文献情報
文献番号
202507018A
報告書区分
総括
研究課題名
がんのリハビリテーション、およびリンパ浮腫診療の一層の推進に資する研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
23EA1019
研究年度
令和7(2025)年度
研究代表者(所属機関)
辻 哲也(慶應義塾大学 医学部)
研究分担者(所属機関)
- 酒井 良忠(神戸大学大学院医学系研究科 リハビリテーション機能回復学)
- 幸田 剣(和歌山県立医科大学医学部リハビリテーション医学講座)
- 田沼 明(順天堂大学 医学部附属静岡病院リハビリテーション科)
- 秋田 新介(千葉大学 医学部附属病院)
- 高倉 保幸(埼玉医科大学 保健医療学 理学療法学科)
- 井上 順一朗(神戸大学医学部附属病院国際がん医療・研究センター リハビリテーション部門)
- 小林 毅(千葉県立保健医療大学健康科学部)
- 櫻井 卓郎(国立がん研究センター中央病院 骨軟部腫瘍・リハビリテーション科)
- 杉森 紀与(東京医科大学病院 リハビリテーションセンター)
- 阿部 恭子(東京医療保健大学 千葉看護学部)
- 増島 麻里子(千葉大学 大学院看護学研究院)
- 栗原 美穂(国立がん研究センター東病院 看護部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 がん対策推進総合研究
研究開始年度
令和5(2023)年度
研究終了予定年度
令和7(2025)年度
研究費
8,730,000円
研究者交替、所属機関変更
氏名:保田 知生
内容:研究分担者の辞退および研究協力者への移行
時期:令和6年度より
理由:所属機関の変更(勤務地変更)に伴い、e-Radにおける研究者番号の保持(分担者としての要件)が困難となったため。なお、令和6年度以降は研究協力者として引き続き本研究に参画した。
研究報告書(概要版)
研究目的
がん患者では治療や病状の進行に伴い生活機能に障害を来し生活の質が低下することから、リハビリテーション(以下、リハ)の重要性が指摘されている。がんリハの均てん化のためにはリハを提供する側の資質の向上が必要であることから、H30年~R3年度に「厚労科研補助金(がん対策)がんリハビリテーションの均てん化に資する効果的な研修プログラムの策定のための研究」が実施され、医療従事者が研修を受講できる体制の構築や研修プログラムの策定が行われ体制整備を進めてきた。今後は、がん診療連携拠点病院等の医療機関や外来、在宅医療等においても実施できる体制の構築が求められている。一方、がん治療後に生じるリンパ浮腫については、がんリハの一環として上述の研究班において医療従事者の資質の向上のための研修体制やプログラムの整備がなされてきたが、実際に診療を行っている全国の医療機関に関する情報へのアクセスに課題があることが指摘されている。
本研究では、様々な診療の場面においてがんリハを適切に提供するためのアルゴリズムに基づいた判断支援ツール(Cancer Rehabilitation in Decision Support Algorithm: CARDS)を開発、がん診療連携拠点病院等で妥当性を検証し、普及させる体制を提案することを目的とする。また、全国のリンパ浮腫診療について、実態の把握と各地域における診療ネットワークの構築および診療ネットワーク情報をわかりやすい形で公開することを目的とする。
本研究では、様々な診療の場面においてがんリハを適切に提供するためのアルゴリズムに基づいた判断支援ツール(Cancer Rehabilitation in Decision Support Algorithm: CARDS)を開発、がん診療連携拠点病院等で妥当性を検証し、普及させる体制を提案することを目的とする。また、全国のリンパ浮腫診療について、実態の把握と各地域における診療ネットワークの構築および診療ネットワーク情報をわかりやすい形で公開することを目的とする。
研究方法
3年間の計画で、がん診療連携拠点病院等の様々な診療の場面においてがんリハを適切に提供するためのアルゴリズムに基づいた判断支援ツール(CARDS)を開発、その妥当性をデルファイ法により検証し、CARDSを活用したがんリハの提供体制を提案する。また、全国のリンパ浮腫診療の実施施設にアンケート調査を実施し、診療実態の把握と効果的な診療ネットワークの構築、およびその診療ネットワーク情報を公開する計画である。
結果と考察
R5(2023)年度に、がんリハおよびリンパ浮腫診療に関するエキスパートコンセンサスを得るためのプラットフォームとして、がんリハビリテーション・リンパ浮腫診療ネットワークコンソーシアムを設立した。がんリハおよびリンパ浮腫診療に関連する団体に対して、委員推薦依頼を継続して行い、R7年度末(2026年3月末)現在、本コンソーシアムは委員87名(54団体)、アドバイザー16名から構成される組織へと発展した。
普及啓発・教育活動として、R7(2025)年度には、ホームページにおいて活動状況を随時報告するとともに、がんリハおよびリンパ浮腫診療に関する動画コンテンツの作成を継続した。また、医療者向け研修会を開催し、340名の参加を得た。
CARDSに関しては、R5(2023)年度にコアメンバーおよびノミナルメンバーにより試案を作成、R6(2024)年度には、その妥当性を検証するため、がんリハに関わるエキスパート100名を対象にデルファイ法を実施し、その結果を分析してCARDSが完成した。R7(2025)年度には、CARDS活用マニュアルを作成し、ホームページ上で公開した。
がんのリハビリテーション診療ガイドライン第3版については、日本リハビリテーション医学会診療ガイドライン委員会と協働し、策定作業を継続した。令和7(2025)年度には、エビデンスの整理、推奨レベル案および解説文案の作成、推奨決定会議による推奨内容の確定、最終文案の作成を行った。さらに、日本リハビリテーション医学会会員を対象としたパブリックコメントを実施し、その結果を反映した最終版を策定し、校正前原稿を完成させた。
全国のリンパ浮腫診療に関する実態調査については、R5(2023)年度に、全国がん診療連携拠点病院およびリンパ浮腫診療に関連する学会の会員を対象としてアンケート調査を実施した。R6(2024)年度には、アンケートデータを解析し、R7(2025)年度には検索可能なリンパ浮腫診療マップをホームページ上で公開した。
普及啓発・教育活動として、R7(2025)年度には、ホームページにおいて活動状況を随時報告するとともに、がんリハおよびリンパ浮腫診療に関する動画コンテンツの作成を継続した。また、医療者向け研修会を開催し、340名の参加を得た。
CARDSに関しては、R5(2023)年度にコアメンバーおよびノミナルメンバーにより試案を作成、R6(2024)年度には、その妥当性を検証するため、がんリハに関わるエキスパート100名を対象にデルファイ法を実施し、その結果を分析してCARDSが完成した。R7(2025)年度には、CARDS活用マニュアルを作成し、ホームページ上で公開した。
がんのリハビリテーション診療ガイドライン第3版については、日本リハビリテーション医学会診療ガイドライン委員会と協働し、策定作業を継続した。令和7(2025)年度には、エビデンスの整理、推奨レベル案および解説文案の作成、推奨決定会議による推奨内容の確定、最終文案の作成を行った。さらに、日本リハビリテーション医学会会員を対象としたパブリックコメントを実施し、その結果を反映した最終版を策定し、校正前原稿を完成させた。
全国のリンパ浮腫診療に関する実態調査については、R5(2023)年度に、全国がん診療連携拠点病院およびリンパ浮腫診療に関連する学会の会員を対象としてアンケート調査を実施した。R6(2024)年度には、アンケートデータを解析し、R7(2025)年度には検索可能なリンパ浮腫診療マップをホームページ上で公開した。
結論
本研究課題では、がん診療連携拠点病院等における入院・外来等の様々な場面で、がんリハを効果的に実施するためのアルゴリズムを作成し、作成したアルゴリズムの妥当性を検証すること、ならびに、がん診療連携拠点病院等を中心としたリンパ浮腫の診療体制の実態の把握、効果的な診療体制のネットワークを構築し、リンパ浮腫の診療を行う施設等に関する情報を患者や医療従事者に分かりやすい形での公開するための体制を構築した。
研究は計画どおり遅滞なく実施された。
研究は計画どおり遅滞なく実施された。
公開日・更新日
公開日
2026-08-04
更新日
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