2年生存割合が95%/81%であった。
ランダム化第II相試験は、平成21年にJCOGプロトコール審査委員会に実施計画書の審査を申請、平成23年3月に最終承認を得、症例登録を開始した。平成24年度中に症例集積を完了する予定である。ランダム化試験で選択された治療群は、現在追跡中の「EP/AH-TRT後のEP3コースとイリノテカン+シスプラチン(IP)3コースの第III相試験」(JCOG0202)の勝者との比較試験を計画する。
結論
「EP/AH-TRT後のAC療法の安全性確認試験」の最終解析で、安全性と有効性を確認した。ランダム化第II相試験は平成23年3月に承認を受け、症例登録を開始した。

公開日・更新日

公開日
2015-05-18
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2012-02-01
更新日
-

収支報告書

文献番号
201020066Z